さまざまな場面での意志決定に役立つAmazon創業者ジェフ・ベゾス提唱の「決断のドア」とは?

GIGAZINE
2022年11月20日 12時00分
メモ



「今日の晩ご飯」から「会社の重要なプロジェクト」まで、大なり小なり何かしらの決断を下さなければならない状況は日常で何度も訪れます。このような決断を、Amazonの創業者ジェフ・ベゾス氏は「一方通行のドア」「双方向のドア」にたとえて考えているそうです。

Reversible and Irreversible Decisions
https://fs.blog/reversible-irreversible-decisions/

何かを決断しなければいけないときに問われるのは、決断を早くするべきか、遅くするべきかだとfs.blogは指摘します。時間やコストをかけてより多くの情報を収集してから決断するのか、それとも不完全な情報の中で素早く決断するのかで、問題は大きく変わってくるそうです。

Amazonの創業者であるジェフ・ベゾス氏は、決断を「ドア」に例えて考えているとのこと。ベゾス氏の考えるドアは2種類あり、それぞれ「一方通行のドア」「双方向のドア」だというものです。


一方通行のドアは、その名の通り一度通ったら二度と戻れないドアです。取り返しがつかない決断をするときに通るのがこのドア。

一方で双方向のドアは、決断しても簡単に取り返しがつくような判断をするときに通るドアです。両者は「元に戻すにはどれだけの費用がかかるか」で判断でき、コストが低ければ低いほど可逆的、つまり双方向のドアで考えればよいといえるそうです。

例えば、歯磨き粉を買おうとしてドラッグストアに訪れたとき、いつもの歯磨き粉が売り切れているという場合に求められる決断について考えてみると、「歯磨き粉はいつでも買い直すことができる」という点から、これは双方向のドアに当たるわけです。

今度は自分が野球チームの監督だと考えてみたとき、花形選手の1人をトレードするときに求められる決断が一方通行のドアです。歯磨き粉と違って簡単に元に戻すことができないため、時間をかけてじっくり情報を集めてから決断を下すべきなのは明白です。

ベゾス氏は、ほとんどの決断は双方向のドアで、たとえ最適でない決断をした場合でも結果を長く引きずる必要はなく、また戻ってくればよいという考えを持っているとのこと。


双方向のドアは判断力の高い個人や小さなグループによって素早く行うことが可能で、素早く行うべきものだとベゾス氏は指摘します。しかし組織で考えた場合、規模が大きくなればなるほどみんなが慎重になり、どの決断に対しても一方通行の決断を選ぶようになってしまうとのこと。その結果、スピードが遅くなり、リスクを回避し、結果としてアイデアが生まれる機会が減少してしまうそうです。

fs.blogは「有益な情報を集めたら、進展のめどが立たない問題は決断を下しましょう。あとは行動するのみです。問題は多くの人が行動しないことですが、最終的には自分で決めなければなりません」とアドバイスしました。

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