夏の食べ物といったら、うな丼や冷やし中華あたりが定番どころだが、なんとなく風物詩の仲間入りしているのがニンニクだ。なにせ、昨年2020年は松屋や すた丼、すき家などいろんなチェーンがニンニク祭り。ステイホーム、マスクの着用などニンニクに追い風が吹いていることも影響してか勢いを増した。
果たして今年はどんなニンニク商品が出てくるのだろう──そう思っていたら、冷凍食品コーナーに「にんにく炒飯」が発売されていた。しかも、出しているのは冷凍炒飯に定評のあるニチレイ! これは試してみる以外に選択肢はない!
・パッケージからニンニク全開
2021年7月1日より発売開始となった「にんにく炒飯」。都内のスーパー数店舗をパトロールしたところ、仕入れていないところもあって店長的には冒険の要素がある商品なのかもしれない。
さて、その特徴はなんと言っても「ニンニク」に尽きる。ニチレイのHPによると、自社製ローストにんにくを使用しているだけでなく、アクセントに揚げにんにくもぶち込んでいるらしい。
実際に購入(税抜298円)したら、385gと大盛り仕様で “思う存分食らえ” というメッセージをビシバシ感じる。しかも、黄色のパッケージに「にんにく」の極太文字はフルパワーの予感しかしない。コレ、相当臭いだろうな。
・どれくらい臭い?
ということで、怖気づいた私は自宅作業する日に狙いを定めて実食。どんなに臭かろうが受け止められる環境を用意した。今日1日はニンニクと向き合う。そう決めて、まず袋から中身を取り出してみたら……
おや……? 思いのほか臭くない。確かに臭うは臭うのだが、ニンニクに特化した飲食店のものに比べると微風。ちょっとニンニクの風が吹いたかなってくらいである。まぁここまではあくまで助走。レンチンすると羽ばたいてくれるだろう。続いて加熱してみたところ……
ニンニクがきっちり漂ってきた……のだが、私の鼻がぶっ壊れてなければ “まだ慌てるような臭いじゃない” というのが率直な感想だ。扇風機の風を感じるくらいと言おうか。あんまりエッジを効かせすぎるのも万人受けしないもんなぁ〜と思いきや!
・味の詳細
「にんにく炒飯」が牙を剝くのはここからだった。というのも、刻んだニンニクがそこかしこにいるのだ。そのせいもあって、一口ごとにいちいちニンニクが……
ひょっこり顔を出してくる。しかも、これがナイスひょっこりならぬ「ナイスニンニク」。醤油系で外さない味つけも加わって、ニンニク好きなら気に入らないワケがない出来に仕上がっているのだ。うむ、なかなかよい!
微妙だと感じたのは、レンチンだと思ったよりもパラパラしていなかったのが気になったくらい。ていうより、しっとりしているため「炒飯はパラパラこそ正義」という人はフライパンで調理した方がいいだろう。
トータルで評価するならアリ。ただ、食後はやはり口からニンニクが漂うのは避けられないため、職場で食べたりするのはやめといた方がいいかもしれない。あくまで人と会う予定がないときをオススメする。
・場合によってマスクを外して熱中症予防を
ここからは余談だが、いくら口が臭くなろうとも夏本番の暑さの前でのマスクは場合によっちゃ外した方がいい。厚生労働省のHPによると、屋外で人と十分な距離(少なくとも2m以上)が確保できる環境であればマスクを外して熱中症予防を心がけようとのこと。マスクでニンニクを隠すのもまた問題。上手に夏を乗り切ろう。
参考リンク:ニチレイ「にんにく炒飯」、厚生労働省
イラスト・執筆:レンチン原田
Photo:RocketNews24.