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マン島といえば1907年から開催されている世界一危険なバイクレース「マン島TTレース」が有名ですが、それ以外にもきかんしゃトーマスのモデルになった蒸気機関車や、マン島を発祥とする尻尾の無い猫「マンクス」、制限速度のない道路など気になるところがあります。これまで犯罪多発都市や沈みかけの絶海の孤島、人よりホッキョクグマが多い世界最北の町などに弾丸現地取材してきた「ドメイン島巡り」の第31回目となる今回は、バイクレース以外の魅力を探るためマン島へ行ってきました。
ドメイン島巡り – 世界のドメイン1,000種類以上を取り扱うインターリンクが、「.cc」「.tv」「.sx」等、南太平洋やカリブ海などの「島のドメイン」約50種類に焦点をあて、実際にその島々に行き、島の魅力をレポートします。
https://islanddomains.earth/
◆マン島はどこにあるのか?
マン島はイギリスの王室属領でグレートブリテン島とアイルランド島の間にあるアイリッシュ海の中央に位置しています。人口は約9万人、面積は572.39平方キロメートルで日本の淡路島とほぼ同じ大きさ。軍事や外交をイギリスに委託しており、経済的にも大きく依存している状態です。通貨はポンドが使用されています。
目次
◆ウクライナから避難してきた女性スタッフ
◆マン島で見かけたバイクは3台だけ
◆尻尾のない猫「マンクス」の猫カフェ「Manx Cat Café」
◆マン島の10000年の歴史に触れる
◆マン島の蒸気機関車は「きかんしゃトーマス」のモデルなのか?
◆「no speed limit」の道路を走る
◆「.im」を管理するレジストリを訪問
◆街で見かけた「.im」ドメイン
◆海外用のeSIMを購入して現地のネット速度を計測してみた
◆ウクライナから避難してきた女性スタッフ
今回はガーンジーからロンドン経由でマン島に向かいます。ロンドンからマン島へは、イギリスの格安航空会社「easyJet」を利用しました。
というわけでマン島に到着。外は強い風で極寒です。
ジャージー島やガーンジー島に比べるとマン島は観光地が多いので、ホテルまでタクシーで移動しようと考えていたのですが、いくら待てどもタクシーが来ません。午後9時30分過ぎに空港スタッフに確認したところ、最終バスがあるとのことだったので、ベンツのバスに乗ってホテルへ向かいます。
バスに揺られること約30分でホテル「ELLAN VANNIN」に到着しました。ホテルは節電中なのか暖房が使えなかったため、館内なのにとても寒い。
到着した後は翌日に備えてすぐに就寝しました。翌朝の朝食は、目玉焼き、スクランブルエッグ、ベーコン、オレンジジュース。
朝食前にホテルスタッフの女性と話をする中で聞いたところによると、彼女はウクライナからポーランドのクラクフ経由でマン島に避難してきたとのこと。今はホストファミリーの家で暮らしながらこのホテルで働いているそうです。息子さんはインドに行くことが夢だったのに行けなくなってしまったという話を聞き、自由に移動できることが当たり前ではないことを痛感。
◆マン島で見かけたバイクは3台だけ
ホテルをチェックアウトし外に出るとあいにくの雨でしたが、とりあえずホテルの周りを散策してみます。
ヨーロッパを中心に30カ国以上の地域で展開する世界最大の食品小売りチェーンのスパーがありました。過去には日本にも展開していましたが、記事作成時点では完全撤退しているため存在しません。
「SOUND RECORDS」というお店を発見。
ラジカセに「OSHIMA」と書かれていました。以前の持ち主の名前かも。
さすがバイクレースで有名なマン島。男性3人がオフロードタイプのバイクに乗ってやってきました。調査中にあとどのくらいバイクを見かけるのだろうか?と思っていましたが、意外にも調査中に見かけたのはこの3台のみでした。
◆尻尾のない猫「マンクス」の猫カフェ「Manx Cat Café」
散策していたらだんだん天気も良くなってきたので、マン島の魅力調査へと出発します。
最初の目的地は、マンクスの猫カフェ「Manx Cat Café」。マンクスは、イギリスのマン島を発祥とする尻尾の無い猫の品種です。Manx Cat Caféはホテルから歩いて7分くらいの場所にありました。
建物に入ると「入ったら必ずドアを閉めてください」の注意書きを発見。
猫カフェの入口に到着しました。ドアの近くに猫がいるので、猫が外に出てしまわないよう慎重に入店。
入店したら受付で入場料を支払います。入場料は紅茶などのドリンク付きで7ポンド(約1130円)。来店の際はウェブサイトからの予約がオススメです。
受付から見た店内はこんな感じ。
最初に見つけたのは茶トラのマンクス。
そして、かくれんぼをしていた真っ黒なマンクス。
かくれんぼをしていた真っ黒なマンクス – YouTube
