イーロンのX、もはや無法地帯のようなもの…?
イーロン・マスクの「言論の自由」アプリことXは、ほとんど誰でも使えるアプリです。テロ組織の指導者だって使っています。
アメリカ政府にテロ組織と指定されているシーア派のテロ組織ヒズボラの複数の指導者が、Xプレミアムに課金して、青い認証バッジを受け、投稿のブースト、長文投稿などしっかりと有料ユーザーのサービスを受けていることがIT業界監視団体Tech Transparency Project(TTP)の調査でわかりました。
テロ指定のグループも青・金バッジ
調査によるとXは、ヒズボラの指導者、イラン支援の武装勢力、反政府勢力フーシ派などのアカウントにプレミアムサービスを提供しているとのこと。
アメリカ政府はこれらのグループに制裁を科しているため、アメリカの事業体がテロ組織指定のグループと取引をおこなうことが禁止されています。
しかし多くのアカウントには、青と金の認証マークが名前の横にしっかりと表示されていて、お金を払ってプレミアムサービスを受けていることがわかります。
ヒズボラの指導者であるハサン・ナスルッラーフには9万3000人以上のフォロワーがいて、組織からの公式プレスリリースをアカウントで投稿しています。
今回の調査で名前が挙がった他のテロ組織の指導者と同様、ナスルッラーフのアカウントの青いチェックマークは、現在は削除されていますが、インターネットアーカイブのスクリーンショットを見ると1月まではしっかり認証されていました。
Tech Transparency Projectの調査によるとイランの国営メディアPress TVも認証された企業・組織の証である金バッジを取得していました。Tech Transparency Projectの調査時には金バッジの月額は1,000ドル(現在は1か月200ドル)だったそうです。このアカウントには30万人以上のフォロワーがいて、テロ組織ではないもののアメリカのイランに対する制裁の対象となっています。
チグハグな広告表示
この調査では、28の制裁対象アカウントのうち19のアカウントで返信に広告が表示されていることが判明しています。アメリカの保守派の出版企業The Dispatchの広告が、イランのPress TVの投稿の隣に表示されていたこともありました。
以前にもXでは、反ユダヤ主義的のコンテンツがディズニーやIBM、Appleの広告の隣に表示されるというなんともよろしくないことが起こっていました。それがあってから、広告を出していた企業の多くがXから完全に撤退しています。
これに対し、Xは声明で以下のように述べています。
これらのアカウントのうち、いくつかは直接制裁リストに名前が挙げられていない。
また、Tech Transparency Projectのリストにあるアカウントの中には、制裁の対象となるサービスを受けていないにも関わらず、チェックマークがついている場合がある。
しかし、Xをテロリストの指導者に使わせていること自体、自分たちの掲げる利用規約に違反している可能性さえあります。利用規約には、経済制裁を受けている場合、有料サービスを利用できないと明記されているからです。
また、Xのポリシーではイランの人たちは有料サービスを購入することはできないはずですが、調査ではイランのグループがいくつか特定されています。
今やお金を払えば誰でももらえる認証マーク
青と金の認証マークは、かつてプロフィールに正当性を付加するためのものでした。Xは、認証マークを持つユーザーは「他のユーザーからの信頼を高める」と述べていますが、Xは明らかに誰を認証するかを十分に審査していませんよね。
イーロンがTwitterを買収する前は、しっかりTwitter側が認証したアカウントのみに付与されていましたが、買収後はお金を払えば誰でももらえるマークに変わりました。
現在のXは、コンテンツのモデレーションに関しては自由放任となっていて、テロの指導者も野放し状態だったようです。イーロンは、Xが自由な言論を守る場所だとしていますが、こういう状況を見ていると、ただ単にコンテンツを放置しているだけのような気もしてしまいますね。言論の自由というより、もはや無法地帯って感じです。