外観は結構地味だ
その夢のような装置がこれだ。掲載写真を間違えたわけではなく、このベニヤ板に紐とガムテープがついているだけのえらく地味な装置がそれなのだ。会社で机の横に置いておいたら掃除のおじさんに「これは捨てていいのか」と聞かれてしまった。
装置は開くのだ。ばーん
するとどうだろう、中にもう一つ世界が現れる。もうわかってしまった人が大半だとは思うが、途中でやめられないので続ける。
この装置の中にたとえば小さな携帯電話を置いて写真を撮ってみる。すると……
携帯電話が倒木くらいのでかさに見えるからびっくりだ。見えない、という人にはぜひひとつ見えるよう努力してほしい。目を細めたり遠ざけたり、あと20歳を越えてる人はお酒を飲むのも一つの手だ。
だめだ、とわかっていても人につきあうことで新しい発見があるかもしれないのでやってみよう。
この装置を作った日はそうとう興奮して周りの人に自慢しまくった。いろいろな物を乗せて「すっげー、でっけー」とかいいながら。
しかしみな一様に困った顔をしていた。橋田さんには「本当に話しかけたらだめな人に見えた」とまで言われてしまった。僕としては22世紀を垣間見た思いだったのに。
次のページではこの装置の秘密の作り方をお教えしよう。