地図アプリといえば、多くの人が「Google マップ」を思い浮かべるかもしれません。しかし、Appleの純正「マップ」もこの数年で着実に進化しています。今回はGoogle マップに負けず劣らずの機能を持つAppleの純正「マップ」アプリを、Macでもっと上手に使いこなすためのテクニックを紹介します。
複数の経由地を追加してルート検索をする
バージョンアップのたびに使い勝手が進化するApple純正の「マップ」。macOS Venturaでは、車のルート検索の際に複数の経由地を追加できるようになりました。
わずかな変化のように思えますが、使ってみると今までこの機能がなぜ搭載されていなかったのか不思議に思えます。たとえば、目的地までの移動中に何カ所かお店に立ち寄りたいときにとても便利です。
経由地を追加する手順は簡単で、まずは通常と同じように目的地を検索して[経路]ボタンをクリック。そして目的地の経路が表示されたら、ウィンドウから[経由地を追加]ボタンをクリックして経由地を入力するだけです。
ここでやや注意したいのは、経由地が目的地の後(リストでは下)に追加されてしまうこと。そのため、経由地の順番をドラッグして並び替えましょう。
なお、複数の経由地を登録した場合、A地点とB地点のどちらを先にするかで距離や時間が変わります。経由地の順番を並び替えるとルート候補がリアルタイムに変化しますので、直感的に車(またはバイク等)での効率的な移動ルートを見つけられます。
目的地の天気予報を確認する
特に、出張や旅行などで遠くへ出かけるときは、目的地までのルートだけでなく、天気も知りたくなるでしょう。そんなとき、「天気」アプリを探して起動したり、ネットで検索したりするのは手間がかかります。
そこで、目的地の天気も「マップ」から簡単に調べてみましょう。あまり知られていないのですが、macOS Ventura以降では地図の左下に天気アイコンが表示され、ここをクリックすると標準の「天気」アプリが起動して、目的地の現在の天気や今後の天気、降水量などを確認できます。
また、[マップ]メニューから[設定]を開いて[一般]タブを選び、[空気質指数(AQI)]にチェックを入れると、気象状況の下に空気質指数も表示されます。
自宅や勤務先などよく使う場所を保存する
Macの「マップ」を快適に使うためには、サイドバーに表示される[よく使う項目]を積極的に活用しましょう。特に、自宅や勤務先といった自分の行動の起点となる場所を登録しておくと便利です。
サイドバーの[よく使う項目]の脇にある[+]ボタンをタップすると、マップから目的地を検索したり、自動でリストアップされる場所から目的地を選んで登録できますが、自宅や勤務先を登録するにはもっと簡単な方法があります。
それは、「連絡先」アプリの「マイカード」(自分のカード)に自宅や勤務先の情報を登録しておくこと。ここに追加した住所は自動的に[よく使う項目]に表示されます。もし引越しや転勤などをしたら「連絡先」アプリで修正するようにしましょう。
「経路プランナー」と店舗やランドマークへの評価
ルート検索では、移動手段ごとに細かいオプションをデフォルト設定できる「経路プランナー」という機能があります。
たとえば、車での移動では高速道路や有料道路を利用しないといったオプションがあり、交通機関の移動ではバス、地下鉄、電車、フェリーから利用しない手段を外すことができます。
この程度の経路オプションはGoogle マップでもお馴染みですが、「マップ」ではさらにユニークなオプションを設定できます。徒歩や自転車での移動では交通量の多い道路や坂道を避けるオプションがあり、さらに徒歩では階段を利用するルートも避けられます。
さらに、徒歩や自転車で坂道を含む複数のルート候補があった場合には、出発地から目的地までの高度の変化をグラフで表示し移動中の負荷を視覚的に確認できます。
この経路プランナーを利用することで、最短距離や最短時間の結果だけでなく自分の健康状態や目的に応じた賢いルートを探せるのです。
そして、訪れたお店やランドマークの評価や写真を自分で「マップ」に追加することもできます。すでに「食べログ」や「Trip Adviser」などの外部サービスを利用している場合は、料理のレビューや評価をマップから呼び出して投稿できます。
また、★マークのアイコンで表示されているランドマークでは、自分で撮影した写真を「マップ」から直接追加できます。
なお、投稿した写真を外部サービスに利用を許可するかどうかや、写真提供のクレジット表示については[設定]から指定でき、プライバシーも守られます。
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