肉にはコークが合う。これに異論はないだろう。でもそんなこと言ったら焼きそばだって寿司だって、食べてみたら意外と合うんじゃないだろうか。もしかしたら肉よりも合うものがあるかもしれない。
今回、最高にコークに合う食べ物を探すため、トーナメント形式で最強コーク合い食材を決める戦いを開催しました。
優勝は納得のあれでした!
【目次】
コーク好きに集まってもらいました
今回、本気でコークに合う食事を探すということで、我こそはというコーク好き4人に集まってもらった。
江ノ島茂道(ライター)
特技はコークの一気飲み。普段は週4本のペースで愛飲中。「風呂上がりに単品で飲んでいます。美味しいものと一緒に飲むのはちょっと背徳感があるのでがまんしていますね」
石川大樹(DPZ編集部)
出社時にカフェイン摂取目的で愛飲中。ペースは週2~3本。「飲みすぎを防止するため、家では水で薄めて飲んでいます」
トルー(ライター)
「子どもとハンバーガー屋さんに行くと必ずコークを注文しています。理由は一番合うから」
安藤昌教(DPZ編集部)
趣味はトレイルランニング。「中学の部活終わりによく飲んでました。いまはトレイルランニングで水分と糖分の補給として飲むことが多いですね。お世話になっています、という感じです」
このコーク好きメンバー4人に、それぞれが「これこそコークに合うはず!」と思う食べ物を持ってきてもらった。
ぜんぶこの場でコークと一緒に食べてみて、トーナメント形式で優勝(最もコークに合う食べ物)を決めていきたいと思う。
※今回の調査はコーク好き4人の完全なる主観なので、結果がみなさんの予想と違っても怒らないでください。
===コカ・コーラの提供でお送りします===
まずは予想から
今回持ち寄ってもらった食事はこちら。
まずは各自の予想から見ていこう。
「順当なところでいくとピザかハンバーガーじゃないですかね」
「だんぜん唐揚げでしょう」
「味の濃いのを選びましたから、ケバブでしょうね」
「ハンバーガーは定番だと思うんですが、意外とコロッケが合うぞということを教えたいです」
予想の時点ですでに意見が割れまくっている。この機会にコークの最高のパートナーが見つかることを期待したい。
スパイシーなケバブか家庭の味コロッケか
第1回戦からいってみよう。初戦はケバブ vs コロッケである。
「ケバブは僕が持ってきました。ケバブミートのちょっと癖のある辛さがさわやかなコークと合うと思うんですよね」
「ケバブは確かに強いですね。ワイルドな肉のうま味と辛さが口に残るから、それをコークで流し込む感じ。もうこれが優勝でいいんじゃないですか」
「ちょっと待ってください、僕の持ってきたコロッケも食べてから判定してほしい。芋とコークとの相性は抜群だと思うんですよね。のどに詰まる感じをコークで流し込む快感が最高なんです」
「コロッケとの相性の良さはわからなくもないんですが、僕はもうちょっと塩っけというか、ソースをびしゃびしゃにかけたくらいが好きですね」
確かに味の濃いケバブの後だとコロッケすら大人しく感じる。
結果やいかに。ケバブが勝ったと思う人!
