チューリッヒ保険会社をかたり、Vプリカ発行コード番号などの入力を促すフィッシングの報告を受けたとして、フィッシング対策協議会が情報を公開した。誘導先のフィッシングサイトは6月12日15時時点で稼働中であり、引き続き注意が必要だ。
フィッシングメールの件名は、複数のものが確認されているが、このほかの件名も使われている可能性がある。
- 【チューリッ︉ヒ】自動車差し︉押さ︉え最終通︉知です
- ＜緊急!＞︉【チューリッヒ︉】自動車差︉し押さえ最︉終通知です。
- 【重要】︉【チューリッヒ︉】自動車差し押さえ最︉終通知です。
- 【重要】【チューリッヒ】ZURICHの債務金額が決まりました、迅速な対応をお願い致します。
- ＜重要＞【ZU︉RICH】自動車︉差し押さえ最終︉通知です。
- ＜重要＞【ZUR︉ICH】︉差押最終通知。
- 【重要】【ZURICH】ZURICHの債務金額が決まりました、迅速な対応をお願い致します。
メール本文も複数の文面が確認されており、保険料を納付するようにとして、リンク先へのアクセスを促している。
チューリッヒ保険をご利用頂きありがとうございます。
■■様
自働車保険の期限が切れました,すぐに納付してください,でないと差し押さえます
自動車保険料:28070円
割引後の保険料:28000円
最終期限:2023/6/10（支払い期日の延長はできません）（フィッシング対策協議会の緊急情報より一部抜粋 原文ママ）
■■様
昭和三十年法律第九十七号自働車保障法によりますと、
自働車保険の期限が切れましたので、
直ちに自働車保険料を納めてください。
お支払いにならない場合は、裁判所を通じて給与と財産の差し押さえを申請します。
自動車保険料:46810円
割引後の保険料:46000円
最終期限:2023/6/10（支払い期日の延長はできません）（フィッシング対策協議会の緊急情報より一部抜粋 原文ママ）
メール文面の例（フィッシング対策協議会の緊急情報より）
誘導先のフィッシングサイトは、チューリッヒ保険会社の会員向けサイト「My Zurich」を装っており、「契約者名（登録者名）カナ」と「携帯電話番号」の入力を求められる。入力して操作を続けると、「お客様専用ページ」で「最終通告」というメッセージが表示され、さらに操作を続けると支払い方法の選択を求められるが、「電子マネー（vプリカ発行コード）」以外は選択できない。さらに進むと、Vプリカ発行コードの購入方法に関する説明画面、Vプリカ発行コードの入力画面へと順に遷移する。
誘導先のフィッシングサイトの画面（フィッシング対策協議会の緊急情報より）
誘導先のフィッシングサイトのURLは、以下のものが確認されている。これ以外のドメイン名やURLが使われる可能性もあり、注意が必要だ。
https://www.zurich.co.jp.●●●●.com/
フィッシング対策協議会は、「フィッシングサイトは本物のサイトの画面をコピーして作成されることが多く、見分けることは非常に困難」と指摘する。その上で、日頃から、サービスへログインする際はメールやSMSのリンクを利用するのでなく、公式アプリやウェブブラウザーのブックマークからアクセスするよう、注意を促している。
チューリッヒ保険会社も注意喚起を実施。フィッシング対策協議会が挙げているものと同じフィッシングメールの件名の例を提示し、不審なメールやSMSを受け取った場合は開封せず速やかに削除するようにと呼び掛けている。
