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市場調査会社・Mercury Researchの調べにより、CPU市場が勢いを失う中、AMDが好調にシェア率を伸ばしていることが分かりました。一方のIntelは依然として首位の座を守っているものの、じりじりとシェアを落としていると伝えられています。
AMD Steals More Of Intel’s Lunch Money, Capturing Over 30% X86 CPU Market Share | HotHardware
https://hothardware.com/news/amd-steals-intels-lunch-money-increasing-cpu-market-share
CPUs See Biggest Shipment Decline in 30 Years | PCMag
https://www.pcmag.com/news/cpus-see-biggest-shipment-decline-in-30-years
AMD Grabs Over 30% CPU Market Share As Intel Continues To Decline
https://wccftech.com/amd-grabs-over-30-percent-market-share-with-epyc-cpus-intel-continues-to-decline/
AMD wins nearly a third of processor market, Arm’s climb slows: analyst report | Reuters
https://www.reuters.com/technology/amd-wins-nearly-third-processor-market-arms-climb-slows-analyst-report-2023-02-09/
Mercury Researchの2022年第4四半期のレポートによると、今期はx86 CPUの出荷台数の落ち込みが前年比および前四半期比の両方で、過去30年間中最悪の減少幅だったとのこと。
Mercury Researchは報告書の中で「ARMプロセッサを除く2022年のCPU出荷台数は3億7400万台で収益は650億ドル(約8兆7500億円)と、それぞれ21%減と19%減でした。これは非常に悲観的に見えますが、2020年と2021年を除けば、2022年のプロセッサ市場の収益はこれまでのどの年より依然として高い点には注意が必要です」と述べて、今期の収益減は需要が特に旺盛だった2020年と2021年の反動であるとの見方を示しました。
CPU市場が大きな逆風を受ける中、業界をほぼ二分するIntelとAMDの業績は明暗が分かれる結果となりました。AMDは2023年1月に発表した2022年第4四半期決算でアナリストの予想を上回る収益を報告しましたが、Intelの業績は予想を下回りました。その結果、同社の株価は一時大きく落ち込みました。
Mercury Researchによると、2022年第4四半期のCPU市場のシェア率はIntelが68.7%だったのに対してAMDは31.3%と、2021年第4四半期の28.5%から堅調にシェアを伸ばしたとのこと。
以下は、これまでのMercury Researchのレポートを元に、ニュースメディアのWccftechがまとめたAMDのシェア率の推移です。AMDが2020年代1四半期に20.7%のシェアを記録して以降、ほぼ一貫してシェア率を伸ばしていることが分かります。
両社で差が出た理由について、Mercury Researchは「デスクトップ向けプロセッサの出荷台数は2022年第3四半期に大きく伸びた後、今期に大きく減少しました。これは、Intelが第3四半期に値上げを行った結果、第4四半期に出荷台数が急減したためだと思われます。IntelとAMDの両社ともデスクトップ向けCPUの出荷が大きく減少しましたが、Intelの方が大幅だったため、市場が縮小する中AMDがシェアを伸ばしました」と分析しています。
一方、収益性が高いサーバー向けプロセッサ市場ではIntelが優勢を保ち続けています。今期におけるIntelのサーバー向けCPUのシェアは82.4%で、これは前年同期の89.3%に比べれば見劣りするものの、前四半期の82.5%からはほぼ横ばいです。対するAMDのシェアは17.6%で前年同期の10.7%からは伸びているものの前四半期の17.5%からは微増するにとどまりました。
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