薪ストーブの煤煙迷惑や有害性の問題は今までメディアでは一切取り上げられておらず、日本ではアンタッチャブルな話題にされている。
薪ストーブ関連業界によるメディア総抱き込み戦略だろうとは容易に想像がつく。雑誌やテレビに対し業界団体が積極的に協力をしているのは見てわかる。
業界による暗黙的言論封鎖は欧米各国でも同様であるが、欧米ではさらに被害を訴えると危害を加えられるリスクさえ有るという。イメージとは裏腹に、そんな恐ろしい業界だとも聞いている。
公平公正であるべきNHKまでも浮ついた論調で大気汚染を推進する狂気を止めようとする政策立案者は、情けないことに今のところ一人も存在しない。上ばかり見ていないで足元を見て頂きたいものだ。付け加えれば、日本人は空気に対する認識が低いか皆無に思える。空気を汚すことの罪悪感は全く感じられない。
しかし、いったいどのような風の吹き回しか、朝日新聞がTwitter上で薪ストーブ被害者に取材依頼をしているようだ。
大気汚染が酷い薪ストーブをエコだと売り込む朝日新聞から取材依頼が来たが・・
昨年の「あの記事」で薪ストーブを絶賛していたことを念頭に置いて頂いた上で、後世のためにこの件を簡単に記録しておこうと思う。
まずはこちらを。
再エネ100%の家へ、攻めのアイテム続々 薪ストーブに魅せられて
さて、1月26日、筆者の心強い協力者であるdystopianxjapan氏から連絡。TwitterのDM経由で取材依頼の連絡が来たという。因みに筆者には依頼は来ていない(また、これと同じ頃に、他の被害者複数名にも同文面で取材依頼を送信していたことが他被害者のTwitter上発言により本日判明しているので、この事実は公開して問題無いと考える)。
- 薪ストーブ被害者に取材したい
- ZOOMやLINELでの取材
- 電力事情から薪ストーブが注目されているが、迷惑を受けている被害者が存在するので、使用には配慮が必要だとの趣旨の記事を出したい
「あの記事」が念頭にあったdystopi氏は朝日新聞記者の真意、意図を試すべく一計を講じ、敢えて翌日27日に条件付きで取材応諾の返信を送った。
まず筆者や薪ストーブに関するアゴラ掲載記事に目を通すこと、多くの被害者は行政やメディアに不信感を持っていることを前提に、dystopi氏の応諾条件は以下。(スクショが原文)
これは被害者が考えている要望を集約したものである。
【国レベルでの以下各施策を要求する内容を盛り込むこと】
- 住宅地で原則設置使用禁止・設置禁止区域の設定
- 住宅地での大気汚染調査実施
- 設置及び販売の許可制
- 排気浄化装置の装着義務化
- 排ガス規制の創設(欧米より厳しいもの)
- 廃掃法と悪臭防止法の適用
- 無害宣伝販売の罰則付き禁止
以上の7項目について、全ての既設薪ストーブにも遡及して適用すること。
【記者、記事に対しての要望】
- 「配慮が必要」という低レベルの記事なら取材応諾しない
- 国策に疑問と異論を突き付けるところまで踏み込んだ内容にするなら応諾する
- 昨年の「あの記事」との整合性について前もって伺っておきたい
なお、「配慮を求める」程度という記事なら取材拒否を提示した理由は以下である。
薪ストーブには(消防法による設置基準以外に)法規制が皆無の、言わば無法地帯であり、今まで使用者の配慮・良心に完全依存しているが為に、法規制が無いのをよいことに近隣家屋に対し煤煙を吹きかけても、「配慮はしています」と自己申告で済まされてきている。
現在において更に「配慮を求める」との記事や報道は全く有効性を持たず意味が無い。
えっ!? 2分で速攻辞退!
