一定間隔でやらないといけないこと(薬の服用や花の水やりなど)をよく忘れてしまう。
毎日同じ行動をしていると、だんだん無意識に行動するようになってくる。なので、あれ? 今日はもうやったんだっけ? みたいに、やったのかやってないのか分からなくなるのだ。
この問題に対処すべく、簡単に使える装置を自作した。わりと便利に使えているので、どんなものか紹介しますね。
(編集部より)自作ツールを紹介するリレー連載「工夫の鬼」第4回です。ライターや編集部員が、ふだんから実際に活用している自作のツールをご紹介します。不定期連載。
最後に行動した日時を記録する装置
机の上に、こういう装置を置いて使っている。
これは自分が使いたくて、自分で作って、自分だけが使っているもので、どこにも売っていない。機能はいたってシンプルで、「ボタンを押した日時を画面に表示し続ける」という、ただそれだけ!
いわばタイムスタンパーの簡易版みたいなものだ。
こんなものを一体何に使うのかというと、
「直前になにかをやった日がいつだったか、忘れないように記録しとく」
という用途で、ものすごく役に立つのである。
毎日薬を飲む人ならば、あれ? 今日ってもう薬飲んだっけ? と思うことが頻繁にあると思う(私はある)。そんなときにこの装置があれば、直前に薬を飲んだ日時が一目瞭然なのだ。
「ボタンを押すとクラウド上(スプレッドシートなど)に日時が記録される」というIoT装置を作っている人も結構いるのだけど、その日時を確認するためにスマホでアクセスするのが個人的には面倒に感じてしまう。
こういうのって、即座に確認したいじゃないですか。なので画面に常時表示し続けられること、そしてボタン一個で簡単に書き換えられることに価値があるんじゃないかと考えている。
「それしかできない」という単機能なガジェットって純粋にいいよね〜、という個人的な趣味もあったり。シンプルであるほど美しいと感じてしまうのです。
画面は、Kindle端末などでお馴染みの「電子ペーパー」である。一度書き換えると、電源を抜いてもずーっと表示し続けることが可能。なので次に書き換えるまでは何をやっても消えないし、電力消費もゼロという、この装置の用途にピッタリな機能性なのだ。
ちなみに自分はいま「3日に一回やる」というタスクを抱えていて、これがものすごく煩わしい。月曜にやったら、次は木曜、日曜、水曜……というように曜日も安定しないし、絶対に覚えていられない。なので技術の力に頼ろうと思いこれを作った。
ご想像の通り「押し忘れ」という不可避なアクシデントがあったりもするので、万能ではない。けれど、そうなっても自分が困るだけだからまあいいか! と、そんな風に割り切って使う分には結構便利なものである。
もっと単純な装置でもいいかも
ただ、この装置が最適解かどうかはまだよく分からない。
これも自作の装置で、「最後に薬を飲んだ日が偶数日だったか奇数日だったかを記録する」というもの。使い方は、手動で毎日コマ(カプセル型)を左右に移動させるだけのアナログ動作。1日おきでやる行為なら、これで十分なのだ。もう何年も運用していて、これもすごく役に立っている。
ようは、同じことを実現するための手段なんていっぱいあるのだ。なので、その時々に必要なもの、役に立ちそうなものを考えて作っていけば、いつかは最適解に辿り着くんじゃないかなあ? なんて悠長に考えながら手を動かすようにしている。きっとそのうち、自分にピッタリな道具を思いつくはずである。
自分で自分の置かれた環境を最適化していく。自作の装置を作る醍醐味はそこだと思う。