闇夜の国道に咲く一輪の花、むしろ花畑
今年はうさぎ年だ。でも実はベトナムではねこ年だ。
なんでも中国語の卯の発音「mao(マオ)」が、ベトナム語の猫の発音「meo(メオ)」に近いから猫になったのだとか、いくつか説がある。
日本で年越しの際にうさぎモチーフのアイテムがいろいろ登場するように、ねこ年のベトナムでは猫のモチーフのアイテムがいろいろありそうだ。いや、あるはずだ。
12年に1度のねこ年にねこグッズがどれだけあるのか。強い期待をもってベトナムの旧正月(tet)後にその様子を見に行ってみた。
プロパガンダでねこ
街歩きからはじめた。走り去るバイクとプロパガンダ広告が目に入る。プロパガンダも2023年新年モード。
書かれた文字はどれもChuc mung nam moi。GoogleにChuc Namと手入力していったらすっと出てくるほどの定型文だ。これだこれだ。発音も文字通りチュックムンナムモーイ。
これは新年を祝う、ベトナムの挨拶。時期によってデザインは変わるようだ。
プロパガンダを見るとベトナムに来たなあと思う。プロパガンダアートグッズも外国人観光客に向けて売られているし、みんな思ってるはず。
実は写真を撮っているときは、そこに猫が描かれいていることに気づかなかった。画面で見てから「あっ、ねこが潜んでる!」と気づいたのだ。しれっと隠れているのがねこらしい。
ただこれはグッズと違って買って持ち帰ることはできない。見てみたい方は、次のねこ年にもプロパガンダの中にねこがいるかもしれない。12年後に忘れずに見に来よう。
街の横断幕にねこ
まだ新年ムードなのか、小さな路地への入口に横断幕が張られている。中国も赤いイメージがあるが、それよりももっと赤い。
その下に、いつも通りの日常があり、モノを運んだりバイクに乗った人が移動する。
横断幕にもいろんな種類があり、たまに切り絵で描かれたようなねこが混じっていた。
ベトナムだと当たり前のようにバイクで移動するので、後ろに乗っていても爆速すぎてこのねこは見逃しがちだ。近隣住民のみぞ知るねこ。あえて徒歩移動すれば金色の姿を見かけることができるかも。
ガラス扉にねこ
ベトナムの大通りには個人商店がひしめき合う。大通りを歩いていくと、たまにガラス戸に貼られたねこシールと出会う。
10軒に1軒、いやそれ以下かもなので、少数派ではあるけれど、でも歩けば歩くだけシールを貼った店があった。