5月16日、つまり今日は「旅の日」である。これは1988年に「日本旅のペンクラブ」が提唱し誕生した記念日のひとつだ。
すっかりコロナ禍が明けて行動制限等もなくなり、ほぼどこにでも自由に行ける状況ではあるが、当編集部のメンバーにあえて近場のオススメスポットを聞いてみた。東京観光を予定されている皆さんの参考になれば幸いである。では、いってみよう。
■佐藤英典 新宿歌舞伎町、ゴールデン街(新宿区新宿)
「上京して約20年、生活圏はずっと東京の西側、新宿周辺である。上京前から思い出横丁や歌舞伎町の辺りが好きで、その気持ちは今もそれは変わらない。都心部ではあるけど人間臭くて、人の息遣いというか、人の営みをそこら中に見ることができるところが好きだ。
なかでも歌舞伎町の猥雑(わいざつ)な雰囲気が好きだ。TOHOシネマズや歌舞伎町タワーができて小ぎれいにはなったけど、根底に流れる人間臭はますます増しているような気さえする。傍観者を気取っている自分も、すでにその一部なのかもしれない」
■原田たかし 中野(中野区・JR中野駅周辺)
「都会すぎず田舎すぎず、それでいて新宿や渋谷などの中心地から近い。何でもあるし何でも揃うのが素晴らしく、特に北口エリアは昼からお酒を飲めるしグルメも充実しているから食べるものにも困らない。
サンモール商店街からブロードウェイ商店街は歩くだけでも楽しいエリアで、漫画やアニメが好きな人なら秋葉原と同じくらい楽しめるかも。そうそう、複合施設「中野サンプラザ」は2023年7月2日に閉館する。50年の歴史がある建物なので最後に行ってみてほしい」
■中澤星児 隅田川沿い(台東区・墨田区)
「浅草観光の代名詞と言えば雷門だが、駅を境に逆方向にはまた別の魅力がある。隅田川を渡ると観光色が薄くなり、代わりに下町感が出て、ガラッと息遣いを感じる落ち着いた雰囲気に。何より、人が少なめ!
ちょうどここにあるスシローでご飯を食べ、隅田川沿いを歩いて、スカイツリーが綺麗に見える隅田公園の芝生でくつろぐ。その後、桜並木道をのんびり歩くのが、地元民である私のオススメルート。チルいぞ」
■砂子間正貫 東京タワー(港区芝公園)
「都内で1番好きなスポットは東京タワー。もっと言うと「桜田通りから見る東京タワー」が良い。私にとっては学生時代の思い出がよみがえる景色。ドラマの撮影にもよく使われていて、散歩にもドライブにもおすすめである。
電車だったら、田町駅か三田駅を出て東京タワー方面に歩いて行けば、すぐにその景色に出会えるだろう。東京タワーはのぼらなくても十分楽しめる。間違いなく絶景だ」
■P.K.サンジュン 秋葉原(千代田区・JR秋葉原駅周辺)
「まあ、定番中の定番だけどブラブラするなら秋葉原がいいと思う。変わった店やB級グルメも多いから、特に男が1人でうろつくなら秋葉原がオススメ。それなりに喫煙所があるところも高ポイントだ。
アキバの素晴らしいところは周囲の視線を全然気にしなくていいところ。俺はスウェットと便所サンダルでも余裕でイケる。飽きたら御徒町や上野も歩いてすぐなので、特に目的が無くてもある程度は時間を潰せるぞ」
■和才雄一郎 皇居外苑(千代田区)
「東京駅から歩いて行けるという最強のアクセスを誇りながら、めちゃくちゃ自然が豊かというチートのような皇居外苑。おそらく、東京にある数ある観光スポットの中でもっともキャピキャピ感が薄いエリアであろう。
ゆえに、そこにいるだけで落ち着く。何をするとかではなく、ただクロマツのあたりを歩いたり楠木正成像を見たりするだけで満たされる。特に5月は気候的にも最高」
■あひるねこ 六本木ヒルズ展望台「スカイデッキ」(港区六本木)
「六本木ヒルズ自体には何の興味もないが、森タワーの屋上に位置する屋外展望台「スカイデッキ」からの景色だけは都内最強と言わざるを得ない。
高所恐怖症の人(私を含む)にとっては地獄のようなロケーションだが、東京という都市の凄まじさを直感的に味わえるという意味において、ここ以上の場所はないと断言しよう」
■御花畑マリコ 西荻窪~吉祥寺エリア(中央線・総武線沿線)
「Olive少女だった私が上京前にもっとも憧れていたエリアは、カルチャーの香りがする吉祥寺だった。サブカルっ子が憧れる東京は吉祥寺や西荻窪にこそある……と個人的には思う。上京から20年経っても、このあたりは大好きな街である。
井の頭公園はのどかで散歩するだけで気持ちがいいし、ちょっと歩くだけで美味しそうなカフェやセンスのいい雑貨屋さん、書店がたくさんある。特に飲食店を探すなら西荻窪。右を向いても左を向いても美味しそうな店だらけで、適当に入ってもはずす率が低い。あと、街の規模がそこまで大きくないので迷子になりにくいというのも地味にポイント高い」
■GO羽鳥 東京都庁(新宿区)
「せっかく観光に来たのなら、高いところから一望したい。いろいろある。東京タワーに東京スカイツリー。渋谷スクランブルスクエアの渋谷スカイってのもアリだろう。だが、どこも金がかかる。そこでオススメしたいのが東京都庁である。
地上202メートルの高さから東京を一望できる展望室の入館料は、なんとタダ(無料)。しかも同フロアには軽食コーナー「TOWNGATE CORE TOKYO 都 SEEN(第一本庁舎45階南展望室)」もあり、ソフトクリームやパフェはもちろん、絶景と共にビールまで飲めてしまう。
さらにだ! 個人的に激推ししたいのは、第一本庁舎32階にあるセルフサービスの職員食堂。とにかく安いし、栄養あるメニューもあるし、パスタにラーメンにうどんにそば、なんでもござれなフードコートばりの超穴場レストラン。
2500円もあれば、景色、スイーツ、酒、そしてメシ。すべてたらふく楽しめることだろう」
■Yoshio 大泉さくら運動公園 野外炊事広場(練馬区)・和光樹林公園(和光市)
「予約も一切なしで無料でバーベキューができるのが、「大泉さくら運動公園 野外炊事広場」(東京都練馬区)である。テント・焚き火OK(直火NG)で、その手軽さから週末は結構混んでいるのだけど、私はレジャーシート & コーヒーを作るぐらいだから、昼にふらっと行って、ちょこっと楽しむイメージ。駐車場や洗い場、トイレなどもあって本当に便利。特にトイレが清潔なのが、子供連れには助かるよね。
ちなみに、そのすぐ隣には和光樹林公園もある。こちらは芝生が一面に広がっていて、空が広くとても開放的で気持ちがいい。練馬区にも大きな公園がたくさんあるけど、私的には和光樹林公園がいちばん好きかもしれない。和光市にある公園だけど」
※大泉さくら運動公園 野外炊事広場を利用する場合は注意事項をご確認の上、ご利用ください。
以上、都内に詳しい編集部メンバーのオススメスポットだ。都内在住の方はもちろん、他県から東京観光に来る予定のある人は、それぞれのスポットをチェックして頂きたい。
ちなみにぬるい旅が好みでなければ、2021年の同日に「エクストリームすぎる旅行15選」を紹介しているので、そちらも合わせて参考にして頂きたい。