お、お腹空いた……
そのゲームをプレイした時、最初に頭に浮かんだ言葉はそれだった。かつてこんなに人の食欲に訴えかけてくるゲームがあっただろうか、いやない。
「何が何でもお腹を空かせてやる」という製作スタッフの強い意志を感じるゲーム。RPG「勇者の飯」はそんな作品だった。
・勇者の飯
そもそも「勇者の飯」というタイトルから、既に美味しい気配しかしない。
プレイを始めると、さっそく2人の少女が登場した。……あ、あれ? なんかフラフラしてない……?
どうやらお腹が空きすぎて体力が尽きかけているみたいだ。もうダメかと思ったその時、2人は道で小さな店を開いていた料理人と出会う。
料理人の話によると、近くの森に出没するイノシシを狩ってきたらその肉で料理を作ってくれるそうだ。
もちろんその話に食いついた2人。マップから森を選択して……
凶暴なイノシシの群れやオオカミとバトル! キャラクターたちは、基本的に自動で攻撃を行ってくれる。
タイミングを見計らってそれぞれのキャラクターが持つ「スキル」を発動させると、より相手を倒しやすくなるぞ。
バトルの流れは以上! 難しいルールや操作は一切なく、初めてのプレイでも全く問題なく勝利できた。
・襲い来る飯テロ
やったやった、食材ゲット~! 意気揚々と取ってきた肉を料理人に渡す。さ~て、どんな料理が出てくるんだろうな……
お い し そ う す ぎ な い !?
えっ!? キャラクターとか背景が絵本みたいなかわいいタッチだったから完全に油断してたけど、食べ物の描写力えっぐ……!!
しかも風味や香りの話まで始めるのだからたまらない。やめろ、リアルに想像が膨らんじゃうだろ! これ本気でお腹空かせに来てますやん……!!
ダメだ、このままでは串焼き欲が高まりすぎて食べなきゃ気が済まなくなってしまう。慌ててストーリーを進めていくと……
ウワ────ッッッ!?
ギャ────ッッッ!!
ヒ────ッッッ!!!!!
飯テロが群れをなして襲ってきた。このゲームでの本当の敵は、イノシシとかオオカミじゃなく己の食欲だったのかもしれない。か、勘弁してくれ……
・RPGとしても◎
あまりの力の入りようについつい食べ物のビジュアルばかりピックアップしてしまったけれど、このゲームはRPGとしても大変歯ごたえのあるものになっている。
ステージをクリアしていくにつれ、敵(食材)もどんどん強くなっていく。何もしていないと普通に負けてしまうので……
作った料理をお店で販売し、お金を増やす。
稼いだお金でキャラクターたちを強化して、どんどん物語を進めていこう。
物語の途中では、新しい仲間と出会うことも。
この仲間たちがまた個性的でかわいい。それぞれ攻撃のしかたやスキルが違うので、長所を活かしてパーティーを組んでいこう。
・欲張りゲーム
そんなわけで「勇者の飯」は、RPGとおいしそうな料理の両方を存分に楽しめる欲張りなゲームアプリだった。
おいしい物って、なんでビジュアルだけでもこんなに食欲を刺激してくるんだろう……プレイを終えた後には、登場した料理をガッツリ食べたくなっていること間違いなしだ。筆者も今無性にフライドチキンが食べたい気分です。
飯テロに耐えきれる自信のない方は、空腹時のプレイにはくれぐれも注意していただきたい。
マジで怒涛の勢いでおいしそうな料理が押し寄せてくるから、つられていつのまにか現実での食事の量も爆増……なんてこともあり得るぞ。
参考リンク:勇者の飯(iOS)、勇者の飯(Android)
執筆:うどん粉
ScreenShot:© ⓒ 2019, Team Tapas Co., Ltd.、勇者の飯(iOS)