おれだってフリスビーをキャッチできるワン

デイリーポータルZ

犬はいっさい出てこない記事です。

たまに河川敷でフリスビーを空中でキャッチする犬を見る。あれ、すごいなーという気持ちともに「おれだってそれぐらいできる」という気持ちがある。

人間だって口でフリスビーキャッチできるということを見せつけたい。

1988年神奈川県生まれ。普通の会社員です。運だけで何とか生きてきました。好きな言葉は「半熟卵はトッピングしますか?」です。もちろんトッピングします。(動画インタビュー)

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ディスクドックをやってみたい

遠くへ投げたフリスビーを犬が空中でキャッチする遊び、あれはディスクドッグと呼ばれる遊びで、競技として大会も行われているらしい。

本来は犬をフリスビーに慣れさせて、何度も練習して習得するものだが、こちらは大人の人間なのでなんとなくやり方はわかっている。たぶん、成功の秘訣は犬になりきることだと思う。

今回使うフリスビー。競技用のやつを購入した。

今回、ディスクドックで使用する競技用のフリスビーを購入した。プラスチックではなく、やわらかい素材なので当たっても痛くない。うまくキャッチできるようになったら犬として競技に参加しようと思う。エントリーのとき「犬じゃないですよね」と言われても「でも、社会の犬なので」と言います。

こういうことを言うときは仕事で疲れているときなので今度、みんなで飲みに行こうな。

犬(名前は与太郎)を飼っている月餅さんにも参加してもらった。

月餅さんちの与太郎はフリスビーキャッチはあまりやらないそうだが、ボールキャッチは得意らしい。

参考にするべく動画を送ってもらった。ふんわりと投げたほうがキャッチしやすそうだった。あと、ボールをキャッチしたあと戻ってくるのがかわいい。おれもああなりたい。ああなりたい?

まず練習をしてみる

最初は走らずにやってみようと思う。どんな感じがコツをつかみたいのだ。

月餅さんが投げたフリスビーを、
キャッチできそうだが、
できませんでした。

口には入るのだ。でもうまくキャッチできない。なんだろう、タイミングの問題か、もしくは犬になりきれてないのか。

「おれは犬になる」という気持ちで口でフリスビーをくわえる。

練習では失敗したが気持ちを新たに犬としてフリスビーをキャッチする。さあ投げてくれ、その円盤を。

月餅さんが投げようとしているとき、
おすわりをして待っていた。偉い。
投げられたフリスビーをおいかける犬ことおれ。
いけるか?
ダメだった
キャッチ失敗。倒れ込む犬のように見えるかもしれないが筆者です。

「うわーおしい」と声が上がる。なんかできそうな気がする。ただ、何回もやっても成功することはなかった。もしかしたら、フリスビーが固いせいでうまくかめず、人間のかむ力では無理かもしれない。

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ウレタンのフリスビーと犬になったおれたち

犬も最初はやわらかい素材で練習するそうだ。なのでウレタンでできたものを使おう。

ウレタンのフリスビーで練習することにした。

ウレタンはやわらかいのでかみやすく、口でのキャッチもしやすそうだ。これならキャッチできるかもしれない。

撮影をお願いした編集部の安藤さんから「きっと成功をイメージすることが大事」とアドバイスをもらう。そこでキャッチするイメージの練習をすることにした。

「こうやって飛んでくるじゃん」
「そしたら、口でうまくキャッチして」
「離し…」
「すごい!!大型犬とたわむれているときと同じだ!」

フリスビーを口で噛むと、心の中にある野生が目覚めた感じがした。「離したくない」という気持ちと「歯が取れるかもしれない」という恐怖がある。犬、こういう気持ちか(たぶん違う)

じゃあ、投げてもらおう。安藤さんにお願いした。

「行くよ!」
見せかけて
投げるふりをする、というのを3、4回繰り返していたら、
立てないぐらい笑ってうずくまっていた。

「心配になるぐらい犬み(犬の雰囲気)がすごい」とらしい。犬み、初めて言われたがうれしいかもしれない。

担当ライターのひとりが犬になってしまって申し訳ない。

安藤さんもやってみたいと言うのでフリスビーを投げてみる。

年上にフリスビーを投げて口でキャッチしてもらうという初めての体験をしている。
口に当たったけど失敗。
すかさず今度は安藤さんのターン。
じゃれあいが始まった。大型犬じゃれあいって大きな公園とか川沿いで見る。
いつ投げんの? ねえいつ投げんの?
投げた!しかし、口に入ったがキャッチできなかった。
そのまま倒れる。
ダメだー
2人とも「こんなIQの低い撮影をして大丈夫か」心配になりながら笑っていた。
そして、遠くを見たら月餅さんも笑い崩れていた。

あと、「安藤さん、こういうことやったことあるんですか?」と聞いたら「犬のエサは食べたことあるけどフリスビーキャッチはない」らしい。犬のエサを食べたことがある人間と犬になりたい人間と犬を飼っている人間が集まっているすてきな現場です。

ついに成功するのか!?

フリスビーが大きいからうまくいかないのではないか?と思い、小型犬用のフリスビーを使うことにした。

小さいフリスビーで何回もチャレンジしたが一度も成功しない。合計40分ほどやっても口に入りはするが、キャッチできない。おしいところまでは行っている気がする。

今回借りた場所が1時間だけなのだ。時間も差し迫っている。

ただ、やっている中でなんとなくだが、しゃくれるとなんか取りやすい気がするのだ。それでやってみよう。

自分で投げてキャッチしてみる。
平行に飛んだフリスビーを
口でキャッチ…
キャッチできた!
できた!!!

人間、本気を出せばフリスビーを口でキャッチできるのだ。まだまだ練習は必要だがキャッチすることはできる。犬になれたような気がした。

すごく犬感がある。

途中から「大人3人集まってやる撮影じゃないかも」と思ったが、ウェブ記事の撮影ってみんなこんな感じなので大丈夫です。

犬を飼いたい

犬のかむ力のすごさを実感した1時間だった。飛んできたフリスビーをグッと口でキャッチできるのはあごの力がないと難しいのかもしれない。あと、この記事で「わんわんパニックである」という文章を使おうと思ったけど使いどころがなかったのでここに書いておきます。

奇跡的に2人とも犬のポーズになった瞬間。

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