世界は広く、知らないことだらけだ。国内のことでもそうなのに、海外のことなんてもっとわからない。食文化なんて特に、地域や家庭によって細かなこだわりがあることだろう。
だからイギリスにパンでパンを挟むトーストサンドイッチがあると聞いても驚くことではないのかもしれないが、その食べ方に一体何の意味が……と思わなくもない。厚切りのパンでは駄目なのだろうか。
・トーストしていないパンで挟む
ある日友人が「トーストサンドイッチって美味しいんかな」とメッセージを送って来た。なんじゃそれと思いつつ検索してみたところ、冒頭に書いた通りパンでパンを挟んだシロモノと判明。
ウィキペディアに掲載されているレシピを見る限りでは、トーストしたパンをトーストしていないパンで挟んで作るらしい。日本で言うなれば、焼きおにぎりを塩むすびで挟んだような一品だ。まあ、悪くはないだろう。経済的だし。
本音をもらせば、もう少し具が欲しいところではあるものの、その原型はイギリスヴィクトリア朝時代にあるという伝統食。この形がベストに違いない。試しに記者も作ってみようではないか。
・ハムカツサンドっぽい
レシピは、ウィキペディアに掲載されていたものを参考にする。あえてこと細かに説明するまでもない簡単なもので、先にも書いたようにトーストしたものをしていないもので挟むだけ。
トーストしていないパン二枚の内側にバターを塗り、塩コショウをすればOK。ちょちょいのちょいで完成させ、かぶりつく。ふむふむ……なるほどコレは……アリですね!
正直、ちょっとナメていたのだが、予想以上に美味しい。まずフワッ、ザクッ、フワッの食感が楽しい。塩こしょうも気持ち多めにしたため、ガツッとした味わいでなかなか良い。そして何よりのポイントは、間に挟んでいるパン。
サクッとこんがり焼いているからと思われるが、口に入れたときにどことなくハムカツサンドっぽさが生まれるのだ。これは面白い。
ここにハムやチーズが挟んであればなお素晴らしいと思わないではないが、それは野暮というものだろう。とにもかくにも、トーストサンドイッチはやってみる価値のある一品だった。
家にパンしかないけれど、ひと工夫欲しい、パンチがほしい時などに試してみるべし。なるほどこんな食べ方もあるんだなあと、またひとつ自分の世界が広がるはずだぞ。
参考リンク:Wikipedia「トースト・サンドイッチ」
執筆:K.Masami
Photo:Rocketnews24.