なぜ手取りが減ってしまうの?「給与明細」の見方を知って収入を把握しよう【お金の基本 第1回:給与明細の見方】

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税金や社会保険の仕組みを理解すると、なぜ毎月のお給料から引かれているのか、将来の資金計画をどう立てていけばよいのか、といったさまざまな事柄がクリアに――。

この記事は、書籍『マンガと図解でよくわかる お金の基本 高校生から理解できる資産形成&金融知識』(酒井 富士子 著/株式会社インプレス 発行)より、内容の一部を抜粋・再構成してお届けするものです。

  1. 「給与明細」の見方を知って収入を把握しよう(この記事)
  2. 「所得税」と「住民税」の仕組みを確認しよう(近日掲載予定)
  3. 所得税は収入ではなく所得をもとに計算する(近日掲載予定)
  4. 給与明細から引かれている社会保険にはどのようなものがある?(近日掲載予定)
  5. 「健康保険」は職業や年齢によって3種類に分かれる(近日掲載予定)

手取りは差引支給額をチェック

 お金を貯めるための第一歩は、自分の収入を把握することです。会社員やパートやアルバイトなど企業で働く人であれば、毎月もらう「給与明細」で確認できます。給与明細は給料日に勤め先から配布されています。毎月きちんと各項目の内容を理解し、金額を確認していますか?

 会社によって仕様は異なりますが、一般的に給与明細には①支給、②控除、③勤怠の3つの項目があります。

 ①支給の項目には、基本給のほか、残業手当や休日手当など各種手当の金額が項目ごとに分かれて記載されています。それらを合計した金額がその月に会社が支給した「総支給額」であり、これを「額面」といいます。

 ②控除の項目には、総支給額から天引きされる社会保険料と税金の金額が記載されています。社会保険料には健康保険、厚生年金、雇用保険などがあり、その金額は給与をもとに計算されています。税金にはその月の給与をもとに概算される所得税と、前年の所得に対して課せられる住民税があります。総支給額からこれらの「控除額合計」を引いた金額を「差引支給額」といい、これが「手取り」といわれるものです。

 ③勤怠の項目には出勤日数や残業時間などが記載されています。実際の勤務時間と差異はないか、チェックしましょう。

 2022年、高等学校の授業で家計管理の一部に「資産形成」の要素が導入されたことで、10代でも金融リテラシーを身につける時代になりました。「貯蓄から投資へ」という時代の流れとともに、学校では教わらなかった世代も家計管理やライフプランを見直し、資産形成のための投資や運用について学び直したい方は多いでしょう。

 本書『マンガと図解でよくわかる お金の基本 高校生から理解できる資産形成&金融知識』は、そのような学校では学べなかった社会人に向けて、高校生から理解できる「お金の基本」をわかりやすく解説した書籍です。高等学校で採用されている教科書や金融庁の金融リテラシーに関する教材を参考に、社会人こそが知っておきたい金融知識を総まとめしました。

 全編をマンガと図解で構成。家計管理、ライフプランニング、経済と金利の仕組み、お金を借りる、貯蓄する、投資で増やす、リスクに備えるといった基本をこの1冊でおさらいできます。

酒井 富士子(さかい ふじこ)

経済ジャーナリスト。金融メディア専門の編集プロダクション・株式会社回遊舎代表取締役。日経ホーム出版社(現日経BP社)にて「日経ウーマン」「日経マネー」副編集長を歴任。リクルートの「赤すぐ」副編集長を経て、2003年から現職。「お金のことを誰よりもわかりやすく発信」をモットーに、暮らしに役立つ最新情報を解説する。著書に『マンガと図解でよくわかる つみたてNISA&iDeCo&ふるさと納税 ゼロからはじめる投資と節税入門』『マンガと図解でよくわかる 老後のお金 本当に必要な金額の答えと今からできる対策』(以上インプレス)、『おひとりさまの終活準備BOOK』(三笠書房)などがある。

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