充電器の付属しないiPhoneの販売がブラジルで禁止に、Appleは控訴の構え

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ブラジルの法務省が2022年9月6日に、iPhoneを充電器なしで販売するのは違法であるとして、充電器が別売りになったiPhone 12シリーズ以降の販売許可を取り消すと発表しました。この決定に対し、Appleは控訴する方針を固めました。

Ministério da Justiça determina suspensão de venda de iPhone sem carregador e aplica multa de R$ 12 milhões à Apple | Tecnologia | G1
https://g1.globo.com/tecnologia/noticia/2022/09/06/ministerio-da-justica-determina-suspensao-de-venda-de-iphone-sem-carregador-e-aplica-multa-de-r-12-milhoes-a-apple.ghtml

Brazil suspends iPhone sales without power brick and fines Apple
https://9to5mac.com/2022/09/06/brazil-suspends-iphone-sales-power-brick/

Apple to appeal Brazil sales ban of iPhone without charger | Reuters
https://www.reuters.com/technology/brazil-orders-apple-suspend-iphone-sales-without-charger-2022-09-06/

2020年11月に登場したiPhone 12シリーズから充電用の電源アダプターを別売りとしたAppleに対し、ブラジルでは消費者からは反対の声が上がっており、ブラジルの消費者保護当局や裁判所はAppleに相次いで罰金や賠償金の支払いを命じています。

裁判所がAppleに「電源アダプターなしでiPhoneを販売したのは違法」として賠償金支払いを命じる、環境保護との言い訳も否定 – GIGAZINE


Appleは、iPhoneに電源アダプターを付属させないのは環境保護のためと主張していますが、ブラジル当局はiPhoneの使用に不可欠な製品である電源アダプターを付属させないのは、抱き合わせ商法を禁じる同国の消費者法に違反するとの姿勢を崩していません。

そのため、ブラジルの法務省は2021年10月に電源アダプターを付属させないAppleとSamsungに対してガイドライン違反の通告を出したほか、2022年5月には両社に対する行政手続きを開始するよう消費者保護規制当局に指示しました。これを受けて、SamsungはGalaxy Z Flip 4Z Fold 4から無料で電源アダプターを付属するようにしましたが、Appleは電源アダプターを付属させないままiPhoneの販売を続けました。


ブラジル当局とAppleの対立が深まる中、同国の法務省はついに電源アダプターが付属しないiPhoneの販売を禁止する決定を打ち出しました。ブラジルのニュースメディアであるG1は、「ブラジル政府は、Appleに1227万4500レアル(約3億3500万円)の罰金の支払いを命じるとともに、iPhone 12シリーズ以降のiPhoneブランドの登録を取り消し、シリーズやモデルを問わず電源アダプターが付属しないすべてのiPhoneブランドのスマートフォンの流通をただちに停止させました」と報じています。

これに対し、Appleはブラジル法務省国立消費者局(SENACON)と協力して「当局の懸念の解消」のための努力を続けるとコメントした一方で、今回の決定に対しては不服として控訴する考えを明らかにしました。

Appleはメディアへの声明の中で「私たちはこの問題に関して、すでにブラジルのいくつかの裁判所判決で勝利しており、お客様にデバイスの充電と接続に関するさまざまなオプションが受け入れられていると確信しております」と述べました。

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