株式会社ジャストシステムは、これまで企業向けのライセンス製品として販売していたPDFソフトの最新版「JUST PDF 5」シリーズを、3月17日に個人ユーザー向けにも発売する。希望小売価格は、上位版の「JUST PDF 5 pro」が1万6310円、一部機能が省略された「JUST PDF 5」は6790円。対応OSは、Windows 11/10の日本語版。
同シリーズは、Word/Excel/PowerPointや一太郎シリーズをはじめとした、さまざまなアプリケーションの文書をPDFファイルに変換できる「作成」、PDFから他の文書形式に変換できる「データ変換」、PDFを編集できる「編集」の機能を1つに集約したソフトウェア。
「JUST PDF 5 Pro」は、PDFの作成とデータ変換に加え、PDFの統合や入れ替えといった基本的な編集から、PDF内の文字や画像の直接編集など、高度な編集機能である「編集Pro」を搭載したバージョン。「JUST PDF 5」は作成とデータ変換、および編集の基本機能を搭載したバージョンで、用途に応じてモデルから選択できる。このほか、「JUST PDF 5 Pro」は印鑑用フォント12書体を収録している。
「JUST PDF 5 Pro」の主要な機能は、次の4つ。
よく使う機能を集めた「スタートメニュー」
PDFを操作する業務でよく利用される機能を一覧にした「スタートメニュー」を搭載。また、利用頻度が高く、PDFで一括自動処理したい作業を「タスク」として登録することで、スタートメニューからすぐに起動できる。処理時間の大幅な短縮や人的ミスの削減が期待できるとしている。
電子印鑑で紙書類と同じサイズの押印が可能に
サイズを指定して電子印鑑を作成できるため、紙書類への押印と同じ感覚での押印が可能。電子印鑑の改ざんを防ぐ電子署名用証明書との関連付けも可能で、従来は紙書類で行っていた業務を、スムーズにPDFと電子印鑑へ置き換えられるという。
情報漏えいや改ざんを防止するセキュリティ機能
ICカードによる署名付与と検証では「GPKI 官職証明書」や「LGPKI 職責証明書」に加え、「マイナンバーカード」にも対応。個人情報やマイナンバーを抽出して消去する「墨消し」機能が搭載されているほか、文書ファイル中のメタデータなど機密性の高い情報を一括削除する機能も利用できる。
数字のコピーがより効率的になるPDF編集機能
PDF内のテキストや画像の直接編集、ページの分割や結合、フォームの作成といった編集機能に加え、透明テキストの編集や、「テキストコピーモード」を搭載。
テキストコピーモードでは、請求書などに記載された金額や番号をテキストとしてコピーする際に、不要なカンマやスペースなどを取り除いた上でコピー可能で、業務効率アップに役立つという。
「JUST PDF 5 Pro」および「JUST PDF 5 Pro」は、企業向けの「JL-Standard」および「Excellent」、官公庁・地方自治体向けの「Government」、教育機関向け「Education」と、4種類のライセンスも用意されている。詳細は同社のライセンスプログラムを参照のこと。導入検討の際は、同社ウェブサイトより問い合わせを行う。