イーロン・マスク氏が率いるSNS、X(旧Twitter)。そこで有料サブスクプランを契約するプレミアムユーザーのみに公開されているのが、AI機能Grok。このGrok、もしかしたら近い将来、一部無料化される、かも?
一部の無料ユーザーに、Grokがテスト開放されていると海外メディアが報じています。
テスト地域はニュージーランド
Grokについて報じたのは、ネタ元の米TechCrunch。実際に、TechCrunchは、ニュージーランドで登録したアカウント経由で、Grok無料版へのアクセスに成功。そこには「無料版Grokがあなたの地域でされています」の文章が。どうやら、ニュージーランド地域がGrok無料版を先行テストエリアに選ばれているようです。
無料版Grok
ニュージーランドの無料版Grokを使うには、X登録から7日以上経過していること、認証可能な電話番号が紐付けされていることが条件。
無料版Grokでは、チャット、画像生成、画像分析機能を利用可能。ただし、有料版と比べて制限があり、Grok 2モデルでのリクエストは2時間毎に10個まで、Grok 2 miniモデルでは20個まで。また、画像分析は最大1日3枚まで。
ニュージーランド以外への無料版拡大については、現在のところ明らかになっていません。
マスク氏がAIでリードするチャンス
Xで使えるAI、Grokですが、開発しているのはイーロン・マスク氏の別企業xAI。マスク氏いわく、大規模言語モデルの中でもっとも言論の自由に重きを置いたAIモデルということですが、その根底にあるトレーニング素材はXのコンテンツになっています。
GrokはTwitter買収額440億ドル(約6.8兆円)を取り返す秘策、いや、頼みの綱と言っていいかと。なんせ、旧Twiiter現Xは、買収時から79%も企業価値を下げ、今では90億ドル(約1.4兆円)前後になっています。
今年の大統領選挙でトランプ氏の筆頭応援団となったマスク氏。来年のトランプ大統領政権復活で、マスク氏も参入しているAI市場が大きく変わるかもしれません。地域限定の無料版Grokは、そのための布石になるのでしょうか。
Source: TechCrunch