ソースが決め手の焼きそばか、安心のハンバーガーか
先は長いのでどんどん行きます。次は焼きそば vs ハンバーガー
「焼きそばとコーク、なんというか学生時代を思いだしますね。一人暮らしの味。ソースの味にコークが合うんですが、もっとジャンクな、カップ焼きそばの方がより合う気もします」
「コロッケの時も言ったけど、こういうのどに詰まる系の食べ物がコークには合うんじゃないかと思ったんですよね」
「言いたいことはわかりますよ。わかるんですが、あまり飲みなれていないからかちょっと違和感もあるかな、と。普段だと焼きそばはお茶で食べてるので」
ハンバーガーはどうだろう。
「これはもう完璧でしょう。笑っちゃうくらいコークに合う」
「たしかにこれはちょっと格が違う気がしますね。もはや安心感すらある。ハンバーガーの肉がもちろんコークに合うんだけど、チーズのクセがさらに互いの関係性を深めている気がします」
ジューシーな唐揚げか、ジャンクなポテチか
次はからあげ vs ポテチ。どちらが勝ってもおかしくない対決が続く。
「唐揚げはコークの美味さが引き立つ感じがしませんか。ポテチももちろんいいんですが、ちょっと土俵が違うというか。だって友だちの家にいるみたいですもん」
「安藤さんがさっき言ってた『芋にコークが合う』っていうの、ポテチを食べてなるほどと思いました。でもやっぱり唐揚げとの相性がばつぐん過ぎて付け入るすきがないかも」
「油分にコークが合いますね。ポテチとコークはすごくハッピーな感じがするんです。夏休み感というか。唐揚げとコークは、そのまま天まで駆け上っていくような勢いを感じる」
変化球のバナナが定番のピザをおびやかす
次は変わり種、バナナ vs ピザ。ちなみにバナナを推すのはこの組み合わせになじみのある編集部安藤である。
「バナナは意外だと思うんですが、さっきも言ったようにトレイルランニングのレース中はだいたいこの組み合わせが配られるんです。だから食べ慣れているというのもあるんだけど、落ち着いて食べてみると意外と合うんじゃないかと」
しかし相手は強敵ピザである。
「ピザを注文するときにはだいたいコークも一緒に買いますからね。これは合うと認めざるを得ないのか」
「でもちょっとまってください、この葉っぱ(バジル)の香りがちょっとコークを邪魔しませんか」
「ピザはやはり安心感ありますよ。構成要素でいうとハンバーガと似てるんですよね。小麦粉と肉、あとチーズ」
「どうしてもバジルとコークが合わないなと思ったんですよね。その点、バナナとの組み合わせは新しくてびっくりしました」
2回戦はケバブとハンバーガーの頂上対決!
ここから2回戦。1回戦を勝ち抜いてきたケバブとハンバーガーがここで当たってしまった。
「2回戦に入ると一気に難易度が上がりますね。どっちが勝ってもおかしくない。ちょっといったんお茶飲んできます」
「これはいい勝負ですね。味が強いのはケバブなんだけど、かみ合ってるのはハンバーガーなんですよね」
僕も食べて思った、これが事実上の決勝戦ではないか、と。そのくらい、どちらが勝ってもおかしくない対決なのだ。
その証拠に判定が完全に割れた。
完全に票が拮抗したので急きょ1人2票を持っての再投票が行われることに。
「そうなるとケバブとハンバーガーに1票ずつ入れたいです」
「僕はケバブに2票を。やっぱりケバブの肉感と辛味がコークと合うと思うので」
「僕は逆にハンバーガーに2票です。僕は江ノ島さんの逆で、ケバブの辛味はコークでは消えないと思うんです。ちょっと強すぎてコークの良さが消されてしまうというか。一方、ハンバーガーはさっきも言ったけどのどに詰まるところをコークが流し込んでくれる快感がたまらない」
となるとトルーさんの持ち票にかかってくる。
「どっちも合うんです。でもあえて優劣をつけなきゃいけないとなると、涙をのんでハンバーガーかなと思うんですよね」
「なんと!ここでケバブ敗退か!!」
この試合が今回のハイライト、事実上の決勝と言っても過言ではないくらいに盛り上がった。全員もちろんしらふなのにこの盛り上がりである。コークは場のテンションも上げる。
ケバブを激推ししていた江ノ島さんはしばらく黙って残りのケバブを食べていた。
次は唐揚げとピザ。好ゲームが続きます
2回戦、続いては唐揚げ vs ピザ。どちらが勝ってもおかしくない組み合わせが続き、会場も会話が少なくなってきた(単におなかがいっぱいになってきたとも言う)。
はたして結果は!
