【定番動画編集ソフト入門】これだけ読めば基礎が身につくFilmora

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 定番動画編集ソフトの基本テクニックを解説している本企画。今回使用するのはWondershareの「Filmora(フィモーラ) 」。1年間プラン(6,980円)、永続ライセンス(8,980円)のほか、ロイヤリティーフリーの素材を利用できるサブスクリプションサービス「Filmstock」を加えた「Filmora+Filmstockお買い得年間プラン」(11,780円)など複数の料金プランをラインナップ。また無料で体験できる「7日無料トライアル」も用意されている。

 今回も動画編集の基本である、タイムラインへの読み込み、カット編集、トランジション効果の追加、テロップの挿入、BGMの配置などを解説していく。「7日無料トライアル」を利用して、ぜひ動画作りに挑戦してみてほしい。

アプリに撮影動画を読み込み、タイムラインに配置する

 最初の作業は、スマホやカメラで撮影した動画ファイルの読み込み。動画ファイルはどこに保存してもいいが、フォルダー名は「20220911霧降の滝」のように撮影日、または編集日を付け加えたほうが整理しやすい。

 また、動画、画像、音声ファイルと、動画編集アプリで作成する「プロジェクトファイル」は同じフォルダーに保存しておこう。これらを1つにまとめておけば、外付けHDDやモバイルストレージなどにコピーした際にも、プロジェクトファイルを読み込めば再編集が可能だ。

撮影した動画から不要なところをカットする

 繰り返しお伝えしている通り、動画編集でもっとも重要な作業がトリミング。不要なシーンをカットすれば動画のテンポがよくなるし、尺もコンパクトになる。映像や音声に変化のない無駄なシーンはどんどんカットしていこう。

 Filmoraでこの作業に利用できるツールが「クイック分割モード」と「リップル削除だ」。「クイック分割モード」に切り替えると、タイムライン上で点線を動かして動画を分割できる。そして、不要なクリップ(動画)に対して「リップル削除」を実行すれば、その後のクリップが自動的に前に詰められる。これを繰り返すことで動画をシェイプアップしていこう。

動画と動画を馴染ませるためにトランジション効果を入れる

 異なる動画を単につなげただけだと、唐突に画面が切り替わるため違和感が強い。そこで動画と動画の間に「トランジション」を追加しよう。Filmoraにはさまざまなトランジションが用意されているが、「ディゾルブ」を使用する。前のクリップのフェードアウトと後のクリップのフェードインが同時に実行されるトランジションだ。

メニューの下にあるタブから「トランジション」を選択すると、現在利用できるトランジションが一覧表示される

つぎに各トランジションの右下にある下矢印のアイコンをクリックして、必要なトランジションをダウンロードする

トランジション「ディゾルブ」のサムネイルを、動画トラックのクリップとクリップの間にドラッグ&ドロップする

あとはすべてのクリップの間にトランジション「ディゾルブ」を配置していけば、この工程は終了だ

注目させたい場所、説明が必要な場所にテロップを入れる

 さて今回筆者は動画を撮影しながらナレーションを入れているが、いくつか説明不足な箇所や、補足したいところがある。そこでテロップをいくつか入れていこう。

 Filmoraでは「タイトル」タブからテロップを追加できる。タイトル用、字幕用、デザイン文字と種類は豊富だ。今回は1種類のテロップしか使わないが、話者やシーンに合わせてテロップの色やデザインを変えると、分かりやすく、また雰囲気を演出できる。

 テロップが1つ完成したら、あとはそれをコピー&ペーストして文言を変更するだけ。テロップの位置、長さはシーンによって微調整しよう。

テロップが1つ完成したら、右クリックメニューから「コピー」を実行

そして、テロップを入れたい箇所にオレンジ色の再生ヘッドを移動して、「編集→ペースト」か「Ctrl+V」キーで貼り付ける

コピー&ペーストしたテロップには同じ書式が保持されている。あとは文言を変更するだけでOKだ

動画の雰囲気に合ったBGMを入れる

 いよいよ動画編集の仕上げの作業としてBGMを追加する。「YouTube Studio」には「オーディオライブラリー」が用意されており、YouTubeで収益化する場合であっても利用できる音楽、効果音を入手可能だ。ソート機能を活用して、動画の雰囲気に合ったBGMを探してみよう。

