TSMCは4月27日、米国で4月29日から開催中のNorth America Technology Symposiumにおいて、2nmおよび3nmプロセスの次世代製品などに関する最新情報を公開した。
3nmプロセス製品では、電力効率や性能、密度を高めたN3P、HPC向けのN3X、自動車向けのN3AEを投入する見込み。N3Pは、2023年内に登場予定のN3E(N3の拡張版)をさらに強化したもので、2024年後半に量産開始予定。同様のリークで5%の高速化を図ったほか、同一速度において5~10%の省電力化、1.04倍のチップ密度を達成するという。
N3Xは、HPC向けに最大動作クロックを重視したもので、2025年の量産開始を予定。1.2Vの動作電圧の場合で、N3Pと比べて5%の速度向上を実現するという。また、車載向けのN3AE(AEはAuto Early)は2023年中に登場予定。2025年に投入を見込む完全車載用のN3Aを見据え、N3EをベースとしたProcess Design Kits(PDK)として提供する。
ナノシートトランジスタを採用した2nmプロセス製品については、2025年の生産開始に向けて順調に開発が進んでいるとしており、N3Eと比べ、同一の電力で15%高速化するほか、同一速度で30%の省電力化、1.15倍のチップ密度を実現するという。
そのほか先進パッケージングや積層技術のTSMC 3DFabricについては、12スタックのHBMメモリを収められるChip on Wafer on Substrate(CoWoS)ソリューションの開発を進めているほか、3Dチップ積層ソリューションSoIC(System on Integrated Chips)のマイクロバンプ版となるSoIC-P、自動バンプ合成機能が加わり設計期間の短縮を実現する3Dblox 1.5などを発表。
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