ダイオウグソクムシをかわいくしてみた(デジタルリマスター)

デイリーポータルZ

こういう者です。

当サイトの「クラブ活動」というコーナーで、「なんでもぬいぐるみ部」という部を運営させてもらっています。

最近10回目を向かえ、折り返し地点にようやくたどり着きました。ここで、皆様から要望の高かった「ダイオウグソクムシ」ぬいぐるみのメイキングを見ていただき、今後の活動に弾みをつけたいと思います。

決して、今回用意していた記事が失敗に終わったとか、そういう事情ではありません。ではVTR、回転!
(ムシ類の苦手な方にはつらい画像があると思います、すみません!)

2008年4月に掲載された記事を、AIにより画像を拡大して加筆修正のうえ再掲載しました。

「ダイオウ」実物大への道

そもそも、なぜ「ダイオウグソクムシ」をぬいぐるみになどしようと思ったのか。そもそも、このムシを初めて知ったのは「またまたへんないきもの」(早川いくを著・バジリコ刊)という本でだった。50cmもあろうかという、巨大なダンゴムシ。もうちょっと自分が繊細なら、添えられたイラストを見ただけで気を失っていたかもしれない(ダイオウグソクムシの画像検索結果は、こちら。心して見よ)。

だから、妙に心に残った。そしてそんなことも忘れていたある日、当サイト玉置氏の秀逸な記事「深海鮫漁とオオグソクムシ」で、あのムシの係累を見た。

こちらは、オオグソクムシ(マウスオーバーで画像がみえます)

こちらは10cmから15cmほどの体長。でも十分大きいが。

ん?うーん・・・足の多いムシ(時には普通に足6本のだって苦手だ、カマドウマとか)はすごく苦手なのだけど、もしかしたら、この感じ、「かわいい」ってやつ?怖いもの見たさで返って何度も何度も見てしまう。

微笑んでいるかのような顔(人間の主観とはまことに勝手なものである)。それに手足を縮ませて「小森のおばちゃま」みたいだ(人間の主観は勝手だ)。足の多すぎることを除けば・・・愛せるんじゃないだろうか?

愛せるなら、ぬいぐるみにしても、いいかもしんないな。あいつの体の構造からして躊躇に躊躇を重ねたが、ついにこの部をきっかけに、制作に着手したのだった。ここでは体長35cm、平均的な実物大を作る。

ぬいぐるむまでが一番大変だ

まずは、体幹の形をだいたい決め、フェルトを縫って綿を詰める。

三日月型に丸みをつけたら餃子のようになった。お腹はお腹で別に縫って、綿を段々に詰めた。
「カピバラさん」みたいになった。こういう生き物もたぶんいる。

次に、各部位に入る。ここ以降は各部を1枚布のみで表し、綿は詰めない。そう思えば気がだいぶ楽になった。いや、ぜんぜん楽じゃないんだけどね。残るはあの何層にも重なった背中のヨロイ構造、顔、触角、しっぽ、そして足、だから。

背中のヨロイ板。写真を見ながら、だいたいの形でだいたいの枚数を。これはもうボンドで貼っちゃう。
触角は何層か重ねて。顔部分に縫い付けたところ。おしりじゃないよ。
途中経過。作っといてなんだが、見るたびハッとする。「ナウシカ」の王蟲だ。

むう・・・背中を丸めて、お前、かわいいじゃないか。その触角で、何を探しているんだい?

おっと、語りかけてしまったじゃないか。あぶないあぶない。先を急がねば。

銀色に輝く巨大な目を持っているらしいのです。
その銀布は、古い保冷バッグから切り取りました。

そこに、多少の綿を詰める。「カニ食べる」の逆だ。
足にアイロンで折り目をつけて関節に、という乱暴さ。

このように、縫い付けたり貼り付けたりを部位によって変えつつ、それらしい形に仕上げたのがこちら。

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