 基本的にBGMは動画よりも音量がかなり大きい。ナレーションや自然の音が聞こえるように、BGMの音量を小さく調節しよう。冒頭だけでなく、動画全体を通して聞いて、最終的な音量を決定することをお勧めする。

音声トラックを右クリックすると表示されるメニューから「オーディオを調整する」を選択

動画を再生しながら、BGMの音声トラックのボリュームを左端のスライダーで調節する

 最終確認時に、滝の音が突然消えるのが不自然に感じたので、動画ファイルの音声に「フェードアウト」を適用した。動画クリップを右クリックすると表示されるメニューから「オーディオを調整する」を選択して、フェードアウトのスライダーで長さを指定する。これですべての編集作業は完了だ。

フェードアウトの尺は1秒に設定した

最後にファイルを書き出して完成

 最後に「エクスポート」(書き出し)を実行すれば動画が完成する。なおFilmoraの「7日無料トライアル」には、透かしが入る、4K解像度でエクスポートできないなどの制限がある。またエクスポートを実行する際には、アカウントを作成する必要がある。4K解像度でエクスポートできないことはともかく、透かしがかなり大きく気になる。今回の基本機能の使い勝手を試してから、有料プランの購入をご検討いただきたい。

動画を書き出すには画面上中央の「エクスポート」をクリックする

「7日無料トライアル」には、透かしが入る、4K解像度でエクスポートできないなどの制限がある

「7日無料トライアル」でも書き出す際にはアカウントの作成が必要だ

デフォルトでは4K解像度(3,840×2,160ドット、59.94fps)が選択されているので、プリセットで「カスタム」を選び、解像度とフレームレートを手動で変更する必要がある

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完成した動画

今回使用したノートPC「DAIV 6P-RT」のショートレビュー

 今回の動画編集にはマウスコンピューターのクリエイター向け16型ノートPC「DAIV 6P-RT
」を使用した。CPUは第12世代の「Core i7-12700H」、ディスクリートGPUは「GeForce RTX 3050 Ti Laptop GPU」を搭載。写真の現像、動画の編集などクリエイティブワークにも活用できるハイパフォーマンスノートPCだ。今回は32GBメモリ、1TBストレージのモデルでFilmoraを使用している。

マウスコンピューター「DAIV 6P-RT」

 ディスプレイサイズは16型、解像度は2,560×1,600ドットと広く、精細。今回のFilmoraのような動画編集アプリを利用していても、快適に作業できる。またHDR技術「Dolby Vision」、立体音響技術「Dolby Atmos」に対応しており、映像コンテンツの視聴環境としてもレベルが高い。

ディスプレイサイズは16型、解像度は2,560×1,600ドット。タイムライン上のサムネイルを見るだけで、なんのクリップなのか容易に判別がつくので編集作業が捗る

 インターフェイスが充実しているのもポイント。Thunderbolt 4、USB 3.1 Type-C、HDMI端子を利用して最大4画面のマルチモニター環境を構築可能で、フルサイズのSDメモリーカードではカメラで撮影したデータを手軽に取り込める。Thunderbolt 4だけでなく、USB 3.1 Type-CもUSB Power Deliveryに対応しており、左右どちらからでも充電できるのも使い勝手がいい。

ミラーレス一眼カメラなどからデータを取り込む際にはフルサイズのSDメモリーカードは重宝する

 ハイパフォーマンスなCore Hプロセッサに、ディスクリートGPUを組み合わせつつ、本体サイズは353.7×245.3×18.5mm、重量は約1.55kgと16型ノートPCとしては携帯性が高い。

 また約12.5時間のバッテリ駆動時間が確保されているので、モバイル用途にも活用できる。自宅やオフィスだけでなく、電源を確保できない屋外でも利用できるクリエイター向けノートPCを求めている方にとって、「DAIV 6P-RT」は魅力的な選択肢と言える。

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