飴色に炒めてうまい野菜を探す

デイリーポータルZ

カレーを作るにあたり、「まずは玉ねぎをじっくりと飴色になるまで炒める」という工程は定番です。その「ただ飴色に炒めただけの玉ねぎ」が、ものすごく美味しいということを知りました。

ならば他にも、飴色に炒めることによって美味しくなる野菜はあるのか? そもそもどんな野菜も飴色に炒められるものなのか?

検証してみたいと思います。

なんでこんなに美味しいのかよ

以前当サイトに、ライターのトルーさんが「『もうおいしそー』と思ったら料理は途中でやめてもいい」という記事を書かれていました。あの記事の衝撃が、いまだに忘れられません。

記事を読んでもらえればわかるのですが、僕が特に「その発想はなかった!」と驚いたのは、カレーを作る際の定番である「玉ねぎを飴色になるまで炒める」という工程。トルーさんはそこから先に進まず、「もうおいしそー」と思ったその時点で食べてしまう。「ただ飴色に炒めただけの玉ねぎ」を。ごはんと一緒に。そして、それがうまい! という内容。

後日カレーを作る機会があり、僕も実際にまねしてみたんです。つまり、玉ねぎを飴色に炒めた時点で、ちょっとつまみ食いしてみた。そしたら感想はトルーさんとまったく一緒! もはやこれは、手の込んだ一品料理! 衝撃的に美味しいし、そしてまた、カレーとはまったく別もの。ここからカレーにしていくことにより、“いつもの味”になってしまい、むしろこっちのほうがなんだか立派な料理に感じるくらい。

そこで今回は、玉ねぎの他にも、飴色に炒めることによって美味しくなる野菜はあるのか? そもそも、どんな野菜も飴色に炒められるものなのか?  そのあたりを検証してみたいと思います。

9種類の野菜を飴色に

ただ、野菜といったっていろいろあります。そこで僕が個人的に試してみたいと思い、今回揃えた野菜はこちらの9種類。

・玉ねぎ
・長ねぎ
・なす
・大根
・にんじん
・キャベツ
・ピーマン
・じゃがいも
・マッシュルーム

これらをすべて、細かめに刻み、なるべくくせのない油(今回は米油)を使い、適量の塩をふってじっくり炒める。というのを基本にやっていこうと思います。

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強い味方。3品同時調理ができるセパレートパン

ではまず、玉ねぎ、長ねぎ、なすからいってみよー!

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刻んでフライパンへ

火加減は常に中火で、玉ねぎを飴色に炒める場合、焦げはじめたら少量の水を足し、さらに炒めていくのが効果的とのことなので、適宜水も足しながら。

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ぐつぐつぐつ。正直「もうおいしそー」

なかなかに根気のいる作業ですが、6〜7分くらいで最初に様子が変わりはじめたのが長ねぎ。

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焦げ目がつきはじめました
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なすはスロースターター
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乾きはじめたので水を足す
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玉ねぎも変化しはじめた

なんだかんだで20分以上は炒めていたかな。それぞれに飴色に変化するスピードに違いはありましたが、

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長ねぎの飴色炒め完成
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なすもいいかな

っていうか、なす、最初の質量どこいった!?

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玉ねぎもオッケーでしょう
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おなじみの野菜たちを次々と

と、こんな感じでどんどんいきましょう! と、言いたいところなんですが、すみません、ひとつだけ予定変更。このセパレートパン、ひと部屋が小さいので、野菜を炒める作業がやりにくすぎますね。ここからは素直に、普通のフライパン2枚使いで作業していこうと思います。

では、大根とにんじん!

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フライパンがでかくなったのをいいことに、雑に切りすぎたか
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にんじんも同様

驚いたのは大根で、変化が早い早い。3分くらいで焦げ目がつきはじめ、だんだん見た目が玉ねぎに近づいていきます。

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すぐに焦げ目がつきはじめ
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あれ? 玉ねぎじゃないよね?

一方のにんじんは、かなりがんこに従来の面影をたもち続けるタイプですね。

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10数分炒めても、まだきんぴらっぽい
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一方そのころ、大根は完成
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数分後。にんじんもこのあたりで手を打とう

続いては、キャベツとピーマン!

このあたり、いちばん飴色になってくれるかどうかの予想がつかないメンバーですね。キャベツは芯も細切りにして、ピーマンはわたと種も入れてしまいましょう。

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どちらも炒めはじめが
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もううまそう
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このくらいに焦げたキャベツ炒め、うまいよね〜
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10分ほど炒めたピーマン

ちなみにちょっと味見をしてみたところ、このふだんよりは炒めすぎた細切りピーマンが、めちゃくちゃうまい! とろっと甘くて、香り爽やかで、ほんのりと苦い。こういう料理としてまた作りたいほどです。

そして20分くらいでどちらも完成。

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キャベツ、体積の減り具合えぐいな
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ピーマンは色素が手強い

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