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休憩中だったグレーのマンクス。取材に行った日に店内にいたのはこの3匹だけでした。
猫じゃらしで誘ってみましたが無反応です。
3匹が全員揃いました。ここにいるのは全員マン島で生まれ育ったマンクスです。以下の動画を見ると、猫じゃらしでマンクスを誘うも一向に遊んでくれない様子がよく分かります。
本場マン島のマンクス。猫じゃらしで再度誘ってみましたが無反応。 – YouTube
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マンクスは温厚で穏やかな優しい性格をしています。マンクスの尻尾がない理由は諸説あるのですが、有名なのは「ノアの方舟が出航する際、最後に飛び乗ったマンクスは閉まる扉に尻尾を挟まれて切断された」という説。
おいしそうなトーストやサンドウィッチを食べる女性3人。
こちらが本日のメニュー。ケーキもおいしそうです。
そろそろ次の目的地に向かわないと……とふと見てみると、グレーのマンクスは再び休憩に入っていました。
◆マン島の10000年の歴史に触れる
次はマン島の歴史に触れることができるマンクス博物館に行ってみます。
博物館に到着。入場は無料です。
島特有の工芸品や宝物がたくさん展示されています。
世界最古の1000年以上も継続している議会「Tynwald(ティンウォルド)」の物語。
自然史ギャラリーでは、島の風景、野生生物、生息地を紹介しています。
世界的に有名なマン島TTレース関連ブースには伝説のライダーとミシュラン。
館内にあるお土産ショップでは、かわいいマンクスのぬいぐるみを売っていました。
マン島の国旗も発見。
◆マン島の蒸気機関車は「きかんしゃトーマス」のモデルなのか?
次は、マン島の観光で最も人気があると言っても過言ではない蒸気機関車に乗ることにしました。ここは始発のダグラス駅。立派なれんがアーチで歴史ある荘厳な雰囲気が漂っています。
さっそくホームに入ります。
もう既に乗車している人もいるようです。座席は全て個室で、各個室に出入り用のドアがついています。
蒸気機関車を前から見てみると、確かにトーマスに似ている気がします。
マン島の蒸気機関車 – YouTube
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車内の個室にある座席は4人~6人掛け。この蒸気機関車の路線は全長25キロメートルで11駅あるのですが、時間が限られているためダグラス駅から途中のキャッスルタウン駅まで行って折り返すことにします。乗車運賃は往復で11.80ポンド(約1916円)。
出発してしばらくすると、海が見えてきました。窓枠が額縁のようにデザインされているので額にかけられた絵のように見えますが、景色です。
ポートソデリック(Port Soderick)駅を通過。
牧歌的な風景が続きます。
住宅街に入ってきました。
折り返し地点のキャッスルタウン駅に到着。
1863年までマン島政府が置かれていたキャッスルタウンの駅構内には、石造りの駅舎がありました。
「マン島の蒸気機関車はきかんしゃトーマスのモデルなのか?」とキャッスルタウン駅で働くスタッフ5人に聞いてみたところ、「うん、そうだよ。マン島鉄道博物館に展示されている番号が『No.1』の『Southerland』というニックネームの蒸気機関車がトーマスのモデルなんだ」とのこと。時間の関係で今回行けなかった鉄道博物館は、鉄道の終点であるポートエリン駅から徒歩1分のところにあります。
ということで再び蒸気機関車に乗り、ダグラスまで戻ります。
◆「no speed limit」の道路を走る
次の島に行くため、そろそろ空港に向かわなければ……ということで、残り少ない滞在時間で可能な限り調査を続けるためにタクシーをチャーターしました。マン島には速度制限がない道路が存在するらしいのですが、本当なのでしょうか。
この道路は制限速度40キロで、下の動画を見ると分かるように普通に走っているだけ。
マン島制限速度40キロの道路 – YouTube
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白に黒の斜線が入った標識が現れました。
すると、運転手さんはどんどんスピードを上げていきます。
「no speed limit」(速度制限なし)の道路を走る – YouTube
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この「白に黒の斜線が入った標識」が「no speed limit(速度制限なし)」を表しています。どれだけスピードを上げてもOKなのですが、ドライバーは安全の範囲内で運転しているようでした。空港までの道中、この標識をあちこちで見かけることになります。
おかげで、あっという間に次の目的地「ピール城」に到着。