これに対して上記画像最後のタイムスタンプの通り、朝日新聞の記者はdystopi氏の返信送信後、僅か2分後に辞退を連絡してきた。
他の被害者が取材応諾したので貴殿は容赦してほしい旨。理由になっていない(僅か80文字足らずの記者からの返信DM公開は控える)。
熟考する時間とは言えない僅か2分、自らの取材意図に反する応諾条件に瞬間的に沸騰して断りを返す若い記者。
記者は自ら取材依頼をしながら条件提示を見て辞退したのは明らか。さらに、ZOOMやLINEで簡単に取材を済ませようとする姿勢が、被害者を軽視することに見えて仕方がない。問題を深刻に捉えていない証拠といえる。
あまりに軽薄な行動に疑念。本当に新聞記者なのだろうか?それ以前に、記者の年齢は分からぬが、基本的な礼を失している。
《ブンヤ》気取りで上から目線で取捨選択していると、いずれは信用を失う。
その背景と意図を探る
前提として、朝日新聞は基本的に再エネ100%や薪ストーブを絶賛推奨。
エネルギーって、別に石油や原子力由来である必要なんてないんですよね。
エネルギーを貯めておく機器や技術も、個別の家庭単位なら割と選択肢もある。
現時点では便利さがやや犠牲になる面は否めないので、そことの兼ね合いですね。薪ストーブは単純にうらやましい。https://t.co/OBenkFZm6X #— 伊藤弘毅 Hiroki Ito (@HirokiI37371783) December 30, 2021
この記者はアウトドア系、薪ストーブ大好きと推察できる。
これまでの事実から自ずと導き出される朝日新聞記者の取材意図はこうだ。
薪ストーブ被害者に取材すると言いながら、推奨記事つまり、周辺に配慮の姿勢さえ見せれば、電力高騰を理由に住宅地でも薪ストーブを積極的に推進しても問題ない、との趣旨の記事を書く腹積もりなのは明白。
はっきり言おう。朝日新聞の、薪ストーブ被害者への取材は、薪ストーブ被害者の気持に沿わない記事のために使われる可能性が大きい。被害者を利用する懸念が有る。
そうでなければ他の被害者に取材し、dystopi氏を2分で断る必然性が全く無い。機転を利かせ一計を講じたdystopi氏によって朝日新聞の陰謀が見えたと言えるだろう。
被害を問題視し警告を発する記事とする意図が僅かでも記者の心に有るなら断る理由が無いはずだ。
ソースは多いほうが、そして実際に現場を訪れないと判らないことがある。
朝日新聞は反体制で国策にも反旗を翻してきた報道機関と筆者は認識している。
薪ストーブ推進はカーボンニュートラルを大義名分にした大気汚染と健康被害を惹起することが明白な偽の環境政策である。
大気汚染を起こし、周辺住民や使用者にも健康被害の虞が大きいのは、何十年も前から海外の研究でも明らかになっている上に、日本でも2022年に有害と指摘する研究(これは別途紹介)が発表された。
ここで、反体制派の朝日新聞が、「らしさ」を存分に発揮し、国策に対し朝日の旗を翻して頑強に歯向かう記事を書くことを要望しておこう。その反骨精神に満ちた記事がリリースされるのを楽しみにしている。
なお、朝日新聞や系列各社による筆者への取材や引用使用等は基本的にお断りする。現段階では信頼関係を構築できないと判断する。
ススとり君homeの装着を強く推奨
筆者は薪ストーブの完全禁止は求めていない。過疎地や中山間地域等、生活インフラの不備な地域での使用に限っては全く問題無いと考える。
薪ストーブや暖炉は、近隣住民の頭上に煤煙悪臭さえ撒き散らさなければ、何の問題も存在しないはずである。排出するCO2に関しては議論の必要は無いと考える。
筆者は当初から一貫して何度もこれを紹介してきた。
薪ストーブの煤煙悪臭問題は、この機器の装着によってほぼ解決できる。僅か100万円である。薪ストーブを設置使用できるような人なら、この程度の費用は取るに足らないものだろう。
たったの100万円で「人と環境にやさしく」なれる。
大気汚染を防止し、多くの近隣住民に憎まれることを防ぎ、感謝される魔法のアイテムであり、今からでも遅くない、速やかに発注し装着されることを強く推奨する。
編集部より:この記事は青山翠氏のブログ「湘南に、きれいな青空を返して!」2023年1月30日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は「湘南に、きれいな青空を返して!」をご覧ください。