巷で話題の電動キックボード。
渋谷で交通ルールを守らない若者が云々、といったニュースも見かけたりするが、あれこれ言う前にまずは乗らなくては。
そう思っていたら、千葉の幕張で電動キックボードの実証実験をしていることを知った。
これは乗りに行かなくては!
乗りたいな電動キックボード
最近特に耳にするようになった電動キックボード。
東京や大阪などではシェアするタイプが広がりつつあるようで、自分が住んでいる千葉県では乗れるチャンスがなく気にはなっていた。
これこれ、これに乗りたいんだよー。
後ろ髪を引かれつつ後にしたが、その後幕張にあるイオンモールに行ったときに電動キックボードが置いてあることに気がついた。
なんと千葉市が2021年から実証実験を幕張で行っているというのだ。
千葉市:シェアリングサービス方式の電動キックボード実証実験(長谷川工業)
全然知らなかった。幕張なら頻繁に車で通っているので道も分かるし安心だ。
居ても立っても居られなくなり幕張に繰り出した。
幕張は車社会というイメージがある。スーパーなど日常の買い物をするお店が駅から歩くには少し距離がある。
バスも多いし、自転車もいっぱいだ。車輪社会といった方が適切かもしれない。
そんななか、新たに加わった車輪が電動キックボードなのだ。
電動キックボードはモーターの定格出力が0.6kWであれば原付と同じ扱いになるが、今回は実証実験の特例で特殊小型自動車という扱いになり、「ヘルメットの着用は任意」「自転車レーンの走行が可能」になっているようだ。
※これは千葉市の場合なので、他の自治体で乗る場合は各利用方法を確認してほしい。
前置きはさておき、トライしてみよう。
編集部の安藤さんと橋田さんにも体験してもらうことにした。
急にやる気スイッチがオンになった。
ヘルメット着用は任意だが、何かあったらいやなので着けることにした。安全第一なお年頃である。
無事借りることが出来たので、早速乗ってみよう!
乗るぞ!
普通のキックボードのように蹴り出して、手元のレバーをひねるとモーターが回って加速する。
最高時速は15km/hに制限されているので、自転車よりも少し遅いくらいだ。
立って乗るので、目線は思ったよりも高い。
これは結構面白い。安藤さんは乗ってすぐに「欲しいなー」となっていた。
危なそうだったらこのように歩行者として振る舞えるのも安心だ。
そうこうしているうちになんだかおしゃれなところに来た。
幕張ベイタウンというエリアだ。
ここについては、当サイトでもライタ-の山田窓さんが「ハイテク通り、テクノガーデン…30年前の未来都市・幕張新都心が懐かしくもカッコいい」という記事でとんでもない熱量をもって詳しく書かれているのでぜひ読んでほしい。
気持ちが良いのはいいが、めちゃくちゃ振動がヒザに来る。
ワレワレハウチュウジンダと声に出したくなってしまうほどの振動だ。
通常のアスファルト舗装された車道を走るのがやはり良いようだ。
安藤さんが「椅子が欲しいですね」と思わず言っていたが、それだと電動バイクになる気がする。
幕張の海を見に行こう!
幕張ベイタウンでヒザをやられて、先の道を進んでいくと視界が開けた。
美浜大橋という花見川にかかる橋だ。
ここから見える景色が非常にきれいで、車で通りがかるたびにしっかり見たいな……!と思いながら走り去っていたので、個人的には電動キックボードで駅から気軽に来られてとても嬉しかった。
この日はみるみるうちに雲がどんよりしてきたので景色は今ひとつだったが、快晴であればとても気分がいいだろう。
電動キックボードで観光気分を味わえるのも幕張ならではかもしれない。
それにしても幕張は歩道が広い。
この美浜大橋から続く海浜大通りには2車線はあろうかという立派な歩道がついているのだ。
無常である。
そして海浜大通りは片道3車線の立派な道路で、交通量も多い。
左車線の限りなく端を走るようにしたが、トラックがビュンビュン脇を通ってこわい。
自分がドライバーだったらそれはそれでこわい思いをしそうだ。
ここを通るのはルール上問題ないが、あまり走らない方が良さそうだ。
海浜大通りを抜けると見えるのはイオンモール幕張新都心である。
イオン本社のお膝元だけあって、とんでもないデカさなのだ。
ここは海浜幕張駅からは距離があるためシャトルバスが運行されているのだが、来年には幕張豊砂駅という新駅が開業予定になっている。
報道によればイオンが建設費の半分を出したとのことで、恐るべしである。
そうなると、例えば電動キックボードで海浜幕張駅からZOZOマリンスタジアムまで向かいロッテの試合を見て、イオンで買い物してそのまま幕張豊砂駅から電車で帰る……という幕張満喫ルートも出来るかもしれない。
なかなか公共交通機関で巡るのは面倒な印象があった幕張だが、電動キックボードと組み合わせれば気軽に回れて良いかもしれない。
何より疲れないのは嬉しい。こんなのがあるんだね、と試しに乗っても楽しめる乗り物だった。
体験は楽しい
手元のレバーをひねるだけでスイスイ進んでいくので、まさにお手軽な乗り物といったところで面白かった。
ただ、これは幕張だからというところはあるが立派な歩道があるのでそこも走れたら……という気持ちもある。
そこは今後の展開に期待しつつ、折を見てまた乗ってみて海を眺めようと思う。