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ブラジルのアマゾン川流域には多くの少数民族が住んでいますが、近年金鉱の違法採掘が後を絶たず、アマゾン川流域の熱帯雨林が次々と伐採され、現地住民が違法採掘者グループから銃撃される事件も起こっていると、ロンドン大学ゴールドスミス校の研究機関であるForensic ArchitectureがYouTubeで追及しています。
Gold Mining and Violence in the Amazon Rainforest (English) – YouTube
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アマゾンの熱帯雨林は、地球上で最も生物多様性の高い地域の1つであり、地球の気候を調整する上でも欠かせない存在です。この森の中で最も保護されているのが、先住民族が住んでいる領域です。
しかし、2019年に就任したジャイル・ボルソナロ大統領の政策で金が高騰したことで、アマゾンが違法採掘者によって荒らされていることが問題視されています。
ボルソナロ大統領は、ジャーナリストのドム・フィリップス氏から「ボルソナロ大統領の政策がアマゾンを危機に追いやっている」と批判されましたが、「そんな事実はない」と否定しています。
違法採掘に真っ向から立ち向かっているのが、先住民族のヤノマミ族です。
2021年5月10日、ヤノマミ族が暮らすウララケラ川沿いの集落で、銃乱射事件が発生しました。銃を撃ったのは、川の上に浮かぶボートの乗員でした。
このボートに乗っているのはサンパウロ市を拠点とするギャング・PCCのメンバー。武装した状態でアマゾンで違法採掘を行っており、ウララケラ川をよく航行しているのだそうです。
航空写真を見ると、すでに集落とは別に、ウララケラ川沿いにいくつも伐採された跡が見えます。
以下の写真で、白い部分が伐採されたエリアで、2020年2月から5月までで4倍以上にも成長したとのこと。
現地の写真はこんな感じ。金鉱予定地の周辺を手当たり次第に伐採している模様。
また、鉱山由来の有害物質が川に垂れ流されている様子も確認されています。
巨大なアマゾンは川を除くと空路が唯一の移動手段であることから、川沿いには無許可で滑走路が作られており、この滑走路を中心にさらなる伐採が広がっているようです。2022年に採掘された面積は230ヘクタール(約2.3平方km)に及ぶとのこと。
ヤノマミ族がアマゾンに住むことを正式に認められたのが約30年前で、それ以来ヤノマミ族は現地の自然を守ってきました。しかし、ヤノマミ族が守ってきた土地はものすごい勢いで破壊されており、ボルソナロ大統領が就任してから1000ヘクタール(約10平方km)もの森林が伐採されたとのこと。ブラジル連邦検察はボルソナロ政権に対し、金の採掘地を厳格に管理するように求めていますが、ボルソナロ大統領は明確な回答を示していません。
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