地元ではとっても有名でみんなが知っているのに、地元以外の場所ではあまり知られていない……偉人。
そんな偉人を募集したところ、めちゃくちゃたくさん地元の偉人が寄せられました!
ひとまず紹介します!
治水の偉人の多さ
前回、地元だけで知られる偉人を広く募集しました。地元の偉人の基準こちらです。
① 市や県が作る教科書の副読本には載ってるけれど、歴史などの教科書には載ってない。
② 地元に立派な銅像や顕彰碑があるけど、旅人がそれをみると「誰?」となる偉人。
いますよね、近所の公園に立派な銅像があるのに、その人の資料館や博物館があるのに、地域学習の副読本では必ずでてくるのに、地元の地名の由来になってるのに……あまり、有名じゃない偉人……。
そんな愛すべき偉人をネットで募集したところ、沢山の情報が寄せられました!
とりあえず、頂いた情報をざっとまとめました。
多いだろうな〜と、予感はしてましたが、やはり、治水の業績に名を残す偉人が多い……。
政治家だったり、武士だったり、農民だったりと、身分がいろいろあり「治水に業績を残す人」をまとめた、ピッタリの言い方が「治水家」みたいな言葉しか無かったため、治水関係で業績を残したひとは治水家として分類しました。
治水の偉人に関しては、どうしても「その地域」の偉業となってしまうため、全国的な知名度があがりにくいというのは致し方ないところではないでしょうか。
愛知県・岐阜県・三重県・ヨハネス・デ・レーケ
① なにをしたひと?
・木曽三川(木曽川・長良川・揖斐川)の治水工事に尽力した「お雇い外国人」(オランダ人)(しおあじ)
② 偉人エピソード
・三つの川が複雑にからみ合い、たびたび洪水が起きては被害をもたらしていた木曽川、長良川、揖斐川を分ける分流工事を行った。(太郎)
③ 地元からの慕われ方
・愛知県の西側と岐阜県の南側、三重県の東側のみのエリア(つまり木曽三川流域)の小学生はこの名前を「しらべ学習」などで10回以上は書くことになるので、ほぼ全員フルネームが言えるはず(しおあじ)
・小学校高学年になると、デ・レーケの功績を学ぶためにバスを貸し切っての校外学習があった。(Lonow)
・輪中(わじゅう)、木曽三川公園(きそさんせんこうえん)やヨハネス・デ・レーケと声に出すと気持ちの良い響きの単語が連発する単元であったため、小学生時代に習っただけなのに今でもしっかりと記憶に残っています。(Lonow)
・木曽三川は愛知、岐阜、三重の三県を分ける大きな川なので、違う県の人とも話題として上がることもありおもしろいです。(太郎)
(投稿:しおあじ・太郎・Lonow)
でました。ヨハネス・デ・レーケ。ぼくは、大人になってからその存在を知りましたが、愛知岐阜三重の、三県境付近の小学生はみんな知ってるんですね。
まさに郷土の偉人。日本の川をみて「これは川ではない、滝だ」と言った伝説がお気に入りです。
木曽三川だけでなく、富山や大阪ではどうなんでしょうか?
岐阜県養老町・平田靱負(ひらたゆきえ)
①なにをしたひと?
・江戸時代に薩摩藩から美濃までやってきて、木曽三川の治水工事を行った方です。
②偉人エピソード
・一級河川(しかも三川)を相手に、遙々九州からやってきて、多大な犠牲を出しつつ、治水を成し遂げた方です。
・最終的には大きな犠牲を出したということで自刃されたとか。
③地元からの慕われ方
・大きな国道沿いから見える遺構もいくつかあって「あれは何?」と(養老町出身の夫に)聞くと上記の答えでした。
・(夫に話を聞くと)当たり前のように名前が出てきて「このあたりの人は薩摩藩に感謝している」とのこと。
・平田靱負と治水工事をきっかけに、鹿児島県と姉妹都市(?)的な関係にあるとか。気が向いたときに話を向けると嬉々として語ってくれたり、遺構に連れて行ってくれるので、地元では当たり前に親しまれているようです。ゆかりのお祭りだったか慰霊祭だったかもあったはず。
(投稿:はせち)
でました平田靱負! これはアツい。
ぼくは、みなもと太郎の『風雲児たち』で読みました。
江戸幕府に命令され、治水工事を請け負った薩摩藩の家老ですね。難工事を成し遂げたものの、藩への多大な犠牲と負担の責を負い、自害した(といわれている)、宝暦治水事件。
木曽三川の治水事業は、これだけやってまだだめで、明治時代にヨハネス・デ・レーケの治水事業に繋がるということですね。
ヨハネス・デ・レーケも平田靱負も、濃尾平野の地形が作り出した偉人ですね。
いい感じのyou tubeがあったんでリンクしておきます。現地の小学生はこのアニメを小学校時代に見るのかな。
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秋田県・石川理紀之助(いしかわりきのすけ)
①なにをしたひと?
・秋田県の農業とそれにまつわる経済の基盤を作った人です。(初夢)
②偉人エピソード
・「種苗交換会」という作物や種を交換するイベントを始めた人で、種苗交換会は現在でも行われている。(大納言)
・農林水産省のサイトにも「秋田県農業の神様」「聖農」「秋田の二宮尊徳」と紹介されている。(大納言)
・寒いからと言って農業をさぼる村民を早朝から叩き起こし、生産性をあげて収穫量を増やした。(初夢)
③地元からの慕われ方
・地元の劇団が彼の逸話をなんども公演を行っています。格言や名言も多く、Wikipediaも濃くて面白いです!(初夢)
・秋田では小学校のローカルな社会の副読本に出てくるので、小学生ぐらいの頃は記憶にあるが徐々に忘れていって大人はほぼ覚えていない。(大納言)
(投稿:初夢・大納言)
これ、誰が書いたのか知りませんが、めちゃくちゃ長いですね……。
「立候補してないのに県会議員に当選、驚いてすぐ辞職」「衆議院議員選挙に立候補し、得票数2標で落選」など、どういうこと? という選挙エピソードが多いのが気になりました。
ちなみに、上記の選挙はふたつとも「本人の意志で立候補してない」という説があるようです。
あと『石川理紀之助翁検定』という検定試験があるのもグッと来ました。
検定試験がある偉人、なかなかいないですよ。これ受験できるのかな。機会があったら受験したい。
石川理紀之助もYou Tubeにめちゃくちゃ素晴らしい動画があったのでリンクしておきます。
この「地方の郷土資料館でエンドレスで放映されてるビデオ」っぽさがたまらないです。
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