人類初で宇宙初!
地球で行なわれた東京五輪を記念して、宇宙空間に浮かぶ国際宇宙ステーション(ISS)では、宇宙初の五輪スポーツ大会が行なわれました。
そこでは7人のアスリート(宇宙飛行士)たちが「ソユーズ」と「ドラゴン」の2チームに分かれて4つの競技を開催。宇宙空間ならではの、工夫を凝らした種目は地球では真似できないものばかりでした。
その様子は、フランス人宇宙飛行士トマ・ペスケ氏により、Twitterにて投稿されています。
床なし床運動
まずは体操の床運動の無重力版「Lack-of-floor routine」。これは内部の壁面に何も触れることなく、規定の動きを成し遂げるというもの。
無重力下においては壁が床でもあり天井でもあります。難易度の高い競技ですが、金メダルはロシア出身のピョートル・ドゥブロフ氏が獲得しました。
ノー・ハンドボール
こちらは2人1組のチームでピンポン玉に勢いよく息を吹きかけ、敵チームのゴールに玉を叩き込むというもの。卓球やサッカーと同じコンセプトですね。
勝利を掴んだのはソユーズ・チームでした。ハラショー!
シンクロナイズド宇宙スイミング
この競技では、乗務員たちのチームワークと絆を表現します。ここではクルードラゴンでやって来た日本の星出彰彦さんと、アメリカのシェーン・キンブロー氏、同じく米国出身のメ―ガン・マッカーサー氏と、フランスのトマ・ペスケ氏による4人チームと、ソユーズ・チームの米国マーク・ヴァンデハイ氏、ロシアのピョートル・ドゥブロフ氏、オレッグ・ノヴィツキー氏の3人が、それぞれ華麗な演技を見せました。
水の中とは勝手が違う無重力下でのシンクロ遊泳。勝敗については言及がありませんが、頑張って練習していたのだなと思うと微笑ましいですね。
無重力射的
ゴムバンドを指で飛ばして的に当てるこの競技は、集中力と技術だけでなく運が試されます。
地上と違いずーっと直線的に飛ぶので、最初の狙いが肝心のようですね。長い通路を上手に利用しているな、という印象です。
そしてパリへ向けて閉会式
この宇宙五輪にて、乗務員たちの結束はこれまで以上に固いものになったのだそうです。そして最後は閉会式が行なわれ、星出さんとともにパリ五輪へ向けて飛び立ちました。
高度408km上空を飛ぶISS初の宇宙五輪。4種の競技でしたが、どれも見ていて楽しいものでしたね。次は4年後にまた開催されるでしょうか? 乞うご期待!