【買い物山脈】初めて小さいほうの「iPhone 14 Pro」を買ってみた

PC Watch

「買い物山脈」は、編集部員やライター氏などが実際に購入したもの、使ってみたものについて、語るコーナーです

iPhone 14 Pro

私史上初めて、小さいほうのiPhone Proモデルを購入

 私は今年、初めて小さいほうのiPhone Proである「iPhone 14 Pro」を購入した。UltraやMaxに限らず、最近のスマホは大きすぎると感じていたからだ。

 筆者はiPadとApple Watchを所有しており、じっくりWebやコンテンツを見る際にはiPad、通知はApple Watchを利用している。スマホの主目的はカメラ、メールやSNSの返信、通信手段(音声通話やテザリング)だ……ということにいまさら気付いて、今年は「iPhone 14 Pro」の購入に至ったのである。

小さいほうのiPhone Proモデル「iPhone 14 Pro」を購入。この写真をFacebookに投稿したら、“iPhone 14 Pro mini”に見えるとの声を多数いただいた。製品を少しでも小さく見せたいメーカー様からの手タレ仕事をお待ちしている

Nano SIMカードを入れ、ガラスフィルムを貼った状態の実測重量は216.5g

購入するための軍資金作り

 高価なフラグシップスマホを購入するためにはお金が必要。ということで購入前には、軍資金の調達に奔走している。主な原資になるのはもちろん、現在使っているiPhone。知り合いのITライターの中にはこれまで購入したスマホのすべてを手元に残している方もいるが、筆者は古いデバイスは基本的にすべて売却している。

 新製品を購入するにあたっては旧製品を売るタイミングがなかなか悩ましい。筆者はPC、スマホ類を売る際には基本的に「じゃんぱら」さんを利用しているが、新製品発表後はガックンガックン買い取り価格が落ちていくのである。本当に心臓に悪い。

 筆者はこれまで「iPhone 13 Pro Max 1TB」(国内版SIMロックフリー)を使っていた。iPhoneの値上げが発表された7月某日には、本製品の買い取り価格は16万3,000円だったが、9月10日には14万6,000円、9月12日には14万1,000円、9月29日には13万9,000円、10月5日には13万6,000円となっていた。あくまでもその時点の買い取り価格なので、その前に下がっていた可能性はある。

 新型iPhoneがいつぐらいに発表されるのか分かっていたとしても、ほかのデバイスを試用するためにiPhoneが必要になるので、1台も手元にないのはITライター稼業に支障が出る(リーカーのツイート前に予言しておくと、iPhone 15は2023年9月発表だ)。

 また、新しいiPhoneをレビューする際には、比較対象として前モデルが必要になる。というわけでジリジリと買い取り価格が下落していくのを、じっと耐えなければいけないのである。本当に辛い。

左が「iPhone 14 Pro Max」、右が「iPhone 13 Pro Max」。こんな写真を撮るために、しばらくは古いiPhoneを売ることができないのである

約5.6万円で1年間使えたと考えれば納得感はある

 さて、2022年10月に「iPhone 14 Pro Max」のレビュー記事をPC Watch編集部に納品した私は、速攻で「iPhone 13 Pro Max 1TB」を「じゃんぱら」さんに送付した。というか原稿納品予定日の翌日に「じゃんぱらおまかせ買取サービス」の集荷を依頼していた。なぜなら私は締め切りを守るからだ。

 それはさておき、iPhone 13 Pro Max 1TBの購入金額が19万4,800円、買い取り上限金額が13万9,000円。差額は5万5,800円だ。毎年スマホを買い換えるなんて因果な商売だとは思いつつも、約5.6万円で「iPhone 13 Pro Max 1TB」を1年間使えたと考えれば納得感はある。よくある言い換えでは、1日あたり約153円だ。

【表】iPhoneの購入、売却金額の一覧(2016年以降)
機種名 購入時期 購入金額 売却時期 売却金額 差額※ 差額/365日
iPhone 7 Plus 256GB ブラック 2016年9月9日 10万7,800円 2017年10月1日 7万5,000円 3万2,800円 89.86円
iPhone X 256GB スペースグレイ 2017年10月27日 12万9,800円 2018年10月2日 8万円 4万9,800円 136.44円
iPhone XS Max 256GB ゴールド 2018年9月14日 14万1,800円 2019年10月17日 8万2,000円 5万9,800円 163.84円
iPhone 11 Pro Max 512GB ミッドナイトグリーン 2019年9月14日 15万7,800円 2020年11月21日 10万円 5万7,800円 158.36円
iPhone 12 Pro Max 512GB パシフィックブルー 2020年11月6日 15万800円 2021年10月7日 9万5,000円 5万5,800円 152.88円
iPhone 13 Pro Max 1TB シエラブルー 2021年9月17日 19万4,800円 2022年10月13日 13万9,000円 5万5,800円 152.88円
iPhone 14 Pro 1TB ディープパープル 2022年9月9日 22万4,800円 ? ? ? ?

