2022年も残すところあとわずか。年末の風物詩にもいろいろあるが、絶対に外せないのが有馬記念である。言わずもがな年末の総決算とも言える競馬の大レースで、第67回を迎える今年の開催日は12月25日(日)──なんとクリスマス決戦だ。
当たり馬券という名のクリスマスプレゼントが届くのか、あるいはサンタさんからカツアゲされて寒い年末を過ごすことになるのか。それは天のみぞ知るところだが、できることなら当たる確率を高めたい。ってことで、2022年の世相から読み解く「サイン馬券」をお届けしよう。
・有馬記念と世相
不思議なもので有馬記念は何かと世相を反映することで知られている。過去には9.11事件の年にマンハッタンカフェ&アメリカンボスの大波乱決着、1年を表す漢字の「北」からキタサンブラック、「金」からゴールドシップが優勝など決して軽視できないデータがそこにある。
では、今年はどんなサインがあるのか。まだ枠順は確定していないが、レースが刻一刻と近づいているので出走予定馬と今年の出来事を照らし合わせていきたい。まず1年を振り返るにあたり思い出すのが流行語大賞!
2022年の今年は「村神様」でヤクルトの村上宗隆選手がホームラン56本を放ち、史上最年少で三冠王に輝いた。惜しくも日本シリーズでは敗れたが、個人タイトルを4つ獲得して紛れもなくチームの中心だった……ってもうお分かりだろう。
大きなサインが出ているのはタイトルホルダー。ちなみに同馬は今年4戦3勝、有馬記念で勝てば4勝目でなおかつG1も3つめ(三冠)と、まるで村神様……しかも今年はヤクルト1000もバズったから、かつてないほど強烈なサインかも!?
・サッカーW杯からのサイン
そして記憶に新しいサッカーのカタールW杯からもサインが出ている。アルゼンチンが念願の優勝トロフィーを獲得した……つまりはアルゼンチン共和国杯の勝ち馬であるブレークアップに期待が持てる。
ちょっとそれは直球すぎるだろ……と思うなかれ! ブレークアップを調べたら馬主は阿部東亜子さん。漢字こそ違うが夏の安倍元総理銃撃事件を思い出せば、何だか今年を表しているようにも思えるのである。それから……
大会の中心となったアルゼンチン代表のメッシから背番号「10」をチェックするのは当然として、菊花賞2着のボルドグフーシュも見落とし厳禁。そう、同馬はハンガリー語で「幸せな英雄」の意味でメッシを示唆しているかのようなのだ!!
しかも、騎乗を予定しているのは福永祐一騎手。八大競走のうち有馬記念だけ勝てていない背景がW杯を優勝できなかったメッシと被って、どちらもラストチャンス……と思っていたらメッシが代表引退を撤回したからピースが完全にハマったとはいえないか。
あと、カタールW杯はとにかくジャイアントキリングが続出した大会だった。ネットを騒がせた「けつ◯な確定」と組み合わせたら最低人気がアツい……のかも!?
・今年亡くなった有名人
それから今年、世界中が悲しんだニュースが英王室・エリザベス女王の死去。女王自身が競走馬を所有するほど競馬好きだったことを思えば、エリザベス女王杯を勝ったジェラルディーナは外せない。
また、燃える闘魂・アントニオ猪木の死去も衝撃だった。猪木といえば「元気ですかー! 元気があれば何でもできる」「馬鹿になれ!」「1、2、3、ダー!!」など、いろんな名言を残したが……ここでも「タイトルホルダー」にサインが出ている。
・その他のサイン
そして何かとサインになりがちな今年の一文字は「戦」。語呂合わせの「1番、9番、3番(イクサ)」という馬番をはじめ、大河ドラマ『鎌倉殿の13人』から「13番」、そのあたりが連想できるのではないだろうか。
騎手に置き換えると「武豊」「横山武史」「川田将雅」らが「戦」繋がりなんて考え方もできる。それから日本ハムのきつねダンスからもサインありか。ジャパンカップでファイターズガールが東京競馬場できつねダンスを披露しているため、勝ち馬のヴェラアズールがリンクするかも!?
今年ヒットした『スパイファミリー』からはアーニャ……じゃなくて、犬のボンドだと考えたらディープボンドが顔を出す。他にもロッテの佐々木朗希投手が28年ぶり完全試合、山口県阿武町の誤送金、今年は本当にいろんなことがあったが……
このあたりは何も思い浮かばなかったので各自サインを探していただきたい。北京五輪、将棋の藤井聡太、ブレイクしたなかやまきんに君など、見つけられていないものがまだまだあるだろう。
今回取り上げたサインを信じる信じないはあなた次第。サイン馬券を買うもよし、自分が好きな馬で勝負するもよし。有馬記念を楽しむ要素になったら幸いだ。なお、このままだと筆者はイクイノックスとエフフォーリアを切ることになるが……何はともあれ、よいクリスマスを! グッドラック!!