時間がないのでお城の中には入らず、外側だけ散策しました。
外壁から眺める海は絶景です。
名物の海老サンドも絶品。
ピール城から歩いて5分程度の場所にあるセント・ジャーマンズ大聖堂にも行ってみます。
ここは聖ゲルマヌスの大聖堂の廃虚だと言われているのですが、まったく廃墟になっている感じはありません。
それもそのはず、調べてみると、廃墟と呼ばれるセント・ジャーマンズ大聖堂は、ピール城の中にあったようです。城内の大聖堂は12世紀に建てられたもので、18世紀に廃墟と化しました。城内での再建をしないことが決まり、1879年から1884年に現在の大聖堂がピール城外に建設されたとのことで、今回はピール城の中に入らなかったために気がつきませんでした。
◆「.im」を管理するレジストリを訪問
それぞれの国には、「ccTLD(国別コードトップレベルドメイン)」という、国ごとに割り当てられたドメインが存在します。「ドメイン島巡り」は、そんなccTLDの中でも「島国」に割り当てられている約50種類のドメインに焦点をあて、実際にそのccTLDが割り当てられている島国を訪れて現地の魅力をレポートすると共に、「現地でそのドメインがどのように使われているのか?」を調べるのが目的です。
マン島に割り当てられているccTLDは「.im」。arena、status、Gap Messenger、Tocaroなどのインスタントメッセージ関連サービスで多く使用されています。
「.im」ドメインを管理するレジストリ「Domicilium Ltd Isle of Man Datacentre」にやってきました。
アポイントなしのためインターホンで事情を説明。
突然の訪問のため局長は出かけているとのことでしたが、シニアマネージャーのデビッドさんが笑顔で対応してくれました。ドメイン島巡りの企画趣旨などを話し、日本のお土産を渡して空港へと戻ります。
これでマン島の調査は終了。スコットランドのコミューター航空会社「Loganair」のプロペラ機に乗ってマン島を後にしました。
◆街で見かけた「.im」ドメイン
フィットネスクラブ
マン島最大の建築請負業者
ここも建設会社。
時刻表などが掲載されているマン島鉄道のサイト。
空港で見つけたマン島観光サイト。
◆海外用のeSIMを購入して現地のネット速度を計測してみた
ドメイン島巡りでは、2018年6月から2020年9月まで、SIMカードを現地調達してその購入の様子を伝えてきましたが、販売店を探したり購入手続きをしたりするのに意外と時間を取られるので eSIMを採用することにしました。eSIMに切り替えたことで、簡単にマン島で使える回線を契約できました。今回利用したeSIMは、マン島のみに対応しており、5USドルで7日間、1GB分利用できるAiralo社のIsle of Man。マン島空港(ロナルズウェイ空港)で速度を計測したところ、51Mbpsでした。
海外に行く予定のある方は以下のnoteも参考にしてみてください。
2022年、最強の海外用eSIMはコレだ!海外用Wi-Fiはやめておくべきこれだけの理由|株式会社インターリンク
https://note.interlink.blog/n/nbc08ddc8169e
というわけで、今回のドメイン島巡りで訪れた場所は以下のGoogleマップ上でまとめて確認可能です。
また、「マン島まで実際どうやって行けばいいの?」というアクセスの詳細はここから確認可能。
ドメイン「.im」の詳細や申し込みについては、以下のリンクから確認できます。
imドメイン登録 (マン島) | 世界のドメイン取得、コンサルティングならGonbei Domain(ゴンベエドメイン)
https://www.gonbei.jp/reg/domain_detail.cgi?p1=im
co.imドメイン登録 (マン島) | 世界のドメイン取得、コンサルティングならGonbei Domain(ゴンベエドメイン)
https://www.gonbei.jp/reg/domain_detail.cgi?p1=co.im
org.imドメイン登録 (マン島) | 世界のドメイン取得、コンサルティングならGonbei Domain(ゴンベエドメイン)
https://www.gonbei.jp/reg/domain_detail.cgi?p1=org.im
net.imドメイン登録 (マン島) | 世界のドメイン取得、コンサルティングならGonbei Domain(ゴンベエドメイン)
https://www.gonbei.jp/reg/domain_detail.cgi?p1=net.im
(文・写真:インターリンク https://www.interlink.or.jp/
ドメイン島巡り https://islanddomains.earth/)
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