サーロインステーキ、Tボーンステーキ、ハンバーグステーキ。はたまた、大根ステーキ、こんにゃくステーキ、漬物のステーキ。
この世にステーキと名のつく食べものはたくさんありますが、なかでも最高にかわいい1品を見つけてしまったんです。
それが「おさかなステーキ」!
おさかななのに!
日課のスーパーマーケットパトロールで、今日も今日とて、胸をズキューン! と撃ち抜かれる商品を見つけてしまいました。それがこれ。
新潟の水産加工会社「伏見蒲鉾」の、魚肉練り製品。さつま揚げですよね。要するに。価格は1枚200円弱。
ただ、ごらんのとおり、そのコンセプト、そして形状にたまらなくときめいちゃいません? だって、あくまで魚肉を原材料とした練りもの。でありながら、見てください。
このさ、とうてい無理なのに、というかそもそも土俵が違うのに、形だけでも肉のステーキに近づけてみようとする。その健気な努力、遊び心、ちょっとだけズレたような存在感が、たまらなくかわいくないです?
商品説明には、そのままでもいいし、ちょっと炙るとさらに美味しく食べられます。と、いうようなことが書かれています。しかし、せっかくの「ステーキ」。ここは最大限の敬意を表し、今日はできる限りステーキらしく食べてみましょう。
おさかなだからってあきらめない
ではまず、
そしたらそこに、
中火でしばらく焼いてみると、片面にいい感じに焼き目がつきはじめました。ただし、
両面をじっくり焼いたら、バター&醤油で味つけし、ステーキ用の鉄皿に、付け合わせの野菜と一緒に盛り合わせて完成。
あら、ちょっとがんばりすぎたせいか、見た目は思いのほかステーキっぽくなってしまいました。が、本体はあくまで練りものですからねぇ。さて。
当然ながら、断面、純白。ただ、実際に食べてみるとこれが、すごく良かったんです!
もちろん、牛肉のステーキとはまったく別もの。だけど、ぷりんぷりんとした食感と、旨味、甘み強めの本体自体が、そもそも練りものとしてかなりうまい。そこに、にんにく&バター&醤油&油の、ある意味この世で最強の味をまとい、加えて、一瞬脳が錯覚するステーキっぽい見た目。ぶっちゃけ、そんじょそこらのお肉に負けないくらいの満足感があるし、どっかの老舗酒場でこういう名物メニューがあったら、「ここでおさかなステーキ頼まなきゃもぐりっしょ」なんて知ったふうな口をききつつ、毎回頼んじゃいますね、間違いなく。
というわけで、名前と存在感が世界一かわいいばかりか、きっちりとうまい伏見蒲鉾のおさかなステーキ、おすすめします〜。