PS5リモートプレイで外出先から自宅に接続して遊ぶ【自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ!】

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 連載の使いこなし編では、自宅Wi-Fiの電波状況を良くする方法を解説しているが、やはり自宅で過ごす時間が増え、ゲームはもとより自宅でできるエンタメ系が人気のようだ。本連載ではしばらくの間、ソニー「プレイステーション 5(PS5)」を自宅Wi-Fiへつなげて活用する方法を紹介していこう。

 PS5が発売されたのは2020年11月になるが、いまだに品薄状態が続いていて抽選販売が主だ。とはいえ、以前よりは入手しやすくなってきているようで、ようやく当選して、わが家にもやってきた。

今回は外出先から自宅へモバイルWi-Fiルーターを使って接続して、リモートプレイで遊んでみよう

「自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ! 使いこなし編」連載記事一覧

モバイルルーターとiPadを組み合わせて、リモートプレイを楽しんでみる

 前回までは、自宅Wi-Fi内でPS5のリモートプレイを楽しんでみた。スマホやタブレット、PCで接続して、快適にプレイできた。今回は自宅Wi-Fi内を飛び出し、外出先から自宅にあるPS5へつないでリモートプレイを試してみよう。

 第82回で触れたとおり、リモートプレイは基本的にスマホなどでモバイル回線へ直接接続した状態ではプレイすることができず、通信はWi-Fiにつないでいる必要がある。そこで、モバイルWi-Fiルーターを介して接続してみた。

 使用したのは、4G回線のNECプラットフォームズ「Aterm MP01LN」。やや古いモデルで、現行ではほぼ同等の「Aterm MP02LN」が販売されている。ポケットタイプなので持ち歩きに便利で、切り替え式ながら5GHz帯も利用できる。

 今回、LTE回線にはNTTドコモのNVMO「OCNモバイルONE」を用い、MP01LNには5GHz帯でiPadから接続している。ちなみに、PS5のある自宅のインターネット回線はフレッツ光で、PS5はWi-Fi 6で接続してある。

モバイルルーターとiPadを組み合わせて、リモートプレイを楽しんでみる

PS5はレストモードにしてNASモードはタイプ2にiPadの省データモードは有効へ

 PS5は、必ずレストモードにして外出しよう。さらに、PS5の設定の「ネットワーク]から[インターネット接続を診断]で[NATタイプ]が[タイプ2]になっていることも確認しておこう。

 タイプ2は、ルーターを1台経由していることを意味する。ちなみに[タイプ1]は、ルーターを介さない直接接続だ。もし、[タイプ3]になってしまっていたら、2台のWi-Fiルーターを経由した二重ルーター状態になっていないかを確認してみよう。

 このタイプ3では、インターネット側から、自宅のPS5を探すことができず、接続ができないことになる。二重ルーターの解消方法は、連載の第34回『もしかして、Wi-Fiが二重ルーター状態になってない?自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ!』から数回をかけて解説しているので、参考にして欲しい。

PS5の設定画面で[ネットワーク]の[インターネット接続を診断]を選ぶ

[NATタイプ]が[タイプ2]になっていることを確認しておく

 PlayStationサポートのウェブサイトには、「上りと下りともに5Mbps以上の通信速度が必要」とある。LTEのモバイル回線なら、混んでいなければおおむね10Mbps前後は出ると思われるが、速度がこれ以下になってしまう場合もあって、けっこうギリギリだ。なるべく高速な回線を用意するのが望ましいのは言うまでもないが、うまく遊べたらラッキー、という程度の考え方で試してみよう。

 iOSやiPadOSだと、モバイルWi-Fiルーターにつないだときは[省データモード]がデフォルトでオンになる。これは、バックグラウンドでのアプリなどを更新しないなど、自動で回線通信量の消費を抑えてくれる機能。動画のストリーミング画質にも影響がある。

 リモートプレイを快適に楽しみたければ、[省データモード]はオフにしておく方がいい。逆に、画質を犠牲に通信データ量をセーブしたいなら、オンのままにしておくという選択もある。なお、[プライベートアドレス]は、オンのままでも問題なく接続できた。

iOSでモバイルWi-Fiルーターに接続した状態でSSIDをタップすると表示される設定画面で[省データモード]をオフにしておく

モバイルWi-Fiルーターに接続した状態で回線速度を計測。ダウンロード速度はいちおう5Mbpsをクリアしている

モバイル回線は大容量プランを利用すべし

 モバイルWi-Fiルーターに接続し、「PS Remote Play」アプリからPS5に接続する。この手順は、前回紹介した自宅Wi-Fi内でのものと同じだ。

「PS Remote Play」アプリでのPS5への接続方法は、これまでと同じ。自宅LAN内で接続していたPS5を選択しよう

 インターネットを介した接続なので、PS5とのリンクに少し時間がかかるが、[NATタイプ]が[タイプ2]であれば、何もしなくても自動的に接続される[*1]はずだ。

インターネット経由で検索されるので、接続に少し時間がかかる

[*1]……どうしても接続できない場合、固定したPS5のIPアドレスに対し、TCP 80、443、3478、3479、3480とUDP 3478、3479の各ポートをルーターで解放(ポートフォワーディング)するよう設定すると解決することがある。ただし、この設定理由の意味がよく分からなければ、セキュリティ上お勧めしない

DMZに設定してしまう方法はより手軽だが、ルーターを経由せず直接インターネットにつなぐ状態となるため、セキュリティ面でリスクが高いことは覚えておこう。ちなみに、ポート開放やDMZを設定しても、接続速度が上がることはない

無事に外出先から自宅のPS5に接続できた。回線速度が安定しないと、画面左上に警告アイコンが表示される

回線速度が遅いと、かなり画質が粗くなってしまう。これはキャラクターが立ち止まっているところを拡大した画面

 実際にプレイしてみると、まずデータがバッファされて画面が安定するまでにしばらくかかる。また、自宅LAN内で接続しているよりも基本的に解像度が落ちているのも分かるはずだ。

 動きが速いと、盛大なブロックノイズで画面が大きく荒れることもあるが、シビアなアクション対戦ゲームでなければ、操作にタイムラグがあってもマッタリと楽しもう。外出先のリモートプレイ用にiPadのWi-Fiモデルあたりを安く手に入れ、モバイルWi-Fiルーターにつなぐと相性が良さそうだ。

同じゲームを自宅Wi-Fi内でリモートプレイしている拡大画面。上のモバイル回線の画面はだいぶ画質が落ちていることが分かる

激しく動いた場面の拡大画面。ブロックノイズが多くなってしまうので、シビアな対戦プレイには向かない

 いずれにしても、プレイ中には、動画をストリーミングで視聴している状態と同じだけのデータ容量が消費される。モバイル回線には大容量プランを利用したい。また、プレイを一時中断するときは、PS Remote Playアプリを終了するか、PS5をレストモードにしてPS Remote Playを切断しておき、無駄なギガを消費しないようにしておこう。

モバイルWi-Fiルーターやスマホのテザリングでモバイル回線をうまく活用して、外出先でもリモートプレイを楽しんでみて欲しい

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