AMD、競合よりコスパが最大2.4倍高い「Radeon PRO W7000」シリーズ

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 米AMDは、プロフェッショナルワークステーション向けGPU「Radeon PRO W7000」シリーズを発表した。2023年第2四半期の発売を予定しており、米国での価格は上位の「Radeon PRO W7900」が3,999ドル、下位の「Radeon PRO W7800」が2,499ドル。

 RDNA 3アーキテクチャを採用したワークステーション向けGPUで、最新のRDNA 3アーキテクチャを採用。CU(Compute Unit)ごとのAIアクセラレータ数が2倍となり、2.7倍の性能を実現したほか、CUあたりのレイトレーシング性能が最大50%向上。レンダリング、ビデオ編集、マルチタスクに好適としている。

 また、Graphics Computeダイは5nmプロセス、Memory Cache Dieは6nmプロセスで製造され、これを1パッケージに集約。業界初のチップレット採用プロ向けGPUと謳っている。

それぞれのモデルの価格

GPUダイ

 メディアエンジンも強化され、同時エンコード/デコードストリーム数が従来の2倍となったほか、最大8K/60fps対応のAV1エンコーダ/デコーダを内蔵。AIで強化されたビデオエンコードも利用可能になった。

 また、ディスプレイ出力はDisplayPort 2.1への対応が謳われており、最大77.4Gbpsのバンド幅を実現。8K/60Hzの解像度においても、4:4:4フォーマット、30bitの色深度、HDR10のサポートが可能だとしている。

DisplayPort 2.1への対応

 Radeon PRO W7900は、CU数が96基、FP32ピーク演算性能が61TFLOPS、メモリがGDDR6、バス幅が384bit、容量が48GB、Total Board Powerが295W。

Radeon PRO W7900の仕様

 Radeon PRO W7800は、CU数が70基、FP32ピーク演算性能が45TFLOPS、メモリがGDDR6、バス幅が256bit、容量が32GB、Total Board Powerが260W。

Radeon PRO W7800の仕様

 W7900を旧世代で最上位のRadeon PRO W6800を比較した場合、SPECviewperf Geomeanの性能が最大1.5倍に向上したほか、メモリも1.5倍に増えたため、高密度なジオメトリや複雑なデータセット、より大規模な3Dモデルや効率的なマルチタスキングを実現できるとしている。

 また、W7900はNVIDIAの「RTX A6000」と比較すると、同等以上の性能をより安価に実現でき、最新の「RTX 6000 Ada世代」と比較すると約半額で匹敵する性能が得られるという。一方、W7800も競合の「RTX A5500」と比較して大容量なビデオメモリと高性能をより安価に実現できる。実際のベンチマークに基づくコストパフォーマンスの試算では、W7900はRTX 6000 Ada世代と比較して1.4~2.4倍優れるとしている。

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