医療体制を準備しなかった日本 – 中村ゆきつぐ

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感染者数が止まりません。結果入院しなければいけない患者は増えていますが、現場から様々な悲鳴が聞こえています。

今まで感染してもほとんど無症状や軽症の子供たちがICUに入院している。感染した妊婦さんが入院できない。SaO2 90以上では救急車が来てくれない。自宅で情報もなく恐怖に震えている。そういつでも診てくれるという日本の平時の医療が崩壊してきています。

誰が悪いというのは今まで言ってきたことですので繰り返しません。正直今日本の感染者数は2万人!欧米と変わらなくなりました。

それでもこの感染者数でも欧米で医療崩壊という言葉を聞きません。いままでそしてこの一年半の間にシステムを構築し、できる範囲の医療を行うことでリスクを減らし対応しているからです。ただこの状況でも日本の優秀な現場は死者数を極力低い状態で維持しています。でも今のままではきっとそれも限界です。

もともと日本の救急医療は貧弱です。それが今回のコロナ感染でやっと一般に明らかになりました。だからこそこのコロナパンデミックの時に、災害医療に対応できるようなシステムを作り上げることが必要だったのです。

そして少なくとも日本、いや東京には1年以上の時間があったのです。それをファクターXや三密予防含めて成功し油断を繰り返したから今があるのでしょう。そして少なくともあの年末年始の地獄を味わった大阪知事の発言が明らかに進歩しています。

今回デルタ株のおかげで、ファクターXが無くなったことから、欧米と同様のコロナ対応が望まれています。それでも65歳以上のワクチン接種がほぼ終わっている、すでに1億回のワクチンが接種されているので日本の貧弱な救急医療体制でも今まだ耐えれています。

集団免疫の形成は多分難しいことも言われてきています。2回目の感染、ワクチン接種後の感染もどんどん出てきています。今までの計画の練り直しです。それでもワクチン接種するしかありません。そしてある程度の人間が感染し、ある時期全体の免疫が上昇した時にやっとイギリスやインドのように少し落ち着いて欲しいと祈ってます。

今実効再生産数は1に近づいています。何とかマスク、手洗い、3密回避も徹底して続けていくしかありません。

イベルメクチンとか製薬会社が否定しているものを頼っても仕方ありません。アフリカのデータ出して相関と因果がわからない開業医や自由診療で儲けようとした検査第一主義の開業医を信じても無意味です。

子供の重症化、若者の重症化の出現含めて今度こそコロナは日本人にとって風邪だと言ってはいけません。そしてワクチンを接種してもデルタ株の感染を0にすることはほぼできないと考えたほうがいいでしょう。それでも11月頃にはかなりの人がワクチンを接種して何とかインフルエンザ並みの恐怖になることを期待してます。

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