東京ドーム1個分ってどのくらいの広さ?

デイリーポータルZ

東京ドーム1個分ってどのくらいの広さなのか。同じくらいの広さを探してみた。

面積を表すのによく使われる比喩表現といえば、「東京ドーム○個分」だ。
ここの公園は東京ドーム20個分もあるんですよ!と言われたら、それはすごい大きさだなぁと感心してしまう。

だが、心のどこかから「……と言われてもよくわからないな」という声が聞こえてくるのだ。
そもそも東京ドーム1個分の大きさがピンと来ていない。

別の場所で東京ドーム1個分の大きさになる範囲が分かれば、見当が付きやすくなるのではないだろうか。探してみた。

まずは本家の大きさってどのくらい?

東京ドームへやってきた。

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デカい!

離れないと画角に収まらないほど大きい。
東京ドームにはずいぶん久しぶりに来たが、改めてその大きさを実感した。こりゃ面積の比喩に使われるわけだわ。

公式サイトによれば、東京ドームの面積は46,755平方メートルとのことだ。

……よりいっそうピンと来ないな。

地図で表すと、大体こんな範囲になる。

公式サイトに東京ドームの敷地を表すと思しき画像が載っていたので、見比べながら落とし込んだ。
Googleマップ上で計算された面積はやや差があるが、これを東京ドーム1個分の大きさとして扱っていきたい。

こうして見ると、ドームだけではなくてゲートや通路部分も含まれている。

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北側にある25番ゲート。後楽園駅からつながる歩道橋は含まれないが、その奥の通路は敷地。
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インフォメーションにあった案内図。ここに描かれている範囲が敷地だと思っていいだろう。
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東京タワーやピラミッド、ローマのコロッセオなどの建物と大きさを比べた、この企画にもってこいな図があった。しかし線が薄くなりすぎてないか。
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メインゲートとも言える22番ゲート。東京ドームの顔だ。屋根の構造がかっこいい。

ぐるりと一周して、大体の大きさはつかんだ。
が、やはりドーム本体が大きすぎて全体の広さがどのくらいなのかはわかりづらい。
これを元に他の場所に行ってみよう。

銀座や新宿ではどうかな

銀座は野球っぽさを微塵も感じない街だ。バッティングセンターもないし。
そんな銀座に先ほどの東京ドームの敷地を当てはめてみよう。

銀座四丁目交差点をホームベースの位置とした。

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銀座四丁目交差点はここ。ザ・銀座といった趣の場所である。
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地下鉄のB5出口から出て、銀座千疋屋とマツモトキヨシがあるあたりがバックスクリーンのフェンス際にあたる。
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フェンス際からホームベース(銀座四丁目交差点)を眺める。

先に見える信号機からボールを打って、ここから後ろがホームランになるのか。遠いな!

世代的に松井秀喜に思いを馳せてしまったが、これでは野球のグラウンドの広さを体感しているだけで東京ドーム自体の広さを体感していない。

地図にそのまま当てはめているだけなので、よくわからないのだ。
もう少し東京ドームの敷地にあった形に当てはめる必要があるようだ。

そこで、新宿歌舞伎町へやってきた。
地図上で当てはめるとこうだ。

先ほどよりも道に沿ったことでイメージしやすくなった気がする。

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こういう企画で歌舞伎町に来がちなのだが、僕が「龍が如く(歌舞伎町が舞台のゲーム)」のファンだからなのは否めない。
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新宿東宝ビルの脇を抜けて北へ。振り返ると遠くに歌舞伎町一番街のゲートが見える。

ここまでが東京ドームの南北方向の長さにあたる。
建物が多いとそこまで長くは感じないのが不思議だ。

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その先にはラーメン二郎歌舞伎町店の看板が見えたが、ここは東京ドーム外だ。
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また飲み会が出来た頃はデイリー関係者御用達だった上海小吃も東京ドーム外です。関係者の皆さん、ご認識のほどよろしくお願いいたします。
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ちなみに新宿区役所を背にして岩盤浴のお店を見ると、そこが東京ドームの22番ゲートの位置にあたる。
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ゴジラが見下ろす先の「しゃぶしゃぶ にいむら」の辺りがマウンドだ。雑居ビルに向けて渾身のストレートを投げ込もう。

割と東京ドームの形に沿ってぐるっと一周出来たので、大きさがなんとなく実感出来た。
やはり形が合っているとわかりやすい。

同じく都市の例として渋谷や池袋でも当てはめてみたが、うまくはまるところが見つけられなかった。
地図だけ貼るので、土地勘のある人は感覚をつかんでもらえると幸いである。

 

東京ドーム1個分とほぼ同義は東京駅だ

形が東京ドームに近いと大きさをよく実感出来ることが分かった。
ここで、僕が探した中で最もぴったりだった場所を紹介したい。

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それはここだ!

