イーロン・マスクCEOが従業員に「オフィスに出勤しなければ辞めたものとみなす」と最後通牒を突きつけたことで話題となった電気自動車大手・テスラで、一斉に出勤してきた社員のための駐車場や机が不足する事態が発生していると報じられています。
At Tesla, Returning to the Office Creates New Problems — The Information
https://www.theinformation.com/articles/at-tesla-returning-to-the-office-creates-new-problems
Tesla reportedly doesn’t have enough desks after Musk threatens to fire remote employees – The Verge
https://www.theverge.com/2022/6/27/23184695/tesla-elon-musk-remote-employees-fire
テスラのCEOであるマスク氏は2022年5月31日に、テスラの従業員に送信したメールの中で、「最低週40時間オフィスにいるようにするか、テスラを後にしなければなりません」と述べて、リモートワークをやめて出勤することを指示しました。
イーロン・マスクがテスラ社員に「オフィスに戻らないなら辞めろ」と最後通牒 – GIGAZINE
by Thomas Hawk
しかし、テスラには出勤してきた社員を受け入れる用意ができていなかったことが、海外メディア・The Informationの報道により判明しました。テスラの現役社員がThe Informationに語ったところによると、カリフォルニア州にあるフリーモント・キャンパスに自動車で通勤した人の多くは、駐車場をなかなか見つけられなかったとのこと。中には、近くの駅に車を止めてからバスで出勤しなければならない人もいたそうです。
さらに、やっとの思いでオフィスにたどり着いても、座る場所がない人もいました。パンデミックで人が減ったテスラのオフィスでは、スペースが別の用途で使われており、多くの社員が来ることが想定されていなかったとのこと。さらに、なんとか座る場所を確保しても職場のWi-Fiが遅くて仕事にならないため、管理職の中には部下に自宅で仕事をするように言って、事実上マスクCEOの指示を無視する人まで出たとThe Informationは報じています。
The Informationによるとテスラの従業員数は9万9210人で、2019年から倍増しているとのこと。この従業員のうち何人がオフィス勤務で、何人が工場勤務なのかは不明ですが、敷地内にオフィスビルと工場を構えるフリーモント・キャンパスでは、マスク氏の号令でリモートワークが廃止されるまで大半の従業員が自宅で仕事をしていました。そのため、これまでほとんど従業員が出勤していなかったフリーモント・キャンパスでは、パンデミックの前に比べて倍増した従業員が仕事をするための駐車場やデスク、ネットワーク設備の準備が不十分だったと考えられます。
この一件を取り上げたIT系ニュースサイト・The Vergeは「マスク氏はTwitterの買収を進めていますが、彼は既にTwitterでのリモートワークの考えについても明らかにしており、自宅で仕事をしてもいいのは優れた人だけと述べています。Twitterの従業員の皆さんは、覚悟をしておいたほうがいいでしょう」とコメントしました。
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