2023年3月17日、バーガーキングが新メニュー『ビッグベット(Big Bet)』の発売を開始した。普段からやたらと大げさは表現を用いるバーガーキングであるが、ビッグベットは「社運をかけて大勝負する新商品」だというからただ事ではない。
一方で『ビッグベット』の発表があった直後から、ネット上では “あるパクり疑惑” がささやかれている。というのも、ビッグベットはマクドナルドの大定番メニュー「ビッグマックにそっくりすぎるのはないか?」と言うのだ。
・確かに似ている
ビッグベットとビッグマックが激似だと言われる理由は大きく2つ。1つは「どちらもパティを2枚使用していること」で、もう1つが「どちらもオーロラソースで味付けされていること」である。
ビッグマックソースに関しては超企業秘密なので詳細は分かりかねるが、ケチャップとマヨネーズを主体とする “オーロラソース” の一種であることは間違いない。片やビッグベットに使用されているソースは、バーキン自ら「新開発した特製オーロラソース」と発表している。
・バーキンならやりかねない
日頃からマクドナルドに挑発的なバーガーキングの姿勢を鑑みれば「ビッグベットがビッグマックをパクってる疑惑」も理解できない話ではない。なんなら「むしろ積極的にやりそう……!」というのが、個人の率直な感想だ。
他社の看板メニューをパクった商品に社運を賭けるとは「逆にバーガーキング柔軟」と思わなくもないが、まずはビッグベットとビッグマックが本当に類似しているのか確かめねばなるまい。というわけで、両者を食べ比べてみることにした。
・食べ比べてみよう
で、ビッグベットは単品価格が1190円、ビッグマックは450円となっている。価格だけ見ると「ビッグベット高すぎ!」と思わなくもないが、並べてみると「まあ当然か」と思えるほどビッグベットは巨大! 価格に対するコスパ的には「引き分け」と言っていいだろう。
お次に両者の断面を比較してみると、ビッグベットの肉々しさが際立っていた。パティ × 2はかなりの迫力で、これがバーキンの言うところの「自慢の直火焼きの100%ビーフパティ」であるようだ。
そして肝心のお味については「似てなくはないけれど完全に別物」と申し上げていいだろう。同じオーロラソース系統のハンバーガーなので似たような味になるかと思いきや、実際の味わいはかなりの違いがあった。
・似てなくはないけれど
最大の違いは肉の味。ビッグマックが「まあパティも入ってるよね」くらいの感覚だとすると、ビッグベットは「肉しか入ってねえ!」くらい “肉支配率” が全く違う。オーロラソース云々の前に、ビッグベットは口の中を肉で殴って来る感覚だ。
とはいえ、どちらもオーロラソースが基調となっているため「似ていなくはない」とも言える。……が、やはりパティのインパクトに圧倒的な差があるため、単純に「ビッグベットがビッグマックをパクってる」とは言えないのではなかろうか?
これがパクリになってしまうなら「モスバーガーの元祖てりやきバーガーとてりやきマックバーガーの方が類似している」と個人的には感じた。バーガーキングの性格を考えると確信犯である可能性が極めて高いが、実際には「自分たちの強みを活かしたハンバーガー」という印象だ。
それでも「マジでビッグベットに社運を賭けていいのか?」と思わなくもないが、バーガーキングらしいと言えば実にバーガーキングらしい戦略である。ビッグベットが肉フルパワーのハンバーガーであることは間違いないので、興味がある方は1度ご賞味いただきたい。
参考リンク:バーガーキング「ビッグベット(Big Bet)」
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.