米国債がデフォルトに陥いるとされる「Xデー」が近づいています。しかし、バイデン政権と共和党はデフォルトを回避するための合意を成立することができていません。
米債務上限「Xデー」まで10日 歳出削減で妥協点探るhttps://t.co/uhUjXsGUZ0
— 日本経済新聞 電子版(日経電子版) (@nikkei) May 23, 2023
米国には債権を発行できる上限が定められており、議会の承認を得なければ上限を引き上げることが出来ません。
“We promise we’ll lower our debt later”
History of the national debt and debt ceiling: pic.twitter.com/lCVVq3PIyL
— Genevieve Roch-Decter, CFA (@GRDecter) May 15, 2023
イエレン財務長官は6月初頭に米国債務が上限に到達することを繰り返し警告してきました。債務上限が引き上げられなければ、債権の利払いなどといった政府の支払いが滞る可能性が出てきます。
イエレン米財務長官は21日、連邦政府の借入限度額である「債務上限」を議会が速やかに引き上げなければ、早ければ来月1日にも政府の支払いが滞る可能性があるとの見積もりは「変更しない」と明言。同日が「厳密な期限」と強調し、与野党の早期合意の必要性を訴えました。https://t.co/DqYfB9y47k
— 時事ドットコム(時事通信ニュース) (@jijicom) May 21, 2023
しかし、共和党は債務上限引き上げを条件に、大胆な財政支出削減をバイデン政権に要求しました。
共和党の要求に対し、バイデン大統領が交渉に応じない姿勢を見せたことで、2011年以来の債務上限をめぐる二大政党間の対立に事態は発展しました。
Let’s remember how we got here—10 days out from a Biden default on the national debt.
He ignored the looming crisis for months, despite my repeated calls to negotiate. Because of his inaction, he risks bumbling into the first default in American history. pic.twitter.com/rngxUK7n6J
— Kevin McCarthy (@SpeakerMcCarthy) May 22, 2023
彼は、私が何度も交渉を求めたにもかかわらず、迫りくる危機を何カ月も無視した。彼の無策のせいで、彼はアメリカ史上初のデフォルトに陥る危険性がある。
アメリカ世論も共和党と同様に、歳出削減が約束されない限りは債務上限を引き上げるべきではないとしています。
60 percent of Americans say a debt ceiling increase must come with spending cuts as the deadline to avoid economic catastrophe looms https://t.co/I0nyLyFBLw pic.twitter.com/POTTb5IxcZ
— CNN (@CNN) May 24, 2023
経済破綻を回避する期限が迫る中、アメリカ人の60%が債務上限引き上げには歳出削減が必要だと回答
バイデン大統領も債務問題を解決するために自身の歳出削減案を提示しましたが、同時に歳入を増やすための増税も提案しており、共和党が反発しています。
MAGA House Republicans are threatening a default that could cost us millions of jobs and trigger a recession.
All because they are demanding deep cuts that will hurt hardworking families – even while they protect tax breaks for the wealthy and corporations.
⁰I’ve got a plan to… pic.twitter.com/8kiBsJRprj— President Biden (@POTUS) May 21, 2023
MAGA派の下院共和党は、何百万もの雇用を失い、景気後退を引き起こす可能性のあるデフォルト(債務不履行)を予告しています。
その理由は、富裕層や企業の減税を守る一方で、勤勉な家庭を苦しめる大幅な削減を要求しているからです。
トランプ政権下で債務上限は3回も引き上げられており、債務上限を交渉の道具にしてはいけないことをトランプ大統領は主張していました。でも、今は違うようです。
Collins: You once said using the debt ceiling as a negotiating wedge could not happen.
Trump: Sure, that’s when I was president.
Collins: So why is it different now?
Trump: Because now I’m not president. pic.twitter.com/rgvOxrnTxh 08— Tomthunkit™ (@TomthunkitsMind) May 23, 2023
コリンズ: あなたは以前、交渉のくさびとして債務上限を使うことは起こり得ないと言いました。
トランプです: 確かに、それは私が大統領だったときの話だ。
コリンズ:では、なぜ今は違うのでしょうか?
トランプ: 今は大統領じゃないから。
仮に米国債がデフォルトに陥れば、世界経済は大混乱に陥ります。
🚨 BREAKING: The potential consequences of a default could result in an economic downturn on par with the severity of the Great Recession, leading to the loss of 8 million jobs for Americans and a decline of approximately 45% in the value of the stock market – White House Council…
— BecauseBitcoin.com (@BecauseBitcoin) May 22, 2023
デフォルトの潜在的な結果は、大不況と同程度の景気後退をもたらし、米国人の800万人の雇用喪失と株式市場価値の約45%の下落をもたらす可能性があります。
デフォルトの可能性は意外に高い?
下院で共和党はギリギリの過半数しか持っておらず、マッカーシーは議長になる際に党内強硬派に大幅な妥協をした。今回、強硬派が許さないレベルの妥協をしてしまったら、議長職を失う危険がある。
(続く— 前田 耕 (Ko Maeda) (@MaedaPoliSci) May 23, 2023
民主党と共和党の間でチキンレースが続く債務上限問題ですが、タイムリミットが来る前に何らかの合意は成立するのでしょうか?