質問「日本はママ友の付き合いが大変です。派閥とかランチ会とか…。ケニアにもありますか?」に対するケニア人の回答【カンバ通信】第282回

ロケットニュース24

ジャンボ! 今回もリクエストボックスに届いた質問に答えていっちゃうよ〜っ!!


「チャオスさんというか、チャオスさんの奥様への質問になるかもなのですが……。

ケニアのママ友付き合いについての記事が読みたいなぁ、と思ってます。

ママ友付き合いって、本当大変です。派閥とか、ランチ会とか……。よろしくお願いします!」


──とのこと。ふむ。なるほど。いちおう妻にも聞いてみた。それをふまえて、オレの目から見た「ケニアのママ友事情」をお伝えしよう。

ケニアにも「ママ友」という文化は、ある。非常に一般的な文化だ。

たとえば。多くのママたちは、子供たちが学校などに行っている間、家を出て、他のママの家に行く。なんのために行くのか。


おしゃべりだ。


その話題は多岐にわたるというが、基本的には「ひとんちの話」らしい。たとえば、


「とある人が、どのように振る舞っていたか」
「とある人が、どのような料理をしていたとか」
「とある人が、どんな料理が好きなのかとか」
「とある人が、1ヶ月に肉をどのくらい食べるのかとか」
「とある人が、どんな洋服を買ったのかとか」
「近所で夫婦喧嘩の声が聞こえてきたよとか」


総じて「ひとんちのこと(よそんちのこと)」を夢中になって話しているのだという。

その間、彼女らは、家事もせず。家でやるべきことを完全に忘れ、「ひとんちのこと」の話に夢中になっているという。

しかしながら、もちろん母親。子供たちに関する話もするという……が、これもまた「ひとんちの子の話」が多いのだという。


「とある家の子が、どのように振る舞ったとか」
「とある家の子は、清潔ではないだとか」
「とらる家の子は、片付けができないとか」


いずれにしても、「ひとんちのこと(よそんちのこと)」を夢中になって話しているのだという。



さて、質問主の方は「ママ友付き合いって、本当大変です」と悩んでいる様子であるが、ケニアにおいて「ママ友付き合いが大変」と思うママたちは皆無かと思う。

彼女らは、疲れない。ノンストップで延々と話し続ける。下手すりゃ「おしゃべり」だけで1日をつぶすことさえできる。

それほどまでに仲が良い……のかわからないが、疲れている様子のママたちを見ることは皆無。どんどん交流は深まるばかり。


その結果、喧嘩になる。


──あ、とはいえ、喧嘩の相手はママではない。戦うのはママ同士ではない。


たとえば。


夜ごはんのためにスーパーに買い物に行くと言って家を出ていったママ。しかし彼女はスーパーに寄る前にママ友の家に行ってしまい、無我夢中でおしゃべりして……。

その間、家では夫が腹を空かせて待っている。ママの帰宅後、夫が「なにやってんだ!」と。そして夫婦喧嘩が始まる……というのが、ケニアの子持ち夫婦あるあるだ。


喧嘩するほど仲が良いではなく、ケニアのママ友ってのは「喧嘩になるほど仲が良い」のだ。こんな回答で大丈夫かな? それではクワヘリ。


執筆:チャオス(カンバ族)
超訳:GO羽鳥
Photo:RocketNews24.

Source