今年(2021年)の夏も、祭らしい祭に行くこともなく終えようとしている。あっっっつい中で花火でも見ながら、たこ焼き片手にビールでもグビっと行きたいところだったなあ。
そんな人びとの思いを察知して……という訳ではなかろうが、井村屋が2021年8月24日よりローソン限定で『祭りだ!わっしょい!たこ焼アイス』の販売を開始。終わりゆく夏を惜しみつつ、食べてみようではないか。
・ゴキゲンなアイスです
『祭りだ!わっしょい!たこ焼アイス』というネーミングからして、随分ゴキゲンなアイスであることがうかがえる。なんてったって、ビックリマークがふたつも付いてるもんな。
真っ赤な暖簾(のれん)に、オレンジ色の提灯、バックには花火が散って、見ているだけで元気が出て来るパッケージだ。注意書きには “※たこは入っていません” とある。
井村屋のことなので、タコのひとつや二つ入れているのではと訝(いぶか)しんでいたのだが、一安心だ。気になる値段は6個入りで、税込み192円。お手頃価格だ。
・予想の斜め上
さっそく購入し、開封すると、ひと粒ずつ個包装してある。てっきり、たこ焼き風に並んでいるのかと思いきや、なんとも丁寧な仕様だ。チビチビ食べられるので、個人的にはとてもありがたい。
せっかくなのでたこ焼き風に皿に並べてみようとしたのだが、アイスの底面がフラットでないからか、真っすぐ並ぶ気配がない。というか、ちょっと待て。
このビジュアルは……たこ……焼き……なのか?? カラーリングは、言われてみればたこ焼きのような気がしないではないが、遠目にはプリンのように見える。もっとチョコで全体を覆うなどすればよかったのに、なぜ。
いやいやいや、気のせいだ。これはたこ焼きなんだと自分に言い聞かせ、手持ちの串に刺して口に運ぶ。ふむ。なんだか、しょっぱいな! とても不思議な味わいだ。チョコと、酸味の効いたなにがしかの味がするが、これはなんだろう。
もう一つ食べてみると、酸味部分はイチゴであることが判明。がしかし、この塩気は一体……たこ焼きであるからには、ソースであろうか。答えを求めるべく、パッケージを見てみると “だししょうゆ入りバニラアイス” と書かれていた。
なるほどそう来たか。予想の斜め上をいくあたりは、さすがは井村屋である。青のりっぽさを醸(かも)し出している緑色の部分は、抹茶風味の顆粒とのこと。
ビックリした気持ちを落ち着けて、改めてもうひと粒、口に入れてみる。しょっぱいバニラと甘いチョコ、イチゴ風味の酸味が、絶妙に合っている気がしないではない。
依然としてなんだかよくわからないのだが、このよくわからなさがクセになる。テンションも自ずと上がり、わっしょいわっしょいな気分にもなろうというものだ。
いやはや、奇想天外なアイスであった。祭の露店で時たま、謎の商品と出会うことがあるが、そんな気分である。家に居ながらにして、こんなにも手軽にワクワクむずむずできようとは。
『祭りだ!わっしょい!たこ焼アイス』は、夏の締めくくりに相応しい商品と言えるだろう。みなさんも目にすることがあれば、是非ともひとつ家に持ち帰り、この感動を味わってほしい。良い思い出になる事請け合いだぞ。
参考リンク:井村屋 祭りだ!わっしょい!たこ焼アイス
執筆:K.Masami
Photo:Rocketnews24.