コムドット、ファンへの嘘は詐欺になるのか…有料会員「限定動画」配信の約束守らず


コムドット
コムドット公式Instagramより

 若者の間で急速に人気が高まっているユーチューバーグループ「コムドット」に詐欺疑惑が浮上している。

「コムドットは4月、YouTubeチャンネル上でメンバーシップ(有料会員)制度を開設しましたが、開始からわずか12時間で登録者が1万人を超え、人気の高さをうかがわせました」(芸能記者)

 しかし、そのメンバーシップで問題が発生した。暴露系ユーチューバー「コレコレ」のチャンネルで、コムドットのファンがコムドットの“約束違反”を訴えたのだ。

 それによると、コムドットは5月1日に有料会員向けに限定動画を投稿すると宣言。その動画を視聴するために、有料会員登録をして支払いも済ませたが、1カ月経っても目的の動画が投稿されないというのだ。

「コムドットのメンバー・ゆうまが18歳の頃に作曲したという曲『カーテン』が、5月1日にリリースされました。その曲にまつわる限定動画を同日にメンバーシップで公開すると予告していたわけです。『カーテン』は公式MVが500万回再生を超え、各音楽ランキングでも軒並み10位以内に入るなど好調で、特に10代から高い支持を受けています」(同)

 メンバーシップは月額700円(ブラウザから加入すると490円)で、限定動画を見るために1カ月限定で加入した人は、目的を果たせないまま1カ月が経過してしまったことになる。

 この告発を受けて、ネット上では「詐欺じゃないか」「約束通りに動画をあげられないなら謝罪と説明をするべき」「メンバーシップの会費を返還したほうがいい」など、批判の声が噴出している。ネット上でコムドットの対応に疑問の声が渦巻いているなかでも、当のコムドットのメンバーたちは、まるでどこ吹く風。この問題に関してコメントをすることもなく、まったく関係ない動画は上げ続けている。

 限定動画を見るためにメンバーシップに加入した人にしてみれば、完全に“だまし討ち”されたかたちだが、これは詐欺にならないのだろうか。山岸純法律事務所代表の山岸純弁護士は、詐欺にはならないとの見解を示す。

「動画を公開しなかった、できなかった理由はいろいろ考えられるので、『5月1日に動画を公開する』と宣言した時に『ハナから動画なんて公開するつもりはなかった』ということでない限り、詐欺などには該当しません。要するに、最初から動画を公開するつもりもないのに、これを隠して騙して有料会員登録させ、金銭を奪い取った、という関係がない限り詐欺にはならないということです。とはいえ、早く『動画を公開できなかった理由』を説明すべきでしょう」

 つまり「動画を公開する」と宣言した当初から動画をあげるつもりがなかったことを証明できない限り、詐欺にはならないというわけだ。だが、違法ではないからといっても、ファンの期待を裏切ったことは間違いないわけで、コムドットには説明責任があるのは間違いない。

(文=Business Journal編集部、協力=山岸純弁護士/山岸純法律事務所代表)

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