ライバル機もうかうかとはしてられない存在ですよコレは。
2013年11月に初代α7/α7Rが発売されてから9年。ソニーのフルサイズミラーレス「α」シリーズは第5世代機に到達、「α7R V」が発表されました。6100万画素センサーを採用した高画素機です。
ソニーいわく、α7R Vは「カメラの未来に向けた重要なターニングポイント」。カメラの世界を変えていくα7R Vの到達点。いったいどのようなものなのでしょうか。
α7R IVと同じ画素数でAFポイントは増加
基本スペックから見ていきましょう。前述したようにセンサーの画素数は6100万画素。α7R IVと同じです。しかしAF測距点は693点と増加。強化されました。画像処理エンジンもBIONZ XRプロセッサを採用、従来のBIONZ Xの最大8倍の処理速度を実現しています。
さらにAIプロセッシングユニットも搭載されました。これにより、被写体の認識力がα7R IVより60%アップ。人体は顔だけではなく身体全体を骨格から捉えられるようになり、横向きでも、背中でもAFがピピッと合います。動物や鳥も頭部と身体を区別して捉えられるようになり認識力が40%アップ。さらに昆虫、車、鉄道、飛行機も被写体として認識できます。シーンを選ばずに構図を決めたら即シャッターを切れるアタマがいいカメラに仕上がりました。
また被写体の種類をしっかりと認識できることにより、ホワイトバランスの正確性もアップ。これは確かに、写真を撮るのが好きな人々にとって拍手で迎い入れたい性能です。
ISO値は100-32000。102400までの拡張ISOも使えます。
8段の手ぶれ補正機能を採用
何よりも嬉しいアップデートポイントは、手ぶれ補正量が8段となったこと。1ピクセルレベルでのブレを認識できるそうですよ。
またレンズは選びますが、手ぶれ補正機能が入ったレンズとの協調機能も持ちます。動画撮影時にはアクティブモードの手ぶれ補正も効きます。また動画に関してはフリッカーレス撮影も可能となりました。
動画解像度は8K/24p、4K/60p。2K/120p。ダイナミックレンジは15Stop。フラッグシップ機α1の8K/30pには劣りますが、クリエイティブルックを活用したシネマライクな映像が撮れるボディと言っていいでしょう。
自由な位置にモニターを動かせる
メモリカードスロットはSDのほかにCFexpress Type Aにも対応しました。もちろんデュアルスロットです。モニターサイズは3.2インチと大型化。
そしてこのモニターに見どころがあります。
チルトもバリアングルも可能なのです。
両方の軸を使って開くことはあまりないかもしれませんが、写真好きの人にも嬉しい仕様となりました。
α7IVのように、S&Q(スロー&クイック)が独立したダイヤルに備わりました。パッと見でモードの状態がわかりやすい、良き改良点です。
市場想定価格は56万円
近年、デジタルカメラ市場は動画撮影需要が高く、α7R Vも動画に関した機能を強めてきました。しかしチルトが可能な可動モニターや、強化された手ぶれ補正機能など、写真撮影においても助かる機能・性能を搭載。写真に深々とハマりたい方にとっては気になる1台となるでしょう。
11月25日の発売で、市場想定価格は56万円。高価なモデルとなりましたが、その価値があるものと見ましたよ。
Source: ソニー