 ちなみに、今回購入したiPhone 14 Pro 1TBは22万4,800円。iPhone 13 Pro Max 1TBが上限金額の13万9,000円で売れたので、追加の出費は8万5,800円となった。この差額は不要品を売却したり、仕事を増やしたりでまかなった。

 iPhone 13 Pro Maxは端子周りに極小の傷をたくさん付けてしまった。iPhone 12 Pro Maxのときには減額とはならなかったものの、今年はいったいどうなることかとドキドキしていたが、結果は問題なし。しかし来年はどうなるかわからないので、今後は一切Lightning端子を使うのをやめることにした。つまりAppleの「MagSafe充電器」を購入したわけである。

 来年、iPhone 14 Pro 1TBを1年間いくらで使えたことになるかどうかは、「神」と「じゃんぱら」さんのみが知る。来年もできるだけ高値で売却できることを祈りたい。

iPhone 13 Pro Maxは端子周りに極小の傷がたくさん付いてしまった

今回はさすがにAppleCare+に加入

 筆者はスマホにフィルムを貼り、ケースを装着して使用することにしている。絶対にだ。これまでスマホを落としたことはあっても(私物を油断して落とした)、ボディが傷ついたり、画面が割れたことは一度もない。というわけでGalaxyのFoldシリーズ以外のスマホで保険に入ったことはなかった。

 ただ、iPhone 14 Pro 1TBは22万4,800円だ。修理代金も、画面のひび割れ(前面のみ)で5万800円、背面ガラスの損傷で7万5,800円、バッテリ交換で1万4,900円、背面カメラで2万9,800円、その他の損傷で9万9,800円と非常に高額である。

 さすがに最大9万9,800円の出費が突然発生したら厳しすぎる。というわけで今回は、月額1,600円の「AppleCare+ 盗難・紛失プラン」に加入した。盗難・紛失プランはいらないかなと思いつつ、差額は月額で120円なのでなんとなく追加してしまった。Appleさんは商売がうまい、いい意味で。

Apple Care+

【表】iPhone 14 Proの修理代金
修理内容 通常代金 Apple Care+加入時の代金
画面のひび割れ(前面のみ) 5万800円 3,700円
背面ガラスの損傷 7万5,800円 3,700円
バッテリ交換 1万4,900円 0円
背面カメラ 2万9,800円 0円
その他の損傷 9万9,800円 12,900円

展示会や発表会の取材もこなせるカメラ画質

 iPhone 14 Pro/Pro Max共通の機能についてはHothotレビューをご覧いただくとして、ここからは「iPhone 14 Pro」をメイン端末として使ってきた感想をお伝えしよう。

 まず、なんと言っても気に入ったのがiPhone史上最高のカメラが、71.5×147.5×7.85mmのボディに搭載されていること。今回カメラ関連のトピックとしては、メインカメラに4,800万画素のイメージセンサーを採用したことや、動画の強力な手ぶれ補正機能「アクションモード」が搭載されたことが挙げられるが、とにかく使っていて失敗写真がほとんどないし、比較的暗めの発表会場の取材現場でも低ノイズで撮影できる。最近はもう展示会や発表会の取材はiPhone 14 Proだけで済ませている。

 しいて不満を上げるとすると、ナイトモードの白飛びだけはなんとかしてほしい。この点についてはGalaxyなどのAndroidスマホのほうが優秀だ。

背面カメラは、メインカメラ(4,800万画素)、超広角カメラ(1,200万画素)、3倍望遠カメラ(1,200万画素)という構成。ただ基本的には48MPモードではなく12MPモードで撮影している

これはAnkerの発表会で撮影した写真だ。ちょっと暗めのタッチアンドトライ会場だったが、少し露出とホワイトバランスをいじれば十分商業媒体でも使えるクオリティだと思う

メインカメラのナイトモードで撮影。強い光源の白飛びは気になるが、暗部の質感はしっかりと出ていて、夜空にもノイズはほとんど目立たない

レビュー記事に使用する写真は、主に作業効率を向上させるためにミラーレス一眼を使用している。しかし、ドライブや旅行などはスマホだけで済ますようになって久しい

ゲーミングスマホとしてもまあまあいける

 購入前にちょっと心配していたのがゲーム用途。筆者はバトルロイヤル系ゲームが大好物だ。iPhone 14 Proの6.1型ディスプレイでは厳しいかなと予想していたが、いざプレイしてみると筆者のぶっとい指でも、親指だけ使う2本指操作であれば、そこそこ快適にプレイできた。視認性も「ハズキルーペ」に助けてもらえば無問題だ。

 最近はPC系ゲームばかりをプレイしているが、年末年始の長距離移動時などにiPhone 14 Proでじっくりゲームを楽しもうと考えている。

右下のボタン位置には改善の余地があるが、ほぼデフォルトの配置で問題なくプレイできた

小さいiPhoneはイイ、すごくイイ!

 ずっと最大サイズのiPhoneを購入し続けてきただけに、iPhone 14 Proを購入したときには、後悔するかも……とちょっと心配していた。だが、購入してから3カ月たった今では、今回の選択は間違っていなかったと感じている。

 その理由は、冒頭でも少し触れたが、スマホの使用頻度が下がっているからだ。筆者は日中はデスクトップPCにつないだ43型モニターに向かっており、Messengerの通話やメールはデスクトップPCで応対している。携帯電話網の音声通話がかかってきたとしても手首のApple Watchで受けてしまう。スマホを使うのは外出時ぐらいで、しかもカメラとして使うことが多い。

 となると大画面の恩恵は受けられないので、携帯性が高く、そして少しでも安価なiPhone 14 Proがベストマッチということになる。“iPhone 14 Pro mini”という製品が存在していたのなら、そちらを選んでいただろうと思うほど携帯性の重要度が高まっている。筆者は来年も小さいほうのiPhone Proモデルを購入する予定だ。

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