2022年12月14日の22時ごろに、ふたご座流星群の活動がピークを迎える。今年の流星群は、まだ22日深夜の こぐま座流星群 が残っているが、そちらは活動があまり活発ではない。
観測の難易度的に、ふたご座流星群が今年最後の流れ星の観測チャンスと言ってもいいかもしれない。観測に適した時間帯など、詳しくお伝えするぞ!
・ふたご座
ふたご座流星群は、その名の通り ふたご座の近くに放射点を持つ流星群。具体的には、ふたご座のα星、カストルの近く。放射点とは、地球からの見た目上、そこを中心に流星が発生しているように見えるポイントのこと。
ところで星座を構成する星々には、α星、β星といった表記がつけられている。このαやβという指定は、1603年にドイツのヨハン・バイエルさんによって定められたもので、バイエル符号という。
基本的にその星座の中で最も明るい星がα星となっていることが多いが、ふたご座では最も明るいポルックス(1等星)はβ星で、2等星のカストル(2等星)がα星に指定されている。
このように明るさ順ではない星座は他にもあり、バイエルさんがどのような基準で順番を振り分けたのか、実はよくわかっていないぞ! また、カストルは実は1つの星ではなく6連星で、明るさは6つ全てを統合したものだったりする。
・月の出前が狙い目
国立天文台によると、流星群のピークは22時頃と、夜更かしせずとも観測にチャレンジしやすい時間帯。しかし今夜の月は、まだ下弦の2日前と比較的明るく、月光の影響が懸念される。
東京を基準にした場合、月の出は21時48分で、沈むのは15日の昼頃だそう。ちょうど流星群のピークと同じ時間帯に昇り始め、一晩中輝き続けるわけだ。
対して ふたご座付近の放射点が地平線から顔を出すのは18時ごろ。以上から、18時過ぎから22時過ぎまでの時間帯が、観測に適しているのではなかろうか。ちなみに日没は16時半ごろなので、18時には十分暗くなっているはず。
その時間帯は、まだまだ人工の灯りが光りまくっていると思われるので、普段以上に周辺に人の活動が無い場所に行く必要がありそうなのがややネックか。
ちなみに ふたご座流星群は月に負けないほど明るい流星も期待できる。放射点が最も高く昇る午前2時辺りから夜明けまでガチるのも全くアリだ。その場合は、なるべく月とは逆の方角を眺めるようにしよう。
・天気は
最後に天気をチェックしていこう。気象庁の14日12時発表の予報によると、関東周辺の太平洋側を除き、ほぼ日本全土が微妙そうだ。他に晴れそうなのは宮崎県や高知県の東部くらいとなっている。
ということで、茨城から静岡辺りの関東周辺と宮崎県にお住まいの皆さんは、是非とも今年最後になるかもしれない流星観測に挑んでみてはいかがでしょう。厳しい冷え込みも予想されているので、防寒対策は念入りに。