Wi-Fiルーターってどう選べば? いつ買い替えるのが良いの?
PCやガジェット家電まで。身の回りのさまざまな機器がWi-Fiへと繋がるIoT時代。Wi-Fiルーターは洗濯機や冷蔵庫と並んで生活に必須となる、家庭の神器のひとつとなりました。
でも、どれを買えばいいの? Wi-Fi 6って何? この2041とかの数字は何?
…と、見るべきポイントが多くて複雑なんですよね。
そこで、ここでは、Wi-Fiルーター選びで抑えておくべきポイントを絞り込んで、かんたんに選べるようにまとめておきました。お納めください。
1.Wi-Fi 5? Wi-Fi 6? 6E? 違いって何だ?
まず、これですよね。Wi-Fiの後ろに続く数字、コレ何だよ…? 問題。
シンプルに言えばこれはWi-Fiの通信規格(バージョン)を表しています。そして数字が大きい方が強い(上位規格)です。というわけで…、
今買うなら最新の「Wi-Fi 6E」対応ルーターがオススメです。
…で話を終わらせてもいいのですが、理由をもうちょっと解説します(3の見出しまで飛ばしてもOKです)。
Wi-Fi 6Eでは、Wi-Fi 6までのルーターで使えた2.4Ghz帯・5Ghz帯に加えて、新しく6Ghzの通信周波数帯が増えた規格。混雑に強く通信の安定性が増しているんです。リアルに例えると「新しい道路が開通したよ! 渋滞が減るね!」 みたいな感じですね。
ただし、Wi-Fi 6Eを最大限に活かすには、ルーターだけでなく、つなぐ端末もWi-Fi 6Eに対応している必要があるので、そこは注意。たとえばiPhone 15シリーズの場合…
・iPhone 15 Pro……Wi-Fi 6E対応(2.4Ghz帯・5Ghz帯・6Ghz帯が利用可能)←Wi-Fi 6Eルーターの恩恵がある
・iPhone 15……Wi-Fi 6対応(2.4Ghz帯・5Ghz帯)←Wi-Fi 6Eルーターでもいいけど6Ghz帯使えないからWi-Fi 6ルーターで十分
といった感じ。
でもまぁ、対応機器が手元になくても、Wi-Fi 6E対応化が進む過渡期ですから、今のうちにルーターをWi-Fi 6E対応モデルにしておこうってのもアリですね。
一方で、コスパ重視で敢えてWi-Fi 6ルーターを選ぶのも悪くないと思います。ここは予算と機器と求める体験(速度や安定感)との相談ですね。
2.ルーターの通信速度って何を見ればいいの?
ルーターのパッケージって「2401 + 2401 + 573Mbps」と、暗号のような数字が書いてあってよーわからん…みたいなところもあると思います。
これは周波数帯によっての規格上の通信速度。まぁ、こちらも数字が大きい方が強い(速い)というざっくりとした理解で問題なし。
ただし、あくまでも理論値。
実際の通信だと距離や障害物によって速度は落ちていきます。また、ルーターの通信速度はPCやスマホへのダウンロード速度と同義ではありません。
実際のダウンロードの速度って、インターネット回線の速度(プロバイダや回線事業者の接続速度)に大きくかかわってくるので、高速なルーターにしたからと言って、ダウンロード速度が必ず上がるわけではありません。ここはちょっと気に留めておいてください。
3.住まいによって最適なルーター選びが変わります
ここからはWi-Fiルーター選びの話。
Wi-Fiって電波なので、一定の範囲内でしか届きません。つまり、家の広さや構造によって、最適なルーターも変わります。
たとえば、広い家だと階段を上がったり、奥の部屋に行ったりすると、Wi-Fiってどうしても弱くなっちゃいます。なので、電波を遠くまで届けられる高性能なハイパワーモデルが有利。また、多くの家族が同時に利用する場合、通信の頻度が増えるため、こちらもルーター自体の性能が求められますね。
こうして、家の構造や利用者の数によって、必要なWi-Fiの性能が変わるので、自分の生活スタイルに合わせてルーターを選ぶと、よりWi-Fiは快適になります。たとえば僕が選ぶなら…
一人暮らしや戸建ての規模感で、Wi-Fi 6E対応ルーターを選ぶならこちらかな。定番のバッファロー製で、Wi-Fi 6Eのエントリーモデルとして優秀です。
なるべく安く、ワンルームくらいの規模感でWi-Fiを使いたいなら、こちらもアリ。Wi-Fi 6までの対応になりますけど、そのぶん安いのが魅力。5,000円台で買えます。
4.広めの戸建てには「メッシュWi-Fi」が良いよ!
Wi-Fiには「メッシュWi-Fi」という仕組みがあります。
これは、主に広い家に向けたWi-Fiルーターの設置方法。複数のWi-Fiルーターを設置することで、Wi-Fiのエリアを広げるといった仕組みです。
奥の部屋までWi-Fiが届かない…。や、2階に上がるとWi-Fiが不安定に…。
など、現状Wi-Fi電波が届かない場所があるなら、お値段張りますが(設置スペースも2個分必要ですが)メッシュWi-Fi対応のルーターを導入したほうが良いかもしれません。
Wi-Fi 6E対応のメッシュWi-Fiシステム、今僕が買うとしたらコレかなぁ〜…と。
最新の高速なインターネット接続方式であるIPv6。その日本の主要なIPv6サービスに対応していますし、インターネット接続用ポートも2.5Gbps対応で、2Gbpsを超える高速インターネットサービスのポテンシャルも活かせます。
あと、見た目もガンダム(アナハイムみを感じます)っぽくてかっこいい。
TP-Linkの製品も定番ですね。スマホアプリで設定しやすいと、かんたんさが人気となっています。僕も過去モデルを使ってますけど、アプリほんと情報の可視化がお上手。
メッシュWi-Fiとは違って、スムーズなWi-Fiの切り替えはできませんが、Wi-Fiの電波を中継してエリアを広げられる「Wi-Fi中継機」なら、今のルーターのままで安くエリアを広げられます。コンセントに直接ぶっ刺せるこちらが便利かも。
ルーターって寿命あるの?
ルーターって、なかなか壊れないし、買い替えサイクルの長い電子機器ではあります。寿命は? と聞かれたら難しいところではあるんですけど、劣化のサインとしては…
1.Wi-Fiの速度が遅くなった
2.接続が不安定になった
3.頻繁に再起動する
みたいなケースですね。特に3番目は深刻で、すぐにでも買い替えた方が良いと思います。
1と2は環境依存(置き場や家具レイアウト、周囲の家電や近隣住宅のWi-Fiとの混線)も大きいので、置き場所を変えてみたりで解決することがあります。
でも、個人的にはルーターって3〜5年が目安かなって思っています。
3年〜5年経つと購入したときよりも新しい規格が主流になっているので、そのくらいのサイクルで買い替えていくと、気持ちよくWi-Fiを使えるかなって。
あと、10年経ったあたりから、メーカー側のサポートも終了してきて、脆弱性が修正されないままになる可能性があります。セキュリティリスクが残ったまま使い続けるのは危険(警視庁も警告を発しています)なので、そうなる前に買い替えましょうね。