FIFAワールドカップカタール大会で、ドイツ代表DFアントニオ・リュディガーのプレーに批判が集まっている。
2022年11月23日の日本戦でFW浅野拓磨の突破を防ぐシーンがあったが、余裕を見せるような走りを披露した。元日本代表の本田圭佑や元ドイツ代表ディートマー・ハマン氏が苦言を呈すなど波紋を広げており、地元メディアは「真相」を伝えている。
「彼のスプリントの秘密を知っています」
問題の場面は、ドイツが1対0でリードしている後半19分だった。それまでボール支配率やシュート数で圧倒しており、日本は防戦一方だった。
DF酒井宏樹の縦パスに抜け出した浅野がゴール前に攻め込み、日本にチャンスが訪れた。しかし、ゴールライン際でリュディガーが並走して突破を防ぎ、余裕を見せるかのように膝を高く上げるステップを披露した。
このシーンに対し、試合を解説した本田圭佑は「今のは性格悪い。ちょっと馬鹿にしたような走り方」と疑問視し、ドイツサッカー連盟が「リュディガーの足」と泣き笑いする顔文字とハートマークとともにツイートすると、ディートマー・ハマン氏は「こんな投稿までして情けない。相手を見くびることは、決してゲームの精神ではありません(中略)プロ意識に欠け、傲慢だ」と返信している。
試合はその浅野が決勝ゴールを決め、2対1で日本が歴史的勝利を収めた。
ドイツメディア「SPORT1」は23日付の記事で騒動に言及し、「彼のスプリントの秘密を知っています」と伝えた。
リュディガーは過去にもこの走りを実践しており、SPORT1の当時のインタビューに「僕はその方が速いと思ってやっている。もし、みんなが面白いと思ってくれたら、一緒に笑いたい」と話していた。
もっとも、エンターテイナーだとも自負しており、「(チェルシー在籍時のニューカッスル戦で披露した際は)正直に言うと、あの試合ではスタジアムが静かすぎたので、わざと悪ふざけをした。みんなを目覚めさせたかった」と語っていた。