東西ドイツの国境を越えて秘密裏に音声通信が可能だった「JO-4.02」とは?

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1979年から1986年の間にドイツの光学機器メーカー「カール・ツァイス」が、東ドイツの国家保安省「シュタージ」のために開発した光電子音声トランシーバーが「JO-4.02」です。ベルリンの壁崩壊以前、東西で分断されていたドイツを通信でつないだ「JO-4.02」について、過去の暗号通信に使用されてきた機器をまとめるCrypto Museumが取り上げています。

JO-4.02
https://www.cryptomuseum.com/covert/opto/jo402/index.htm

JO-4.02は、長さ315mm×幅340mm×奥行き120mmのだ円形の筐体を持ったトランシーバー。重量は4346gで、その体のほとんどを2つの大きな円すい状のミラーが占めています


2つのミラーのうち片方は受信用、もう片方は送信用。各ミラーは主鏡と副鏡の2枚を備えており、鏡面はフィルターやレンズとして機能するガラス仕上げ。主鏡の中央には赤外線を発する光源、あるいは赤外線を受信する検出器が備わっています。


筐体下部には受話器を接続する14ピンコネクタや、三脚とつなぐマウントが突き出ています。受話器には音量調節ツマミやイヤーピースなどが備わっており、本体とケーブルを介してつなぐことで音声通話が可能。JO-4.02同士で通信するときの推奨通信距離は約5kmとされています。


2014年、3人のドイツ人アマチュア無線家がJO-4.02を復元し、テスト通信を実行した時の音声がこのリンクから視聴することができます。なお、このときは14kmでの通信に(PDFファイル)成功したとのことです。

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2021年12月25日 21時00分00秒 in ハードウェア, Posted by log1p_kr

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