医師・司法試験・公認会計士合格の27歳YouTuberを「天才」扱い 一部報道に茂木健一郎氏苦言「心底あきれる」

J-CASTニュース

   脳科学者の茂木健一郎氏が2023年5月8日、医師国家試験・司法試験・公認会計士試験の「三大難関国家資格」に合格した男性を「天才」だと紹介したメディアに苦言を呈した。


  • 茂木健一郎氏(写真:Rodrigo Reyes Marin/アフロ)


  • 河野さんのインスタグラム(gengen_36)より

「単なる資格試験合格を天才とか言う軽薄さ」

   茂木氏は8日のツイートで、一部メディアが配信した「『医師』『司法試験』『公認会計士』資格の3つに合格した天才・河野玄斗の脳内」と題された記事を紹介した。

   3つの国家資格を得た実業家でタレント・YouTuberの河野玄斗さん(27)に対しては「この方個人には温かい応援する気持ちしかないですが」とした上で、

「単なる資格試験合格を天才とか言うメディアの軽薄さには心底あきれるし、大袈裟にいえば国益を損すると思います。情けない」

   と斬り捨てた。

   続けて、その真意について「評価関数がすでに定まったものの中で最適化することは天才とは言わない。受験も資格試験もそう。それがわからないからこの国はブルーオーシャンに行けず衰退している」と説明。「なぜこんな低レベルの記事を載せるのか?」などと続けた。

   また、一般ユーザーからの「天才は海外に出ればいい」などとする意見に対しては、「(日本は)『資格試験通ったら天才』みたいな、幼稚で愚鈍な評価軸だけじゃないでしょ。世阿弥や利休を生み出した国だから」との見解を示している。

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