東京駅だ。

実は、駅構内の1階部分に東京ドームを当てはめるときれいにすっぽり収まったのだ。

ちょっとこれすごくないですか。

これを発見したときに、思わずパソコンの前で声が出た。

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ということで気合いを入れて行きます。

家にあった一番野球らしい格好で向かうのは、丸の内南口だ。

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いつ来てもかっこいい駅舎の入り口。だがここは東京ドームの敷地外である。
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改札口の向こうが敷地内だ。

東京駅1階の四方にはそれぞれ改札口が置かれているが、東京ドームの敷地と合わせると大体どれも改札が敷地の境目の位置に来る。

せっかくなので東京ドーム22番ゲートと同じ位置から駅に入ろう。バックネット裏の座席に座れるのかな。
八重洲中央南口が22番ゲートの位置に該当する。

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ここが東京ドームでいうところの正面玄関か。

しかし八重洲中央南口は新幹線専用の改札口だった。あぶない。
「値段の高い席に座るための入り口」という意味では東京ドーム22番ゲートと共通点があった。

駅構内に入って歩いていると、ホームベースの位置にやってきた。

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それがここだ。

東海道新幹線以外の新幹線のきっぷ売り場だ。
みどりの窓口のカウンターにキャッチャーが構えているのである。

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そしてマウンドはこのあたり。

東京ばな奈のお店の前にピッチャーが立つことになる。

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マウンドからホームベースを見る。

あの奥に投げ込むのか!と脳内シミュレーションしてしまった。
この距離で数多くの名勝負が繰り広げられたことだろう。

ところで東京ドームといえば個人的には「財宝」の看板が気になっていた。
東京ドーム 財宝」の検索結果を見てもらえれば、知らない人にもインパクトが伝わるはずだ。

Wikipediaを見ると2019年まででスポンサーを降りてしまったようで、現在は見られないのが残念だ。

せっかくなので東京駅で財宝のありかを探したい。

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それがここだ。丸の内中央口。
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こういった形で財宝の看板を思い浮かべてくれればうれしい。

最後は海上の東京ドームだ

ここまで街なかに潜む東京ドームを探してきたが、最後に趣向を変えて意外な場所を紹介したい。

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それがここである。

高速道路やゆりかもめのレールは、レインボーブリッジに向かう途中で方向転換のためにクルッと海上を1周している。
この円の大きさが東京ドーム1個分なのだ。

東京駅と同様にこちらもかなり驚いた。
ものすごくきれいにすっぽり収まっている。

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早速ゆりかもめに乗って確かめてみる。車内の路線図でもクルッと1周しているな。
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クルッと1周のゾーンに差し掛かった。
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あまり意識していなかったが、円の中に桟橋があることに今さらながら気がついた。

うーん、いまいち大きさを実感しづらい……!
引き返して最寄りの芝浦ふ頭駅で下車し、徒歩で近づいてみることにした。

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駅にあった案内図。これが東京ドームか。
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海沿いに建つ倉庫の並びを歩いていくと、見えてきた見えてきた。
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全体を収めようと場所を変えて試行錯誤するが……。これは、大きいぞ!
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「湾岸食堂」といういい感じの食堂まで離れてようやく画角に収まった。

冒頭で東京ドームの写真を撮るときに「離れないと画角に収まらないほど大きい」と書いたが、まさにここでも同じ状況になった。
やはり、ここは東京ドーム1個分なのだ。

今後ゆりかもめや高速道路でレインボーブリッジを渡るときは、東京ドームを感じながら通過してほしい。

体感しよう、東京ドーム1個分

新宿や東京駅を歩いたときは、「まぁこんなものかな……!?」と思っていたが、他に遮蔽物がなくだだっ広いレインボーブリッジでは東京ドームの大きさを実感した。
地図で当てはめてみて、実際にその場所に行ってみるとよく実感出来ると思う。
今回は都内に限定したが、色々な地方ではどこがちょうどいいのかも検証してみたい。

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東京ドームで野球殿堂博物館がある位置は、歌舞伎町だとゴリラが柱を登っていた。

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