「和風おろし唐揚げにもいけると思いますよ。決め手はとにかく油分かなと。じゅわっとしたところにコークが来るともう勝ち目がないです」
「何度も言うけど、ハンバーガーとか焼きそばなんかの、ちょっとのどに詰まる感じをコークで流す快感がピザにもあると思うんです。でも唐揚げを出されたらやっぱりこっちなんだよなー」
本命のステーキか、まさかの寿司か
第2回戦、最後の戦いは1回戦でシードだったステーキ vs 寿司。
ステーキは今回の本命と言っていいだろう。そこにあえて寿司を当ててきたのは、そのポテンシャルがまったく読めなかったから。
「なんだか法事っぽさがありますね。帰りに運転があるのでビール飲めない人、みたいな」
「僕はわりと普段からコークと寿司やってますよ。まあ、ネタによると思うんですけどね。玉子なんか甘さとコークが合うと思います」
「でもたぶん銀座の寿司屋にコークってなくないですか」
「それは僕らが行ったことがないからわからないだけで、もしかしたらあるかもしれないじゃないですか」
「江ノ島さん待ってください、これイワシですかね、ちょっとびっくりするくらい合わないですよ」
「え!」
「甘えびも笑っちゃうくらい合わないです」
「え!ちょっと、え!」
ネギトロも、ちょっと…。もしかしたら酢飯がコークと合わないのかも。ただ、ガリは面白いです」
「ほんとだ、これはバナナの時のやつだ。意外過ぎておもしろい」
「ははは!ガリを嚙みながらコークを飲むと、たしかにちょっと笑っちゃいますね。たまに出る限定のおもしろ味のコークみたい」
「そこはまったくの予想外でした。でもガリだけでどこまで挽回できるのか」
「確かにガリにコークは合うかもしれないですが、寿司のくくりにガリを入れるのはちょっとずるくないですか」
今回、最も議論が巻き起こったのが寿司だった。そういう意味でコーク合いメシ論争に一石を投じたと言ってもいいだろう。
「でもこれはこれで美味いですよ。やっぱり肉ってだけでアドバンテージあるな」
敗者復活であいつが帰ってくる!
いよいよ決勝戦。ステーキ、ハンバーガー、唐揚げのみつどもえかと思いきや、これまでの戦いをふりかえってポテチを推す声が聞こえてきた。
「決勝にむけて、敗者復活枠を作りませんか。これまでの中だとやはりポテチをもう一度戦わせてやりたいなと思って」
「ポテチなら納得感あります。なんといっても夏休みの情景が浮かぶほどコークとの相性は抜群でしたから」
「バナナも忘れられないですが、決勝の舞台に上げていいかといわれるとポテチしかないような気がしますね」
「善戦したのはケバブなんですが、ケバブについてはもう理解したというスッキリした気分なので、僕も敗者復活はポテチで賛成です」
「アメリカンドッグはどうですか」
「それは敗者復活ではないでしょう、いきなり飛び込んで来るのはおかしい」
というわけで決勝戦はステーキ、ハンバーガー、唐揚げ、ポテチ(敗者復活)の戦いとなった。まさしくどれが勝ってもおかしくない戦いである。すでに満腹気味の審査員も襟を正した。
4候補ということで、決勝戦は1人2票を持つことにする。再び食べ、コークを飲み、じっくりと考えた。
驚きの結果がこちら!
「ハンバーガーと唐揚げです」
「僕は唐揚げとポテチかな」
「ハンバーガーとポテチですね」
なんと、票が拮抗している。これはポテチが敗者復活から優勝する可能性すらあるぞ。
「僕はハンバーガーと唐揚げです。ポテチはあれですね、特別枠じゃないですかね。どうしてもこのシステムをハックしてる気がして」
「となると唐揚げとハンバーガーが同率首位ということになるので、この2つで決選投票ですかね。次点のポテチは特別賞にしましょう」
「こんなに熱い戦いになるとは。決選投票は1人1票ですか」
「2票持ってたらどっちにも入れられちゃいますからね。ここは潔く1票にしましょう。では唐揚げだと思う人!」
唐揚げとコークは互いのいいところを引き出してくれる
というわけでコークに最高に合う料理対決、優勝は唐揚げに決定した。
長い戦いだったが、本気でやったので全員に納得感がある。これ以上言うことはない。もうおれたち、納得感というか満腹感で一杯です。
「全体を通してコークには茶色いものが合いましたよね」
「ということはカレーも合うってこと?」
「カレーには水ではと思いますよね。ここに入ってきても決勝までは残れなかったんじゃないかな」
「ものすごく有意義な検証だったと思います。おなかいっぱいですが」
今回はコークに最高に合う食事は唐揚げと決まったわけだが、勝負は時の運ともいう。負けて行ったピザやケバブ、ポテチにも自信をもってもらいたい。ただ、寿司にはお茶がいいと思います。
唐揚げにもコーク! やっぱりお店の唐揚げが最高に合うんです
著者プロフィール
安藤昌教(あんどうまさのり)
愛知県出身。前職は国立研究所にて高速炉の研究に従事。その後、氣志團バックダンサー、コーヒーショップ経営、等を経てデイリーポータルZ編集部に。ものをむかずに食べる「むかない安藤」としても活動中。
Twitter:https://twitter.com/andomasanori
むかない安藤
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