入管施設でお亡くなりになった方について、毎日新聞が、事実の一部を切り取り、事実を違えるという、ジャーナリズムに反する記事を書いていたことは先に述べた。
昨日、その事実を突きつけられ、訳の分からない記事を毎日新聞が書くという状況となった。
大誤報に対して、あまりにお粗末な対応だ。
毎日新聞は5月13日に『名古屋・スリランカ女性死亡 入管報告、診療記録と逆』とのタイトルで、
診療記録(カルテ)を関係者から入手したところ、
『診療記録には、「(薬を)内服できないのであれば点滴、入院」と指示が書かれていた。しかし、法務省・出入国在留管理庁が作成した中間報告には、「医師から点滴や入院の指示がなされたこともなかった」と反対の内容が書かれている。医師が書いた記録と入管の報告が食い違う事態になった。』
との記事を書いたが、
私は、法務省の5月18日の国会答弁を引用し、実際は、カルテに「内服できないのであれば点滴、入院」と書かれているのは胃カメラ検査前の段階で、その後に胃カメラ検査をしたところ、外部病院の医師は「投薬の継続でよい」と最終的にカルテに記載しており、入管は医師の指示に従っただけ、毎日新聞の記事は切り取りだ、と記した。
『名古屋・スリランカ女性死亡 入管報告、診療記録と逆』(毎日)
https://mainichi.jp/articles/20210513/ddm/012/040/111000c
そして、昨日、お亡くなりになったスリランカ人であるウィシュマ・サンダマリさんの家族などが診察した医師に面会したところ、毎日の記事によれば、
『面会に応じた医師は「消化管に関しては異常がなかった。胃カメラの結果、点滴・入院は必須ではないという判断をした」と説明。毎日新聞が入手した当時の診察記録には「(薬を)内服できないのであれば点滴、入院」と書かれていたが、医師は面会で、この記録は胃カメラ前の判断だったと説明したという。』
と、自らの切り取り誤報を訂正せず、そのまま報じるという何ともおかしな事態となった。
『入管死女性の診察医「点滴・入院、必須でないと判断」 遺族と面会』(毎日)
https://mainichi.jp/articles/20210714/k00/00m/040/339000c
毎日新聞の記事は明らかな誤報であり、恣意的に世論誘導をしようとする記事であったことは、これで明らかだ。
この毎日の記事をきっかけに、在日ウイグル人の方々を守る入管法改正案も潰された。
毎日新聞は、この大誤報の責任をどう取るのだろうか?