あなたは「コシャリ」という食べ物をご存じだろうか? エジプトの国民食とも呼ばれているファーストフードで、簡単に言えば「米とマカロニとパスタと豆類にトマトソースや辛味ソースをかけて食べる料理」である。
私は過去(というか大昔)バックパッカーとして海外を長く放浪していたが、エジプト・カイロ滞在中の2週間ほどは、ほぼ毎日コシャリを食べていた。安くて美味い料理がそれしかなかった……という理由もあるが。
ともかく、そんな私がキャッチしたのは、「スーパー『ロピア』でコシャリが売られている」なる有益情報。あのコシャリが日本のスーパーに!! それはもう食うしかない! ……が、ここで注意すべきことがある。
それは、すべてのロピアで売っているわけではないということ。これ大事なことなのでもう一度書く。「すべてのロピアで売っているわけではない」のだ。なので、事前に近所のロピアに問い合わせておくのが大吉だ。
・なかなか、ない!
私の場合は、3軒ほどのロピアに電話にて確認。「ないです」の返事2連発で絶望しかけたが、やっとこさ3軒目のロピアにて「あります」との返答が!! それこそがロピア小平店であり、ほぼ開店時間と同時にアタックした。
そしてお弁当コーナーにダッシュすると……
\(^o^)/ あった〜! \(^o^)/
正式名称は『混ぜて食べるエジプト1番人気コシャリ』で、価格は税抜599円(税込646円)。パッケージの表面には「コシャり方」なんて食べ方も書いてあり、非常に親切丁寧なのであるが……
_人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人_
> オレの知ってるコシャリとはだいぶ違う……!! <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄
そう、むこうでコシャリを食べたことのある人なら全員が絶対に思うことだと思うが、見た目からして全然コシャリではないのである。私が食べてきたコシャリは、
こんなんだったり、
こんな感じ!
とはいえ、異国からの食べ物が、その国で独自進化を遂げるのはよくあること。いくら見た目がコシャリでなくとも、味に「コシャリ感」が出ていれば私としては問題なし。さっそく購入して持ち帰ってみた!
ちなみに!
私は入店するや否やコシャリを確保したが、店内を見回り終えた30分後には──
もうなかった。ロピアのコシャリ、かなりの人気商品なので、気になる人はオープンと同時にアタックすることをオススメしたい。
それはさておき、いざ実食。
電子レンジに入れ、500Wで3分30秒あたためてから、トマトソースをかけ、全体を混ぜ、バリバリ麺をかけ、さらにレモンソースもかけて混ぜる……というのが正しい「コシャり方」であるというが、
ふむ……
_人人人人人人人_
> なるほど! <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄
結論から言おう。まったくちがう!(笑) これは本場のコシャリとは完全に別物だ……が! これはこれで美味い(笑) 料理としては別物なのに、思わず笑ってしまうほど美味い。すぐに売り切れてしまうのも納得の美味しさだ。
まず、お肉が美味い。バリバリ麺も美味いし、レモンを入れるのも「わかる!」てな感じ。さらに、ごはんに味が付いているのもまたウマシで、なんというか「遠回りしたけど目的地は同じ」みたいな印象を受けた。
本場のコシャリと比べて圧倒的に違うのは、パスタが少ないことと、豆類も少ないということ。また、エジプト料理「コシャリ」のはずなのに、チラチラとタイ料理の「カオマンガイ」が顔を覗かせてくるのも面白い。
・結論
結局のところ、ロピアのコシャリは “みんなが食べて美味しいもの” に進化していた。本場のコシャリは、ある意味ではクセがあるけど、ロピアのコシャリはチビッコたちでも安心して食べられる味になっていた。
これはこれで、良いと思う。こういったチャレンジ精神や、料理の進化は大好きだ。ただし、本場のコシャリの味を求める人は、ロピアではなく、コシャリを出してくれるエジプト料理屋さんに行った方が良いだろう。
てな感じで、ロピアのコシャリは「エジプトのコシャリ」ではなく「ロピアのコシャリ」。料理として美味しいので、私としては、また食べたい。