起亜やヒョンデの自動車が「盗むのが簡単すぎる問題」で保険加入を拒否されている

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アメリカの主要な自動車保険会社が、起亜自動車や現代自動車(ヒョンデ)の自動車の一部で、保険の新規申し込みを停止していることが報じられました。背景には、これらのメーカーの特定の車種に防犯装置が装備されていないため、盗難の危険性が高い問題があります。

State Farm declares Kia, Hyundai models ‘ineligible’ in Louisiana | wwltv.com
https://www.wwltv.com/article/news/crime/state-farm-declares-105-kia-hyundai-models-ineligible-new-coverage-louisiana-amid-theft-spike-employees/289-300d1cd9-bfb6-46d0-a893-cd96dcfe10d9

These Hyundai and Kia Models Are Blacklisted By State Farm Insurance Over Thefts
https://www.thedrive.com/news/these-hyundai-and-kia-models-are-blacklisted-by-state-farm-insurance-over-thefts

Why you can’t insure a Kia — 700,000 public car insurance prices
https://www.coveragecat.com/blog/car-insurance-prices

ルイジアナ州ニューオーリンズを拠点とするテレビ局のWWL-TVが2023年2月2日に、ルイジアナ州の保険代理店では、1月25日から起亜やヒョンデが製造している合計105車種のオーナーと取引しないことになったと報じました。

「アメリカ最大の損害保険」と呼ばれているState Farm Insuranceの保険代理店の従業員がWWL-TVに提供した、取引停止対象の車両リストが以下。表には2015年~2021年モデルの幅広い車種が記載されているほか、その上の文章には従業員がエンジンイモビライザーの存在を確認しない限りは対象外とする旨が書かれています。

by obtained by WWLTV

これらの車種が保険加入を拒否されているのは、盗難がしやすいためです。2023年初頭から、起亜やヒョンデの一部の車種はマイナスドライバーとUSBケーブルだけでエンジンをかけることが可能なことを示す動画がTikTokなどで出回り、「起亜チャレンジ(Kia Challenge)」としてトレンドになりました。

「起亜チャレンジ」の模様は、以下の動画の再生開始から5分20秒が経過した当たりから見ることができます。

I Stole a Kia With a TikTok Hack – YouTube
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この車はヒョンデ・エラントラの2019年モデルです。「実はすでに1度盗まれたことがあるので、今回で2度目の盗みにトライです」とのこと。


使用するのは、左手に持っているマイナスドライバーと右手に持っているUSB Type-Aケーブルです。


まずドライバーでハンドル部分のカバーを外します。


その後の作業はさすがにモザイクがかかっていて見られませんが、動画内での作業時間は15秒程度でした。


続いて、イグニッションシリンダーを外します。


取り外したシリンダーの基部とUSBケーブルの形状はぴったりです。


あとは、露出した突起にUSBケーブルをはめ込んでひねるだけでエンジンがかかってしまいました。自動車専門ニュースサイトのThe Driveによると、車内に侵入さえできれば盗み出すのに1分もかからないとのこと。


WWL-TVの問い合わせに対し、ルイジアナ州保険局は「取引停止についての通知は受けていない」と回答しました。しかし、State Farm Insuranceの広報担当者は声明の中で「当社は、起亜とヒョンデの車の盗難被害が急激に増加しているため、一部の州で特定の年式および装備の新規顧客からの申し込みを一時的に受け付け停止しています。これは、当社の顧客と自動車保険業界全体が影響を受ける深刻な問題です」と述べて、保険加入を拒否していることを認めました。

盗難リスクが高いのであれば保険料を値上げすれば済むように思えますが、アメリカでは保険料を上げるためには規制当局の許可が必要です。そのため、保険会社は保険料を上げるのではなく、盗難リスクが高い車の加入を拒否することで対応せざるを得ません。

WWL-TVによると、2022年モデル以降の起亜の車両には全てイモビライザーが搭載されているとのこと。また、ヒョンデも2021年11月1日以降に生産された全てのモデルにはイモビライザーが装備されているとしています。

自動車盗難を防ぐため、アメリカ保険犯罪局は自動車のオーナーに対し、ドアをロックして窓を閉め、明るい場所か車庫内に駐車するよう注意喚起するとともに、屋外に保管しなければならない場合はモーションセンサー式ライトを設置するのを検討するよう呼びかけました。

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